播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。原則として更新は週に1回です。広告は表示しません!

兵庫県の笠形山~千ヶ峰縦走(途中棄権)

笠形山から千ヶ峰までの縦走に行かないかというお誘いを受け、自分の体力も考えず参加させて頂きました。

 

今回のルートは一人では歩けません。車が少なくとも2台必要です。

 


▲対応する地図は、2万5千分の1「粟賀町」と「生野」

 

6:15
前夜泊をしているので、朝寝坊の私でもこの時間に歩き始めることが出来ました。
ただ、前夜の宴会で記憶がなくなるほどお酒を飲んだため、二日酔いでつらい。翌日に山歩きがあることが分かっているのに、おいしいお酒がたくさんあるとついつい飲み過ぎてしまいます。

 

八千代町大屋にある「ネイチャーパークかさがた」からさらに林道を西へ進み、終点に車を止めて出発(二日酔いの私は運転していません。)。
真っ暗なので、ヘッドランプを着けて歩きます。

 

6:22
勝負滝を通過。暗いのでほとんど何も見えません。
植林の中の、沢沿いの道です。周りが見えたとしても、気持ちの良い道ではなさそうです。
傾斜はかなり緩やかです。

 

6:30
丸太(コンクリート製)階段を上りきると、アスファルト舗装のきれいな林道に出ます。
徐々に明るくなってきました。

 

6:36
林道で休憩した後、道路の反対側にある登山道の続きへ入ります。
今までと道の様子は変わりません。

 

6:48
「天邪鬼の力水」に到着。パイプの先から水が流れ出ていますが、生水は怖いので見るだけにしておきます。

 

ここからは、急な斜面につづらに付けられた道に変わります。今までとは異なり、植林ではなく雑木林なので、少しは気持ちが安らぎます。

 

7:05
山頂まで30分の道標を通過

 

7:11
山頂まで20分の道標を通過
つづら折れになっていますが、結構疲れます。

 

7:14
稜線に出ました。

▲縦走路との分岐点から笠形山頂方面の道を見たところ

 

笠形山の山頂へは、はっきりした道を南西の方へ歩いていくわけですが、ここから北東方向へもうっすらと道が付いています。これが千ヶ峰への縦走路です。

 

笠形山の山頂から東は歩いたことがありません。天邪鬼の挽岩や龍の背を見てみたいので、笠形山の山頂に向かって歩いてみます。

 

今までのきつい道とは違い、比較的なだらかに見えましたが、竜の背や挽き岩の付近からやや斜度が増してきます。

▲龍の背

▲天邪鬼の挽岩

 

ここまで来れば、笠形山の山頂は目と鼻の先です。

 

7:31
笠形山の山頂に到着。
相変わらず屋根が吹き飛ばされたままの四阿が建っています。

 

霞がかかっていて、水墨画のような風景が周囲に広がっています。写真では何も見えなくなるので、写真は撮っていません。

 

ここからは来た道を引き返し、さきほどの分岐点から縦走路へ入ります。

 

7:57
分岐点まで戻ってきました。雨具を着込んだりしたため、ちょっと時間がかかっています。

 

縦走路は、登山道の左右がそれぞれ植林と自然林という風景の中を、無数のアップダウンを繰り返しながら歩いていきます。

 

鹿除けネットが張られている区間もあり、下り坂で地面に垂れ下がったネットに足を引っかけ、妙な体勢で転倒してしまいました。最後尾を歩いていたので無様な姿は誰にも見られずに済みましたが、右の太ももが強制的にストレッチされてしまいました。右足が上がらない・・・。(上げると痛い)

 

二日酔いの影響で朝食もあまり食べられず(食べると吐きそう)、縦走路に入ってから力が出ません。右足も上がりにくいし、「これはまずい」と思い、高坂峠でエスケープすることに決めました。

 

縦走路は展望がありません。アップダウンが多く、多少の倒木もあります。

 

8:38
地形図に載っていない、新設の四等三角点「大屋坂」に到着。
コンクリート柱に金属標が埋め込まれた軽量標石です。

▲四等三角点(点名:大屋坂)

 

新しい三角点なので、周囲の伐採後それほど時間が経っていません。そのため、ここだけ展望が良くなっています。

 

ここからもまたアップダウンを繰り返しながら稜線づたいに歩いていきます。
あまり多くの人が歩いている様子はなく、踏み跡は薄いですが、テープのマーキングがあるので、よほどの初心者でない限り迷わずに歩けると思います。

 

9:30
どうにか入相山まで到達。
こちらは見慣れた三角点標石が埋まっています。

 

地形図に名前が載っている山ですが、展望は皆無。植林の中のちょっとした空間です。

 

ここで同行者の方々には先に行ってもらい、私は記念撮影をしたり、お菓子でエネルギー補給をして何とか高坂峠まで持ちこたえる準備をしました。

 

ここから高坂峠までの区間では、下の写真のような道標が所々で木にくくりつけられていました。

▲木に付けられた道標

 

木に何かをくくりつけるのは良くないと思っていますが、道標がくくられているのは植林なのであまり気にしないことにします。

 

入相山から東へ進む道は、今までの区間と比べて圧倒的に倒木が多くなっています。

▲縦走路上の倒木

 

10:06
662m標高点の西にある峠に到着。
ここから北へ下っていきます。
(南へ下ったほうが駐車場所に近いのですが、なるべく早く人通りのある車道や集落へ出たかったので、北へ下りました。バスがあればラッキーですし、なかったらタクシーでも呼べばいいかと考えました。)

 

峠道はよく踏まれています。
高坂峠に至るまでに沢を2度渉るのですが、2度目の渡渉地点には丸太橋がかかっています。これは絶対に使わないでください。沢は浅くて狭いので、沢に下りて渉った方が安全です。この丸太橋はよく滑って危険です。

 

しっかりした土の道がガレてきたら、高坂峠は間近です。

 

10:27
高坂峠に到着。足が痛い状態でゆっくり歩いたので時間がかかりました。

 

峠に到着と行っても、実際は峠よりも少し西側に下ったところに出てきます。
縦走路の続きは道路の反対側から始まっていますが、私はここでリタイヤ。

 

東へ車道を少し登ると、「子安地蔵」と彫られた石仏が置かれています。峠と言えば石仏ですね。

▲高坂峠の石仏

 

石仏の左側には無縁仏の供養塔が立っています。その後ろにある錆びた標識には、ショットガンの弾痕(散弾ではなくスラグと呼ばれる一発の大きな弾の跡)がついています。
こんなことをする人間に武器を持って欲しくありません。

 

後は車がほとんど通らない旧峠道をトボトボと下り、加美区奥荒田の集落へ向かいました。

 

駐車場所まではかなりの距離があります。バス停はないかな、と道ばたを見ながら歩いていると、奥荒田集落の西にある224m標高点付近で大きな石の道標を見つけました。

▲防獣ネットの向こうにある道標。

 

奥荒田の集落でバス停を探しながら歩いていると、突然車が私の横に止まり、中から「しみけんさんですか?」と声をかけられました。
縦走の参加者が気を遣って車を手配してくださったのです。

 

今回の縦走は体調不良で途中棄権で終わってしまいましたが、仮に体調が万全であっても完走は無理だったと思います。今回は自分の体力のなさが実感できました。
やはり低山をウロウロしている方が私には合っているようです。

 

縦走を計画し、宿や食事の手配一切をして頂いたYさんをはじめ、縦走参加者の皆様、ありがとうございました。夕食のかに鍋も良かったですが、おでんがおいしかった。Yさん、おいしい食事をありがとうございました。
そして、参加者の皆様、前日の宴会では醜態をさらし、途中で棄権し、ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。