播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

PDA rx1950用キーボード

以前、PDA(Personal Digital Assistant:携帯型の超小型コンピュータ、昔風に言うと電子手帳)であるrx1950を紹介しましたが、この夏、rx1950で使えるキーボードを購入して使い道が広がったので、また一から文章を書き直して再度紹介することにしました。

 

日本ヒューレットパッカード社が販売しているPDAは3機種(2006年11月現在)ありますが、その中でもっとも低価格なrx1950を愛用しています。

▲rx1950(大きさの比較用に携帯電話と折り畳みキーボードを置いています)

 

いろんな分野の製品に言えることですが、最初は安いモデルからと思って使い始め、使い慣れてくると上位機種が欲しくなってしまい、上級モデルへ買い換えることがよくあります。初めから上位機種を買う場合よりも無駄にお金を使ってしまうので、低価格の「入門用」とか「エントリーモデル」なんて呼ばれているものは買わない方が良いのかも知れません。

 

私の場合rx1950で使えるキーボードが欲しかったのですが、PDA用のキーボードを扱っているお店を調べても、上位機種には対応しているのに、rx1950に対応している製品が全然見つかりませんでした。

 

仕方がないので「上位機種を買おうかな、やっぱり安物買いの銭失いだった」と思っていたとき、海外のサイトでrx1950に対応しているキーボードを運良く見つけることが出来ました。

 

それが「Thinkoutside Stowaway Infrared Keyboard」です。

▲Thinkoutside Stowaway Infrared Keyboard(大きさの比較用に、フルサイズキーボードと一緒に写しています)

 

価格は定価で$69.99。

 

届いたキーボードは何故かドイツ語バージョンでした・・・。見慣れないキーがいくつか付いていますが、英語版キーボードドライバをインストールすれば、通常の英語キーボードと同じ配列で使えます。キートップに印刷されたドイツ語は無視。

▲キートップの文字をよく見ると、なんだか変です。

 

普通のPCユーザから見ると、なんて高価なキーボードだと思われるかも知れませんが、携帯用の折り畳み型キーボードでは当たり前の価格帯です(むしろ安い部類に入ります)。以前使っていたSonyのPDA用キーボードの価格は、これの1.5倍くらいしていました。
愛用している自宅のデスクトップPC用のキーボードは、SonyのPDA用よりもさらに高価(¥16,800)なので、70ドルという価格を見ても「高い」とは思いませんでした。
もう金銭感覚が危ない・・・。

▲携帯するときはこんなサイズです(フルサイズキーボードとの比較)

 

使い方はいたってシンプル。
パカッと広げてPDAをスタンドに載せるだけです。
製品名から分かるとおり、物理的に端子で接続して信号を送るのではなく、赤外線(Infrared)を使うため、適当にスタンドに立てるだけでよいのです。

 

しかも、rx1950は赤外線ポートが左下に付いています。キーボードの赤外線発光部は細いアームの先端に付いており、このアームを動かしてPDAの赤外線ポートに向けるのですが、アームを動かさなくても、初期状態のままで赤外線を受けられる形になっています。

▲アームの収納状態では、赤外線発光部がスタンド下部で右向きになっています。rx1950の受光部は本体左下なので、何もしなくても信号のやりとりが出来ます。

 


▲赤外線ポートが上にあるPDAだと、こんな形にしないといけません。

 

日本語入力をオンにしてキーボードをたたくと、ほとんど遅れることなく文字が画面に表示されていきます。
これなら、どこででも長文が入力できます。

 

PDAで長文を打つ必要なんてないだろうと思われるかも知れませんが、意外と便利です。

 

たとえば携帯のメール。

 

道を教えたり、PCのトラブル対応に携帯電話のメールを使うことがあるのですが、私は携帯電話のあの文字入力が嫌いです。キーボードで入力した方が圧倒的に早い。

 

そんなとき、PDAでQRコード(2次元バーコード)を作るソフトを利用します。PDAとキーボードで長文を入力し、それをPDAの画面上でQRコードに変換して携帯のバーコードリーダーで読み取り、メールで送信します。

 

キーボードより携帯のボタン操作の方が早いなんて言う人もいますが、それはよほどキーボード操作に慣れておらず、周りにタイピングの出来る人がいないだけでしょう。
親指だけで打つ携帯電話方式が、指10本を使うタッチタイピングにかなうはずがありません。

 

新幹線や特急列車をよく使う人なら、電車内で仕事をこなすことも出来てしまいます。何せ、PDAでは(機能に制限はあるものの)WordやExcelのデータを扱えるのですから。

 

キーボードがなければPDAが活用できないわけではありません。
ここからの内容は多少前回の記事とかぶりますが、再度書かせて頂きます。

 

PDAの使い道

 

電子辞書
最近、仕事(副業)で英語のメールのやりとりをする機会が増えたので、辞書が欠かせなくなりました。電子辞書でも良いのですが、汎用の電子辞書は、収録されている意味や例文の量、それにそもそも語彙が貧弱です。
私が最強だと思っている辞書は、「英辞郎」と呼ばれるサービス。語彙が強力で、意味も十分に載っています。翻訳に携わっているプロが随時新しい単語や意味を追加しているので、これこそ最強の辞書でしょう。

 

英辞郎はWeb上のサービスなので、普通はネット環境のある場所でしか使えませんが、辞書データが2,000円程度で販売されています。
これを適当な辞書データの閲覧ソフトと組み合わせれば、ネット環境のないPCでも英辞郎の機能を使うことが出来ます。
ありがたいことに、PCだけでなく、PDA上で動く閲覧ソフトがあるので、それをPDAにインストールし、辞書データはメモリーカード(rx1950の場合はSDカード)にコピーすればOK。PDAがあればどこでも(私の基準では)最強の辞書機能を使うことが出来ます。

 

マルチメディアプレーヤー
通勤電車内でボーっとしている時間はすごくもったいないと思います。そこで、パソコンでテレビ番組を録画しておき、Windows Media Playerに対応する形式に変換してSDカードに保存しています。こうすれば電車やバスの中で、録画しておいたテレビ番組を楽しめます。そして、家でテレビを見るのに使っていた時間に、別のことが出来るようになります。
小さな画面ですが、全画面表示にすれば映画の字幕でもしっかりと読めます。
音楽も再生出来ます。パソコン上のWindows Media Playerでお気に入りのCDを録音しておき、SDカードに入れるだけ。フルカラーの大画面(しかもタッチパネル!)で操作できるので、iPodより便利なような気がします。

 

電子ブックビューア
電子ブックをダウンロードし、これも電車内やバスの車内で楽しむことが出来ます。

 

スケジュール管理
電子手帳本来の機能です。私は曜日ごとにスケジュールが決まっているため、あまり使っていません。しかし、人によっては非常に役に立つようです。
Microsoft Outlook(メールソフトのOutlook Expressとは違います)に登録しているスケジュールや仕事、メモと同期出来るので、忙しいビジネスマンにとっては、いつでもどこでもオフィスのパソコンと同じ内容のスケジュールが確認出来て便利だと思います。
電子メールも同期を取ることが出来るので、出先でメールの内容を確認することも出来ます。(私はメールの同期機能を使ったことがありません)

 

計算
電卓ソフトが標準で入っているので、計算機として使えます。
追加で単位変換ソフトをインストールしておけば、色々な単位を相互に変換することが出来て便利です。

 

地図閲覧
市販のPC用地図ソフトには、地図の一部をPDA用に切り出す機能が付いています。これを使って出先の地図をPDAに保存しておけば、ガサゴソと紙の地図を広げなくても大丈夫。
山歩きには欠かせない、地形図を見るためのソフトも無料であります。(山では紙の地形図を見ます。PDAを使うのは、電車内などで次に歩く山の地形を予習するためです)

 

Web閲覧
rx1950には無線LAN機能(802.11b)が標準で搭載されているため、無線LANアクセスポイントのある場所でWeb閲覧が可能です。
私の住んでいる地域ではホットスポットなどが少ないので自宅内でしか使っていませんが、ベッドの中やこたつに潜ったままでもネットができるのは便利です。
画面が小さいため、レイアウトが崩れて表示されるという欠点はあります。
それに、無線LANをオンにしておくと、みるみるうちにバッテリー残量が減っていくので要注意。耐久テストをしたことがないので、どの程度バッテリーが持つのかは分かりません。

 

デジタル機器好きの人にとっては魅力的な機械に見えると思います。しかし、誰にでも使いこなせるというシロモノではないかも知れません。オークションを見ても、ほとんど使っていないのに出品している人をちょくちょく見かけます。

 

PDAを使っている人はあまりいないので、困っても身近な人に相談することが出来ません。
PDAは、自分で色々と勉強出来る人で、明確な使用目的のある方にのみお勧めします。