播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

海外通販

私は海外から通販でアウトドア用具を購入することが多いのですが、周囲に聞いてみると外国のお店から買うのは不安という人が意外に多いです。

オークションは挑戦する人が多いですが、海外通販は「やってみよう」という気を起こす人が少ないようです。
オークションでも落札者にクレームを付けられたり、いたずら入札されるなどトラブルは起こります。
トラブルに巻き込まれるおそれは、海外通販を敬遠する理由にはならないと思います。

海外通販を避ける主な原因は、言葉の壁でしょうか。
海外通販となると、当然商品を探す画面から英語。送料や支払い方法の説明も英語。
残念ですが、翻訳ソフトを使うなどの方法がありますが、誤訳の可能性があり、トラブルが起こるかも知れませんので、英語が苦手な方は海外通販をあきらめるのが正解だと思います。

海外通販は、次の条件すべてに当てはまる方にお勧めします。
一つでも当てはまらない場合は、挑戦しないのが無難です。

・カタログ(商品の説明)が読める英語力がある。
・(辞書などを使えば)自分の意志を相手に伝える文章が英語で書ける。
・VISAやJCBのクレジットカードを持っている。
・国内で売られていない物(で、欲しいと思える物)を海外のお店で見つけてしまった。
・トラブルが起こり、金銭的な被害が出ても「人生勉強」の授業料として片づけられる。

言葉が英語か日本語かという違いだけで、基本的には国内の通販と変わりません。通常、商品は注文から2週間ほどで届きます。(今までの最短記録は、アメリカから4日で届いたこと)

ただし、私も何度か経験しましたが、トラブルも起こり得ます。私が遭遇したトラブル(あるいは知らなくて驚いたこと)をいくつか挙げてみます。

誤配や遅配は、小さなお店でのトラブルです。
大きなお店では、今のところトラブルは経験していません。

・商品の誤配
箱の宛先は私の名前なのに、箱の中に入っているインボイスは全くの他人だったことがあります。商品も注文した記憶のない物ばかり。つまり、別のお客さんの荷物と入れ替わってしまっていたわけです。
幸い、インボイスに書かれていたお客さんは日本人だったため、簡単にお互いに連絡を取り合うことができ、無事に荷物を交換できました。
間違った荷物が来た時点でアメリカの店に「どうすればよいか?」とメールを送りましたが、全く返答無し。それで仕方なく客同士で荷物を交換することになりました。
そのお店は、それ以来全く利用していません。

・商品の遅配
注文してから一ヶ月経っても、商品どころか、受注のお知らせや発送のお知らせも届きません。メールで問い合わせをしても返答無し。繰り返し何度もメールを送り続けてようやく返事が来ました。返事はたった1行のメール「まもなく発送する。」というもので、それから2週間ほどたってやっと商品が届きました。Webサイトでは「3~4営業日以内に発送する」と書かれていましたが、まったくあてになりませんでした。

・会社の倒産
注文すると受注のお知らせ(自動返信)は来ましたが、待てど暮らせど支払いの案内や納期のお知らせが来ません。よーくWebサイトを見ると、数年前で更新がストップしていました。私が注文したときは、すでに会社自体がなくなっていたようです。サイトが残っており、自動返信システムも動いたままになっているので、気づくのが遅れました。

・輸出制限
トラブルと言うほどでもありませんが、商品によっては輸出が出来ない物もあるようです。
アウトドア用具で言うと、「ガスカートリッジ」、「マッチ、固形燃料など、可燃性の高い物」が該当します。しっかりしたお店の場合、ガスカートリッジは船便でも送ってくれません。
ブランドによっては、衣類でも海外発送不可の商品があったような記憶があります。
そのほか、電子機器の類でもアメリカ国外への輸出不可というものがあります。
アウトドアで使えそうだと思って米軍の装備品を買おうとしても、テロリストに悪用されると困るという理由で輸出制限がかかっているものがあります。
たいていの場合は商品の説明欄にその旨が記載されているはずなので、見落とさないようにしましょう。
小さなお店や海外のオークション出品者の場合は、商品の説明に輸出制限について何の記載もない場合があるので、要注意です。制限のかかっている品物を輸入しようとすると、何らかの処罰を受ける可能性があります。法律は、「知らなかった」では許してくれません。

・関税
商品によっては、商品の受け取り時に関税を支払う必要が生じます。私の場合は、今までにツールナイフ(刃物)で関税を取られたことがあります。革製品には高い関税がかかると聞きますので、海外から革製品や刃物を買うときは、関税について調べた方が良さそうです。
運送会社によっては、配達のスピードアップのためにその会社が関税を立て替えて支払い、後で荷物の受取人に(運送会社から)請求書が送られてくることがあります。荷物に添付されている書類に「後で請求する」旨が書かれている場合があるので、突然請求書が来ても驚かないようにして下さい。


代金の支払いには、大手のショッピングサイトの場合は直接カード番号を入力すれば良いのですが、イマイチ信用の出来ないサイトの場合は、カード番号を入れるのがためらわれます。

そういうときは、PayPalが便利。PayPalを使えば、相手にクレジットカード番号を教えずに送金できます。

PayPalに対応しているお店は、サイトのトップページに大きくPayPalのロゴを表示しています。
PayPalについて知りたい方は、「https://www.paypal.com/ 」(英語)をご覧下さい。

PayPalに登録しておけば、海外の大手オークション「eBay」でも便利。
PayPalとeBayの運営母体は同じ企業なので、eBayで商品を落札すると、相手に住所を知らせる必要すらありません。PayPalで送金をすれば、出品者にお金が振り込まれた旨とこちらの住所氏名が伝えられます。出品者と落札者の間でメールのやりとりをする必要がないのです。


私の経験では、小さな店舗を利用した場合に限り、海外通販はトラブルに遭う可能性が国内通販よりも高いです。しかし、大手なら安心。

海外はおもしろい製品が多く、物によっては価格が日本の半分程度ということもあります。
トラブルに遭っても「勉強」と思える方は、是非挑戦してみて下さい。