播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の伊勢山(西峰)

 

私の職場は今日から夏期休業。
ということで、土日なら人が多い山でも平日なら静かに登れるだろうと思い、山に行くことにしました。

 

ガソリンの値段がすごいことになっているので、遠出はしたくありません。
近場の山で、夏でも涼しいところはなかったかなと考えていると、伊勢山を思い出しました。

 

伊勢山は標高が低いですが、谷間のコースを登れば日が遮られて涼しいし、ヒルやハチに出会った経験もありません。
何より、三角点のある伊勢山ではなく、その西にある岩峰の頂上に立てば抜群の展望を楽しめます。以前も真夏に登ったことがありますが、そのときも西峰山頂は風が気持ちよく、あまり暑かったという記憶がありません。
というわけで、行き先は伊勢山に決定。

 

姫路市街地からだと、辻井バイパス、あるいは県道67号線から県道5号線に入り、西進。田井橋を渡ってさらに西へ進み、町田橋を渡ったところを右折して北へ進みます。つまり、菅生川の西岸を北上すれば良いわけです。

 

山陽自動車道の下をくぐってさらに北へ進むと、やがてファミリーマートの看板が見えてきます。ファミリーマートがある「打越」交差点を左折して道なりに走ると、緑台という住宅地に入ります。この住宅街は川を挟むように両側に家が建ち並んでいます。川の西側の道路を北へ進んでいくと、車道の終点が伊勢山登山口となるヤマザクラ広場になっています。(ヤマザクラ広場の手前には、「駐車禁止」と大きな看板が立っているバスの転回所があります)

 

10:02
ヤマザクラ広場の南にある公衆トイレ脇に車を停め、トイレで用を足してから出発。
平日ですが、先客がいらっしゃるようで、すでに乗用車が1台止まっています。


▲ヤマザクラ広場の様子。この奥に道がある。

 

地形図には載っていませんが、ヤマザクラ広場の最奥からきれいな小径が始まっています。

 

10:05
歩き始めてまもなく、丁字路に出会いました(地図中の分岐A)。道標がありますが、丁字路なので道は3本あるのに、行き先が2つしか示されていません。「展望広場」と書かれている方向が北なので、そちらへ進みます。

▲北へ延びる小径の様子(簡易舗装の残骸が残っています)

 

木々のおかげで日光が遮られ、なかなか快適です。虫の羽音が気になりますが、これは仕方がありません。

 

10:14
小径が二股に分かれた分岐点(地図中の分岐B)に出会いました。谷間の涼しい道を歩く予定なので、この分岐は左へ進みます(右へ進むと東尾根コース)。この分岐に道標はありません。

 

10:15
また分岐に出会いました(地図中の分岐C)。左側は丸太階段の遊歩道で、これを登ると反時計回りに尾根をたどり、284m標高点付近の展望台に行けますが、今回は伊勢山に用があるので丸太階段は無視します。
この分岐には道標が完備されていますが、伊勢山方面を指す板は手作りのものです。

 

この分岐点からは虫が多くなってきました。今までなかった蜘蛛の巣もたくさんあります。先行のハイカーは東尾根か展望広場に行っているようです。

▲分岐Cから北へ延びる登山道の様子。

 

10:18
またまた二股の分岐に出会いました(地図中の分岐D)。左へ進むと谷を登り詰めて伊勢山に行けるのでしょうか?今までこの分岐の左へ進んだことがないので、今日も右へ進みます。ここには、伊勢山へのルートが右側の道であることを示す小さな道標が木にくくりつけられています。

 

10:18
すぐにまた二股の分岐に出会いました(地図中の分岐E)。この分岐を左に入ると西尾根コース、右に入ると東沢コースになります。日が良く当たり、さらに斜度のきつい西尾根で登るのは辛いので、東沢コース(分岐を右へ入る)に進みます。
ここには木に小さな金属製のプレートがついており、それぞれ「西尾根コース」、「東沢コース」と手書きされています。

 

植林の中のあまりさわやかさのない道ですが、今日のような暑い日にはありがたい。植林が日光を遮ってくれますし、涼しいそよ風が吹いています。

▲東沢コース序盤の様子。

 

なだらかな道でしたが、やがて斜度が増してきます。さらに、標高が上がってくるとどこでも歩けそうな雰囲気に変わってきます。

 

やっかいなのは大量のセミです。私に驚いて周囲の雑木にとまっているセミたちが飛び回り、何度も私の顔や体にぶつかってきます。しかも、おしっこを落としながら飛ぶものだから、私のズボンはいつのまにかセミのおしっこのシミだらけになってしまいました。(山頂で休んでいるうちにきれいに乾いて消えました)

 

やがて斜度が緩やかになり、正面に青空が見えてくると、稜線上を東西に走る登山道と合流です。
谷間なので当然ですが、展望は全くありません。

 

10:38
伊勢山西峰と東峰(三角点ピーク)をつなぐ登山道と合流しました(地図中の分岐F)。
三角点のある伊勢山は展望が良くないので、今回はパス。合流点から西へ進みます。

 

拾った木の枝で蜘蛛の巣を払い、飛び回る小さなセミたちを手で追い払いながら少し斜面を登ると、二股の分岐に出会います(地図中の分岐G)。この分岐を右へ下ると、神座の窟と呼ばれる洞窟(岩がくずれて出来た空間)や、北にある空木城跡へ行けます。

 

今回はとりあえず西峰頂上で景色を楽しもうと思い、分岐を左に進みます。
ここには、右に行くと神座の窟に行けることを示す道標がついています。

 

10:42
伊勢山西峰の頂上に到着。標高点も何もありません。地形図では単に岩の記号で表記されています。

 

(東は伊勢山東峰、南には尾根が延びているため)東と南の一部を除いて、展望が広がっています。

▲伊勢山西峰山頂からのパノラマ(北を起点に時計回りに360度撮影したもの)

 

そよ風が吹いていて、汗をかいた体には気持ちいい。

 

西峰は西側が切り立った崖になっています。ロッククライミングをする人がいるのか、クライミング用の金具類が西峰の山頂にもいくつか打ち込まれています。

▲西峰山頂の様子。

▲西峰山頂を南から見たところ。切り立った崖の上にあることが分かります。

 

今日の昼食はアルファ米を使った牛タンカレー。
ジェットボイルでお湯を沸かし、アルファ米を戻している間にレトルトパックを温めて頂きました。暑いときは辛みのある食べ物がおいしい。ブロック状の牛タンがいくつか入っていたので、高かったけれど満足。

 

西峰山頂にはハエが1匹いるだけで、他のハイカーも登って来ません。
景色を独り占めにして、西峰山頂で1時間以上もくつろいでしまいました。

 

11:50
いつまでもボーっとしていられそうですが、いくら風があるとはいえ、さすがに暑くなってきました。そろそろ下山に取りかかります。
その前に、伊勢山に登るときは必ず神座の窟に行っているので、今回も様子を見に行きました。

 

地図中の分岐Gから少し下っていくと、細い岩の隙間から洞窟の中へ入れるようになっています。この中は涼しかった。景色は西方面しか見えませんが、ここで食事をすれば良かったかも知れません。

▲去年、空木城跡から撮影した神座の窟の様子。

 

再び西峰山頂へ戻り、ここから尾根づたいに南へ下ります。これが西尾根コースです。

 

西峰から南へ下り始めてすぐ岩場があります。ここで南の展望を楽しみながらご飯を食べたこともあります。
やがて道はシダが生い茂った、滑りやすい急な斜面になります。

 

滑りやすく、大量の蜘蛛の巣があるためちょっと歩きにくい。

 

12:30
なんとか分岐Eまで戻ってきました。

 

後はもと来た道を歩いてヤマザクラ広場へ戻るだけです。

 

分岐Eをすぎてまもなく、70歳代の単独男性ハイカーに出会いました。
この男性が先客だったようで、聞くと東尾根から登り、西峰には行かず東沢コースで下山したとのこと。

 

ヤマザクラ広場までこの男性と雑談しながら歩き、ヤマザクラ広場の東屋でしばし歓談。

 

13:00
車を出して家路に着きました。