播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

ツールナイフ:Leatherman CHARGE Ti

アウトドア用で有名なツールナイフにスイスのVICTORINOXがあります。

 

しかし、私はあのプラスチック製グリップが嫌い(落とすと割れそうだし安っぽい)なので、アウトドアではLeatherman社の製品を使っています。

 


▲大きさの比較用として、単3電池を一緒に写しています。

 

メーカー: Leatherman(米国)
製品名: CHARGE Ti
US定価: $154.95(実勢価格$100前後)
日本定価: ¥18,900(実勢価格¥10,000代前半)

 

CHARGE Tiという製品名ですが、「Ti」はTitanium、つまりチタンを表しています。
(グリップ部分のみチタン製です。何のメリットがあるのかは「?」です。)

 

こんな大きなナイフを山の中でいつ使うの?と思う人もいらっしゃるかも知れません。しかし、実際山に行くと案外役に立ちます。

 

レトルトパックを暖めるときは、熱くなったパックをつかむのにペンチが活躍。
その後レトルトパックを開封するときにはナイフを使います。
ナイフで開けにくい小袋ははさみで開封。
ガソリンストーブの整備(山では普通やりませんね)ではドライバー、堅い部品を引き抜くときにはペンチ。
くぐりにくい倒木があれば、じゃまになっている枝をのこぎりで切断。さすがに幹を切ることは出来ません。
ヒルが体についていたらナイフではがし、そのまま突き殺します。
バックパックのバックルが壊れたら、ペンチで破壊して取り去り、交換用バックルに付け替えます。
大型のマイナスドライバーは、何かをこじ開けるときに便利です。
などなど、使い道は色々あると思います。

 

Leathermanの製品は作りが非常に良く(ガタが少ない)、剛性感があり(実際かなり頑丈)、一つ一つのツールの性能が高いです。

 

Leathermanの大型ツールナイフのメインツールは、たいていの場合ペンチです。

 

高級ツールナイフを真似て作られた安物のツールナイフは、力を入れて使うと変形したり破損するそうですが(私のCHARGEを見てツールナイフが欲しくなり、ホームセンターで安いナイフを買った知人に聞いた話です)、このCHARGEのペンチは、堅い柱に打ち込まれたステープル(ステップル)を引き抜くときにもびくともしませんでした。

 

(最近のLeatherman製品に限りますが、ペンチとして使うときに手のひらが当たる部分が丸められているため、力を入れてペンチを握っても、グリップの角が手のひらに食い込むことがありません。)

 

単にナイフとして使う場合は、ナイフのグリップを開く必要がありません。片手でナイフか波刃ナイフを開くことが出来ます。(のこぎりとヤスリは、両手を使わないと開けません)

 

これらのブレード/ツール類は、完全に開くとロックがかかるので、使用中に折りたたまれてケガをする心配がありません。

 

グリップを開いてから出すツール類は、次の写真の通りです。

 

ドライバーはビットの両端がそれぞれプラスとマイナスになっているので、状況に応じてビットを差し込む方向を入れ替えて対応できます。

 

これらのツール類も、完全に開くとロックがかかるようになっています。ロックがかかったツールを収納するには、グリップの外側にあるボタンを押しながらツールを折りたたみます。

 

ペンチとしての使い心地がよく、何かの拍子にツールが折りたたまれてケガをする心配のない高性能なツールナイフですが、もちろん欠点もあります。

 

まずはツールの欠点です。
ドライバーのビットは、摩擦抵抗だけで固定されています。そのため、何かの拍子に抜けて紛失する可能性があります。

 

また、ドライバーとしての使い勝手もよくありません。

 

穴の奥にあるネジを回すような状況だと、ビットの短いCHARGEでは対応できません。

 

全体として見た場合の欠点は、値段が高いこと、サイズが大きいこと、そして重量が重い(カタログスペックで238g)ことです。

 

大きさは同社のWAVEより大きいです。そのため、WAVEがぴったり収まるシース(鞘)にCHARGEは収まりません。

 

私の場合、付属していたシースが革製だったのですが、革のケースは個人的に好きではありません。汚れや傷を気にせず使えるナイロンシースの方が好きなのです。
家の中を探していくつか見つけたナイロンシースに突っ込んでみましたが、うまく収まるケースがありません。
最後に試したGERBER社製の大型ツールナイフ用ナイロンシースには、CHARGEを入れることができました。しかし、これは深さがありすぎたので、中にスポンジゴムを詰め込んでCHARGEの長さに合わせてあります。

 

私はGERBERのシースにLeathermanのナイフを入れるという妙な組み合わせで使っていますが、CHARGEには革製シース付属の製品とナイロンシース付属の製品の2種類があるようです。

 

私のようにならないためにも、購入する場合はシースの素材にも気を配ってください。

 

最後に注意点を一つ。山に行ったりアウトドアを楽しむ場合以外にこれを携帯していると、銃刀法か軽犯罪法、条例に違反すると思いますので、かばんに入れて毎日持ち歩くことは避けてください。