小型のハイドレーションシステムを持っていないため、ウェストパック(ランバーパック、ヒップバッグ)で行動するときは水筒を使います。
山道具屋さんでは「GI水筒」や「ミリタリー水筒」という感じの名前で、雰囲気だけは本物に似ている水筒が売られているのを目にします。しかし、あの手の商品はそれらしく作られただけのもので、耐久性や機能は?です。
(ちなみに米軍関係でよく「GI」という言葉を聞きますが、これは「Government Issue」つまり「官給品」という意味です)
(ちなみに米軍関係でよく「GI」という言葉を聞きますが、これは「Government Issue」つまり「官給品」という意味です)
今回はすぐれた機能を持った“本物”の軍用水筒を紹介します。
(注)私の持っている水筒は、本体が1980年製、ケース、カップ、スタンドは1980年代後半の製造です。最近のものとは多少異なる点があるかも知れません。
(注)私の持っている水筒は、本体が1980年製、ケース、カップ、スタンドは1980年代後半の製造です。最近のものとは多少異なる点があるかも知れません。
専用のナイロンケースから取り出すと、下の写真のようになります。ちなみにこのナイロンケース、内側が起毛になっています。これは保温・保冷効果のためのものと思っていましたが、Webで調べると、この起毛に水をしみこませておき、その水が蒸発する際の気化熱で水筒内の水を保冷するとのことでした。本当かな?
水筒本体は茶色っぽいプラスチック製。厚みがあるため、プラスチックとはいってもかなり頑丈です。
容量は1クォート(ほぼ1リットル)。
容量は1クォート(ほぼ1リットル)。
左側が「キャンティーンカップ」と呼ばれるコップ。右側は「キャンティーンカップスタンド」と呼ばれる固形燃料ストーブです。どちらも材質はステンレス。
軍用水筒は腰に装着するものなので、水筒本体もカップも飯ごうのように湾曲したデザインになっています。
軍用水筒は腰に装着するものなので、水筒本体もカップも飯ごうのように湾曲したデザインになっています。
固形燃料で調理(煮炊き)をするのは現実的ではありませんが、お茶(コーヒー)を沸かす程度ならまったく問題ありません。
このシステムに最適な燃料は、米軍用の固形燃料です。
米軍用の固形燃料はアルミパックに密封されているので水濡れの心配がなく、燃やしてもスイスメタやエスビットのようなスス、ニオイが出ません。ほぼ完全に燃え尽きるので灰も出ません。火付きもすごくいい。
米軍用の固形燃料はアルミパックに密封されているので水濡れの心配がなく、燃やしてもスイスメタやエスビットのようなスス、ニオイが出ません。ほぼ完全に燃え尽きるので灰も出ません。火付きもすごくいい。
必要な大きさに割って使いますが、使わない分はアルミパックに戻して口を何度か折り返し、再度密封することができます。
水筒のケースに小さなポケットがついていますが、これは固形燃料を入れるためのものではありません。浄水剤(ヨウ素系薬剤)を入れておくためのもので、残念ながら軍用固形燃料が入る大きさではありません。ここに固形燃料が入れば完璧なんですが。
浄水剤の変わりに、ティーバッグやインスタントコーヒーを小分けして密封した袋を入れておけば良いかも知れません。
浄水剤の変わりに、ティーバッグやインスタントコーヒーを小分けして密封した袋を入れておけば良いかも知れません。
それにしても、水筒本体、カップ、ストーブの一式がほぼ水筒1個分の体積に収まるのはすばらしい。
山歩き用の水筒として復活させようかな。
山歩き用の水筒として復活させようかな。
軍用なので、ナイロンケースにはベルトやバックパックに取り付けるための金属製クリップがついています。
このクリップを使ったことはありません。取り外して少しでも軽くする方が良いでしょう。このクリップがバックパック内で他の装備品を傷つける可能性もあります。
このクリップを使ったことはありません。取り外して少しでも軽くする方が良いでしょう。このクリップがバックパック内で他の装備品を傷つける可能性もあります。
最後に欠点を書いておきます。
・重い。(ケース、本体、カップ、スタンドの合計、乾燥重量で590g)
・水筒の口が小さい。中が洗いにくい。
・水にプラスチックのニオイが付く。
(私の水筒は80年代製ですが、最近のものは改良されているかも知れません。)
・重い。(ケース、本体、カップ、スタンドの合計、乾燥重量で590g)
・水筒の口が小さい。中が洗いにくい。
・水にプラスチックのニオイが付く。
(私の水筒は80年代製ですが、最近のものは改良されているかも知れません。)