播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県宍粟市の長水山(584.4m)

兵庫県宍粟市山崎町にある長水山(584.4m)に行ってきました。対応する地形図は、国土地理院発行 2万5千分の1「山崎」です。



家を出たのが午前8時40分。

国道29号線を通って山崎町へ行き、「今宿北」交差点の1つ北の交差点を左折(西へ進む)します。そして、2つ目の交差点(いずれも信号はない)を右折し、道なりに北へ進みます。

350mほど走ると川を渡り、道は北西に向きます。まもなく左手に「しそう森林王国」の大きな看板が現れ、そのすぐ先に「伊沢の里」という温泉施設が現れます(地形図でも大きな建物の形が表現されています)。「伊沢の里」の前を通り過ぎてすぐ(「ふるさと工房」の手前)の三叉路を右折してください。すると、下の写真の風景になるはずです。左前方に、簡易舗装の林道の上り坂が見えます。




この林道を2kmほど上がると、林道終点の駐車スペースになります。林道とは言っても、大部分がアスファルト舗装(一部簡易舗装)で、普通乗用車でも全く問題ありません。

地形図では「生谷」から破線道がたくさん北西に延びていますが、その中に1本だけ実線道があります。これが林道です。この実線道、終点で2本の破線道に分かれていますが、実際の林道終点はこの分岐点よりも150mほど南です。

林道終点のスペースも大きく、並列駐車をすれば10台以上止められそうなほどです。




ここに車を置いて出発(9:55)。今日は下山後に昼食をとる予定にしているので、荷物はごく少量。ウェストパック(Arc'teryxのQ10:容量10リットル)だけで歩きます。

林道終点の奥に丸太階段の遊歩道が見えています。植林の中の薄暗い道ですが、きれいに整備された良い道です。3分ほど歩いたところで、「←標準コース」、「健脚コース→」と書かれた道標のある分岐につきました(9:58)。面白そうなので、「健脚コース」の方を通ることにします。

「健脚コース」という名前に期待していましたが、実際は緩やかな丸太階段道がつづら折れに付けられているだけです。歩く距離は長くなりますが、斜度が非常に緩やかなので楽に高度が稼げます。




10:11、地形図にはない分岐に出会いました。南を指す「尾根コース」の文字が書かれた道標があるだけで、左に行くとどこに出るのか書かれていません。が、左に伸びている道が地形図の破線道のはず。尾根コースは次回歩くことにして、とりあえず今日は地形図の破線通りに歩くことにします。

10:13、またも分岐ですが、ここの分岐点は直進か右後ろへ進むかの選択で、右後ろに伸びる急な丸太階段道は、412.7m三角点ピークに向かうようです。この道を指して「尾根コース」と書いた道標があるので、地形図では三角点より南に道がないものの、実際は三角点ピークを通るルートもあるようです。今回はここも分岐を無視して直進します。

ここからは稜線上の道です。道幅は1.5mほどもあり、快適に歩けます。ただ、左は植林、右は自然林で、展望はありません。でも、展望が無くても新緑の中、快適な遊歩道を歩くと気持ちいい。

10:18、また分岐点につきました。今度は左前方に伸びる遊歩道、右前方に伸びる階段道の選択です。丸太階段を登ると、412.7m三角点ピークと西の408m標高点の間にある標高400mほどの小ピークにたどり着けそうです。左の道は、このピークを巻いて通るようになっているのかな。丸太階段を登り切ると、展望舎が現れました(10:20)。




Webで得た情報によると、ここには無料の双眼鏡が設置されているとのことで楽しみにしていたのですが、ハチの羽音が聞こえたので、怖くて展望舎に入れませんでした。展望舎の天井を見回しても蜂の巣はなかったので、空耳だったのかも知れませんが。スズメバチに刺されてから虫の羽音に敏感になりすぎてます。

展望舎をすぎて少し下ると、また分岐です。先ほどの分岐で分かれた道がここで合流しているようです(10:25)。

ここから先は、左手側に下る道の分岐点と何回か出会いますが、いずれも直進していきます。いつの間にか両側が自然林になっていたり、左側の展望が開けたりして、気持ちよく歩けます。

408mピークの先には、台風による倒木のある箇所にも出会いますが、すべて切断、撤去されているので問題ありません。この道は本当によく整備されているようです。



のんびりと森林浴を楽しみながら歩いていき、11:38、伊水小学校から登ってくる道との合流点を通過。

道の幅が狭くなり、良く踏まれた登山道という様子になってくると、頂上はもうすぐです。目の前に民家が現れ、犬に吠えられながらその前を通過(11:05)。

11:06、広場に出ました。お墓が数基だけ並んでいる土の広場です。グループで食事が出来る十分な広さがあります。

右手を見ると、青い鉄階段が伸びています。この上が本当の頂上のようです。鉄階段を登ると、長水城の石垣跡(?)の上に建てられた「信徳寺」前に出ました。



このお寺の裏に、さらに高くなった場所があります。こちらに三角点があるはずなので、石段を登ってみます。

ここには不動明王がまつってあり、その右後ろに三角点があることを示す標示杭が立っています。



不動明王の右横には、大きな石碑がありました。と言っても、台座の上に立っていたであろう大きな石碑は、今は地面に横たわっています。

倒れた石碑、妙な場所にある三角点、こんな山の上にあるお寺、そして実際に人が住んでいる山頂の民家。なかなか奇妙な空間です。

山頂広場に戻り、東方面の展望を楽しみながらネスレの「パワーバー(バナナフレーバー)」を1本食べ、下山します。

下山は基本的にもと来た道を戻るだけです(最後は「標準コース」を通りました)。下りものんびり歩き、45分かかって林道終点に到着。

非常によく整備された良い山だと思います。過剰なマーキングもないし、道標も木製のシンプルなデザインで、雰囲気を損なうようなものではありません。倒木もきれいに除去されているし、ゴミも落ちていないし、コースがたくさんあるし、お気に入りの山になりそうです。