播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の低山(三等三角点、点名:豊富)287.1m






今日は姫路セントラルパーク山陽姫路東インターの間にある三等三角点(点名:豊富、287.1m)に行ってきました。地形図でいうと、2万5千分の1「笠原」の南西隅です。

実は姫路セントラルパークでずいぶんと長い間アルバイトをしたことがあり、通勤時にいつもこの山を見ていました。

いつか登ってみたいと思っていたのですが、国土地理院の点の記を見ると「歩道状況:道なし」と書かれています。
藪の勢いが弱い時期でないと登りにくそうですが、点名:豊富のことを思い出すのはいつも夏頃で、「冬になったら登ろう」と思うのですが、冬になると豊富のことを忘れ、展望や雪のあるところを求めてうろうろするために、構想から実現までずいぶん時間がかかってしまいました。

午前8時50分に家を出発。国道372号線を東へ進み、山陽道の下をくぐってまもなく三叉路(左手にコンビニのサンクスがあり、姫路セントラルパークの大きな看板も立っている)があるので、ここを左折します。

1.5kmほど道なりに走ると、また三叉路に出会います。この三叉路は、右折すると姫路セントラルパーク、直進すると豊富町御蔭に抜けることができます。

セントラルパークへの分岐をすぎて100メートルほど進むと、左側にフェンスが現れます。これはため池を覆うフェンスで、このフェンスの南側は空き地になっています。路肩に車を止めて準備を整えます。ため池のほとりに到着したのが9時20分。

フェンスの南側を通ってため池の西へ回り込むと、はっきりとした道が北西へ延びています。この道を進むとすぐ、左手側に谷(南西)へ伸びる道が見つかります。かなりしっかりした道で、藪山だと思って覚悟を決めていたのに拍子抜けしてしまいます。9時30分出発。

最初の数十メートルだけは非常にしっかりした遊歩道のような道ですが、すぐに山道になります。道は沢沿いにつけられており、水が流れるチョロチョロという音を聞きながら雑木林の中を緩やかに登っていきます。

9時38分、雑木林の中に竹林が現れました。道は竹林の中を通り、沢を渡るように設定されています。この渡渉地点には腐った丸太の橋と古いトラロープが張られています。丸太橋を渡って沢の右岸に出ると、竹林から雑木林に戻ります。

ここからは道が多少わかりにくくなりますが、沢の左岸でも右岸でも歩きやすい方を適当に登れば良いでしょう。ところどころ倒木がありますが、越えられないほどやっかいな倒木はありません。

標高200mを越えた辺りから道が消えてしまい、適当に谷を登ってきましたが、10時6分、いよいよ周囲が藪っぽくなってきました(藪と呼べるほどではない)。なぜかトタン板が落ちています。

上を見ると空が見えるので、稜線が近いはず。ところが、稜線に出る直前は藪と呼んで差し支えない状態になっています。進路を西寄りにとり、雑木藪の中を突破して10時14分、稜線に出ました。三角点ピークの下に3つのピークがありますが、南から2番目と3番目のピークの間に出たようです。ここは木が生えておらず、枯れ草に覆われた平らな地形です。西側の展望が開けており、姫路市街地がよく見えます。足下には採石場が広がっており、重機のエンジン音がとどろいています。

ここからすぐ北にピークが見えていますが、三角点ピークはさらにその向こうにあります。枯れ草がふわふわして歩きにくいですが、今までの雑木藪に比べると天国です。

稜線の尾根は狭く、枯れ草の鞍部から北のピークへの登りはまた雑木藪です。雑木藪を抜けて次のピークに到着。いよいよ次が三角点ピークです。と、突然目の前に色あせた赤テープが現れました(10時28分)。見つけたのは2本だけですが、こんな所に登るハイカーがいるんですね。でも、なぜ迷いそうもない稜線上にテープを付けたのでしょう?

薄い雑木藪の緩やかな斜面を登り切ると、三角点の標示杭が目に飛び込んできます(10時34分)。普通とは違い、なぜか杭が2本並んで立っています。その向こう側には測量用の紅白ポールが倒れており、標示杭の西側に三等三角点標石(点名:豊富)が鎮座していました。刻印の浅い、あまり風格のない標石です。昭和31年に埋設された比較的新しいものだから仕方がないのかもしれません。

三角点ピークは、雑木に囲まれて展望がありません。この山で一番展望が良いのは、枯れ草の鞍部です。木々の隙間から周囲の山並みが見えますが、遠くの山はかすんでいて見えません。北の方には道があるかもしれないと期待を持って様子を見に行きますが、やはり雑木藪でした。しかたがないので、来た道を引き返すことにします。10時50分山頂出発。

来た道を忠実に引き返し、11時40分、車に到着。髪には蜘蛛の巣が絡まり、服やウェストパックには葉っぱや小枝が付いて全身ゴミだらけ。

ゴミをすべてきれいに払い落とし、11時50分に車を出して次の目的地(四等三角点、点名:藪田)に向かいました。

全体を通して非常になだらかなルートです。ルートとなる谷も一直線ですし、迷う心配はないでしょう。

真夏は蚊やヒルが凄そうです。