播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県宍粟市の笛石山(894.5m)




今日はスノーシューの性能(ヒールリフターの利点)を体感しようと思い、後山から尾根続きにある笛石山(地形図に山名が出ています)に出かけてきました。

(今回歩いたルートは、積雪で道が分からない状態で歩いています。無雪期のルートとは多少異なるかも知れません。)

以前スノーシューで歩いた暁晴山のような遊歩道の道を避け、どうせなら今まで登ったことが無い初めての山で、雪が多く、少し山らしい山ということで、笛石山にしました。

笛石山山頂から北西1.3kmほどの場所(千種川と道路が交差する辺り)に371m標高点があります。ここが笛石山登山時の駐車場になります。乗用車が数台置けるようになっており、トイレもあります。(後山に登る場合は、林道終点に駐車場があります。)

ここに車を止め、371m標高点から板馬見渓谷に伸びる林道を歩きます。数百メートル歩いたところに黄色い橋がかかっており、その入り口に「笛石山登山口」の看板が立っています(1枚目の写真)。

橋を渡り、尾根の斜面をトラバースするように西へ歩くと、やがて沢を丸太橋で渡ります。沢を渡ってから沢沿いに登ると、またすぐに丸太橋があります。それを渡って最初の尾根に戻ります。

この後は沢沿いに谷を登り(南へ進む)、標高550m付近から東に進んで尾根に乗ります。この辺りからは斜面が急になってきます。履いていたスノーシューのヒールリフターを起こしてみます。これを立てると、かかととスノーシューの間に隙間ができます。つまり、斜面を登っていても、足が水平に保たれるのです。そのため、ふくらはぎが疲れないとの宣伝文句でした。

確かにヒールリフターの効果はすばらしく、比較的急な斜面でもふくらはぎの緊張感を味わわずに歩くことが出来ます。
ただ、ヒールリフターを倒すのが難しい(固いので力が必要)。

実は自分がどの尾根を登っているのか、登山中は分からずにいました。608m標高点のある尾根か、その西の尾根のどちらかにいるのは分かりましたが、どちらも尾根と谷の方向が平行なので、方位から現在地を割り出すことが出来ませんでした。駐車場から歩測していれば良かったのですが、登山口はどこかな?ときょろきょろしながら歩いたため、歩測もしていませんでした。

しかし、尾根に乗ってからの進路が南南西になったので、608m標高点の西の尾根だと分かりました。608m標高点のある尾根を歩いているなら、進路はもっと西寄りになるはずです。

尾根に乗るまでは植林ですが、尾根上は自然林?です。植林の中は木につもった雪がぱらぱらと降ってくる程度でしたが、尾根上の松の木には雪の固まりが付いており、これがドスッと落ちてきます。

後は、木から落ちてくる雪に注意しながら尾根づたいに歩くだけです。尾根に乗ってすぐの場所では倒木が目立ちますが、やがて倒木も無くなってきます。

尾根上の斜度はさほど急ではありませんが、昨日まで降っていた新雪なので柔らかく、スノーシューでも結構潜るため疲れます。スノーシューを使うのが2回目なので、まだ歩き慣れておらず、片方のスノーシューで反対側を踏みつけ、動けなくなって転びそうになることもしばしば。

雪が積もっているので、本来の登山ルートは分かりません。木の間隔を見ると、この山の登山ルートは尾根の真上ではなく、少し南にずれた斜面上にルートが設定されているようです。先行者の足跡を参考に、登山道だと思われる場所を適当に歩き、駐車場から1時間30分ほどかかってようやく笛石山山頂(標高894.5m)に着きました。
(4/13追記:笛石山にあった足跡の主は「TAJI & HMの 兵庫の山めぐり」の管理者様のようです。)

西は後山があるので展望なし。南は雑木に遮られて展望なし。北と東は開けています。北には三室山や竹呂山が大きく見え、東には植松山ののっぺりした山頂が見えています。さらにその右奥を見ると、暁晴山も見えています。そこから視線を右へ移すと、鉾立山らしき山影も見えています。かすんでいてよく見えませんが、空気が澄んでいれば東側はそこそこ遠くの山も見えそうです。

山頂の少し東には、千草の街並みを見下ろせる(南の展望が良い)場所があります(2枚目の写真)。

頂上にはちょうど12時に到着。袋入りのカレーうどんをクッカーで調理して食べ、記念に三角点の標石を写真に撮ろうと思って辺りを探しました。が、雪が積もっているので当然標石は見えません。標示杭もなく、どこを探せばよいかも分かりません。うろうろと周囲を歩いてみても、どこも足が沈み込み、標石があるような雰囲気はありません。ところが、自分が昼ご飯を食べるために座っていた場所を踏んでみると、足は沈みません。手で雪を掘ると、すぐに標石の頭が見えました。

周囲を掘って三角点の記念撮影をすませ、下山準備に取りかかります。山頂を後にしたのが12時50分。毎回、昼食に1時間程度かかってしまいますが、私の場合はそれが楽しみなんだから仕方ありません。

下りは自分の足跡をたどるだけ。山頂から1時間20分かかって駐車場に戻りました。

暁晴山の遊歩道ではそのメリットが全く分からなかったヒールリフターですが(そもそも使わなかった)、今日の山歩きでは良さを体感できました。

ちょっと歩きにくいですが、バフバフっと新雪を踏みしめる感触も楽しい。植林の急登はつまらないですが、尾根に出ると自然林。千草の街並みを見下ろしながら歩ける箇所も(距離は短いですが)あります。

笛石山に登るときは、登山口を間違えないように注意して下さい。
1枚目の写真のような橋は1つではありません。側に笛石山登山口と書かれている橋を渡らないと、道なき道を登るはめになります。