今日は山崎町の山に登る予定にしていました。しかし、家族の都合で車を使えなくなったため、かねてから気になっていた「謎の三角点」のある近所の山に登ることにしました。
写真は、男山山頂の様子。
登ったのは、姫路城のすぐ西にある男山とその南にある景福寺山。謎の三角点があるのは男山です。
私が山歩きのバイブルにしている「播州野歩記」(http://bansyu.com/ )に男山の山行記録がありますが、山頂には三角点があるとのこと。標石の写真もあります。しかし、国土地理院のサイトを見ても男山には三角点がありません。
Webで調べると、「三角点の探訪」(http://uenishi01.at.infoseek.co.jp/index.html )というサイトにこの三角点標石が紹介されていました。
実際に自分の目で確かめたいと思っていましたが、車が使えるとついつい遠出をしてしまうので、車が使えない今日は近所の山に登るのに最適な日です。
家を出て姫路城の堀と船場川に挟まれた「千姫の小径」と名付けられた遊歩道を北へ歩いていきます。途中で太い道路を渡ります(「市之橋」交差点)が、その先にも小径が続いています。市之橋から500m弱北へ小径を歩くと、車道に突き当たります。これを左へ曲がり、200mほど車道(1.5車線幅の細い車道)を西へ進むと、右手に「水尾神社」が現れます。その水尾神社のすぐ手前で右を見ると、山の上に伸びる長い石段(地形図にも記載されています)が道の奥に見えます。これが男山への登山道。
194段の石段を登り切ると、「男山配水池公園」です。3,000立方メートルの水を蓄えられる鉄筋コンクリート製貯水タンクの上が、公園として開放されています。
周囲は木々が邪魔をしているものの、なかなかの展望です。特に、姫路城方面は遮る木がありません。
さて、問題の標石は配水池公園のゲートを入ったところ(左側のベンチの前)にあります。砂に埋まって頭しか出ていないので、周りを少し掘ってみました。柔らかい砂で簡単に掘れます。(携帯用スコップを持って行きました。)
少し掘ると、「三角点の探訪」に書かれていたとおり、標石の南面には「三」と「角」の文字、東面には「公」の文字、西面には「姫」の文字が刻まれているのが見えました。北面は文字があるように見えませんでした。
基本測量以外の三角点標石を見たのはこれが初めてです。珍しい物を見て良い気分になり、家に帰ろうと思いましたが、家を出てから数十分しか経っていません。このまま帰るのはもったいないと思い、帰り道にある景福寺山に登ることにしました。
景福寺山の南麓の保育園に通っていたので、道に迷うことなく景福寺に到着。景福寺の境内西側が年少の建物、東側が年長の建物です。残念ながら私が通っていた頃と建物は違っていますが、遊具は残っています。よく遊んだタコ形滑り台もきれいに残っています。(正式には「タコの山」と言うそうです。「滑り台保存館」 http://home.raidway.ne.jp/~iharay/suberidai/index.html に、「タコの山設置リスト」なるものがあります。)
景福寺の本堂左側の引き戸を開けると、墓地があります。保育園に通っている頃は、この墓地で肝試しをしていました。今見てもなかなか不気味な雰囲気です。
この墓地の奥から右手に幅1.5mほどの立派な道が延びています。この遊歩道をのんびりと歩き、景福寺山の最高点と思われる所まで行ったあと、少し引き返して景福寺山北東斜面にある公園へ下りようとしました。ところが、踏み跡を下るとフェンスが現れ、目の前に見えている公園に入れません。左を見るとフェンスの切れ目があるので、フェンスに沿って左へ進み、生け垣を越えて公園に入りました。
ここは「景福寺公園」。昔、ホテルロンドンという宿泊施設がありましたが、火事になり、その廃墟が長い間残っていました。火事で亡くなった方の幽霊が出るという噂があり、小学生の頃は怖くて近づけなかった場所です。それが今はお城のよく見える公園として整備されています。しかし、地元の人にとってはあの廃墟の記憶が蘇るのか、利用者はほとんどいないようです。
この公園から東へ遊歩道を下ると、市之橋交差点の100mほど西の地点へ出ました。あとは我が家まで数分歩くだけです。
男山は景色が良く、明るいきれいな山頂です。私が登ったときもカップルがシートを広げてお弁当を食べていました。しかし、景福寺山は登山口が不気味な墓地で、遊歩道沿いにも大量のお墓が並んでいます。とても気分転換に登れる山ではありません。(今日は曇りで薄暗かったため不気味に感じられました。)しかも、公園に下りる踏み跡はフェンスでふさがれているため、お勧めできません。
景福寺というお寺は曹洞宗四景福寺の一つで、私が行った時もちょうど女性二人組が観光(?)に来ていました。興味のある方にとっては、お寺自体は見る価値のあるものかも知れません。私は詳しくないので分かりませんが・・・。