CASIOのPRO TREKと並んで有名な、フィンランドのSUUNTO社製アウトドア用腕時計です。
写真に写っているのは、ADVIZOR(アドバイザー)というモデルで、胸に心拍センサーを巻いておくと、腕時計に心拍数が表示されるというシロモノ。
標準添付のストラップが樹脂製で、汗をかくとベトベトヌルヌルになるため、それを防ぐ目的でダイバーウォッチ用のナイロンストラップに換装しています。
「登山の運動生理学百科」(ISBN: 4808307111) という本によると、ある程度の心拍数を超えるような運動をするとバテるので、その心拍数を見極め、心拍数をそれ以下に抑えておけばバテにくいとのこと。
そこで、バテにくい歩き方を覚えるためにADVIZORを購入しました。
心拍数をはかるセンサーは、着けているのを忘れさせるような着け心地ではないため、慣れるまではかなり違和感を感じます。また、センサー部分を濡らしてから胸に巻かないと、うまく心拍を感知してくれません。夏はいいですが、冬に冷たいセンサーを直接肌に当てるのは辛いです(冷たいのは巻いた瞬間だけですが)。
でも、これで心拍数を確認しながら山歩きをしたおかげで、バテずに歩ける最適なペースをつかめた気がします。
ADVIZORを使う前は、下位モデルであるVECTOR(ベクター)という腕時計を使っていましたが、値段の安いVECTORの方が優れている点が2つあります。それは、電子コンパスの使いやすさと、時刻表示スタイル選択の自由度。
歩いているときにちょっと方向が気になったとき、VECTORなら本体左下のボタンを押すと、画面が電子コンパスに切り替わる機能がありました。
ところが、ADVIZORではその機能がありません。ボタンを押して「時刻」→「高度計」→「気圧計」→「コンパス」と画面を切り替えないと、電子コンパスの画面が見られないのです。VECTORで気に入っていた機能だけに、これは残念。
もう一つの欠点である時刻表示のスタイルについて。
ADVIZORでは、24時間表示(午後1時を13時と表示する)モードにすると、日付の表示が日/月の順序になってしまうのです。日本で一般的な月/日の順に表示するには、12時間表示にしなくてはいけません。私は個人的に24時間表示が好きなので、これがちょっと気に入らない。Vectorなら24時間表示で月/日の順に日付が表示されたのに・・・。
この2点を除けば、他に不満はありません。
低温で液晶が作動しなくなるような厳しい冬山では使えませんが、大きくて見やすいのに重量が非常に軽く、多機能で、フィールドで電池交換が出来る優れた腕時計です。
心拍数なんて気にしないという人には、値段の手頃なVECTORがオススメ。
追記:
自衛隊や米軍ではカシオのGショックが大人気です。数年前は、米軍(主に特殊部隊)ではGショックとSUUNTOの時計が人気を二分していたようですが、最近はカシオの一人勝ちです。SUUNTOの時計は、フィールド(戦場)で故障することが多いそうです。
デザインはSUUNTOの方が好きなのですが、耐久性はカシオの方が上。耐久性をとるかデザインをとるか、悩みます。