播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

手軽な1000m峰:多可町の千ヶ峰


▲写真は千ヶ峰三谷コース尾根上の登山道

昨日登山靴を新調したので、この登山靴の試し履きに、歩行時間が適度に短い山はないかなと考えていたが、どうせなら展望の良い1000m峰がいいと思い、往復2~3時間で歩ける1000m峰として千ヶ峰を思いついた。
三谷コースなら、往復で3時間弱の歩行で済む。

雪があればスノーシューも使いたいと思ってスノーシューも車に積み込み、9時20分(ずいぶん遅い)に家を出た。
312号線を北上し、「粟賀」の交差点を右折して県道8号線を進む。高坂トンネルを抜け、坂を下って国道427号線に出会う。この「寺内」交差点を左折し、427号線を北へ向かって走っていくと、「←ハーモニーパーク」という標識があるので、これに従って左折。車が2台すれ違えるギリギリの幅の曲がりくねった道路を進んでいくと、まもなく三谷登山口の駐車場に到着。(10:40)

県道8号線を走っているときから気づいていたが、ほとんど雪が積もっていないように見える。スノーシューはじゃまになりそうなので車に残し、軽アイゼンだけはバックパックに入れて出発。(10:50)

滝や沢の流れを見ながら谷沿いの登山道を上っていく。この辺りは岩や木の根が階段状になっているところがあり、強制的に歩幅を大きくさせられて疲れる。
道標では「あと20分」と書かれていた雄滝と雌滝には12分で到着。

やがて道は沢から離れ、左手の植林の斜面を登っていく。この辺りから、登山道に凍った雪が現れてくる。最初は気にせず歩いていたが、転んだのだろうか、全身泥だらけの登山者とすれ違い、怖くなって軽アイゼンを靴に取り付けた。

凍った雪をざくざくと踏みしめながら斜面を登り、岩座神コースとの出合いに到着(11:47)。

この辺りからは、路面に雪のあるところと無いところが交互に現れる。最初は雪が無くなる度に軽アイゼンをはずしていたが、面倒になり軽アイゼンを付けたまま登り続ける。

頂上が近づくと、登山道は急な斜面になり、しかも足下は雪解け水でぬかるんだ土。派手なスリップ痕や手をついた跡がいくつかついている。さっきすれ違った泥だらけの登山者のものだろうか。

道の両側にはササが茂っているので、この茎をつかんでバランスを取りながら慎重に登る。山頂に近づくにつれて、登山道には雪が増えてきた。こうなると、泥で滑る代わりに雪で滑りやすくなる。4本爪の軽アイゼンでは力不足だったか。

何度も転びそうになりながら、何とか山頂に到着。(12:30)
周囲の斜面には雪が多いが、山頂にはあまり雪がない。

三谷登山口駐車場には車がたくさんあったのに、山頂にはほとんど人がいない・・・と思ったら、「南無妙法蓮華経」と書かれた石碑の向こう側に集団が座っていた。

集団の話し声が嫌なので、山頂の標柱付近にクッションを敷き、お昼にする。今回はアルファ米の五目ご飯。お湯を入れてから15分待たなくてはいけないので、その間に山座同定を楽しむ。北西には達磨ヶ峰から段ヶ峰にかけての稜線がはっきりと見え、その右側奥には三の丸から氷ノ山山頂までの真っ白な稜線が見える。暁晴山も真っ白だ。近いうちにスノーシューイングを楽しみに行こうっと。

のんびりと13:30まで山頂で景色を楽しみ、下山開始。登るときにあれほど怖かったぬかるみの斜面を下ることを考えると嫌になる。バックパックに付けているストック(ダブルストック)を取り外し、長めにのばして握りしめ、慎重に斜面を下った。

ストックを持っていて良かったと思える下りだった。ストックを使っていなかったら、朝見かけた登山者と同じ運命をたどっていたと思う。

三谷コースはアップダウンがなく、登りは登るだけ、下りは下るだけという楽なコース。本来ならあっという間に下山できるはずだが、稜線上の滑りやすい場所を慎重に歩いたため、かかった時間は登りとほとんど変わらなかった。

昨日買った登山靴はいきなり泥だらけになってしまったが、かなり快適であることが分かった。決算半額セールで買った登山靴だが、なかなか良い買い物をしたかな。