播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

一等三角点の暁晴山(兵庫県神河町)


先週千ヶ峰から真っ白く見えた暁晴山に行ってきた。写真は、ホテルリラクシアのグラウンド付近から見た暁晴山山頂。

今年の頭にMSRのスノーシューを買ったので、それを使いたくてしょうがなかったが、先週の千ヶ峰は期待はずれだった。しかし、千ヶ峰山頂から暁晴山を見て雪が多く残っていることが確認できていたので、今日は期待して神河町に向かう。

暁晴山は無線中継所の点検道路を利用して山頂へ行けるうえ、登山口(ホテルリラクシア前)からの標高差が150m程度しかないので、あっという間に山頂に立てる。ということで、今日も朝のんびりと準備をしてから家を出る(9:00)。

姫路から国道312号線を北上し、播但道の市川北ランプをすぎてしばらく走ったところで、右手にホームセンタージュンテンドーが現れる。この交差点(福本東)を左折し、県道8号線に入る。JR寺前駅の手前で分岐を左手に入らなくてはいけない。この分岐には「峰山高原」と書かれた標識があるので、注意しながら走っていれば分岐を正しい方向に進める。後は道なりに走るだけだ。はじめは走りやすい道路だが、次第にカーブが多くなり、登り勾配もきつくなる。やがてヘアピンカーブの頂点に「ホテルリラクシア」の看板が見つかる。ヘアピンカーブを曲がらずに直進するような形でホテルリラクシアへの道を上っていく。こちらも曲がりくねった上り坂で、道路の左右に雪がかなり残っている。軽四なのでこの道はきつい。ようやく峰山高原に到着(10:25)。

上小田の集落まではまったく雪が見えなかったのでどうなることかと思ったが、峰山高原にはまだまだ雪が残っていた。

峰山高原の入り口にはちょっとしたゲートがあり、ゲートをくぐったすぐ右手側が一般向け駐車場になっている。今日は雪合戦大会が開かれていると言うことで、数台の観光バスも止まっている。

楽な山登りなので、今日はウェストパックしか持ってきていない。スノーシューを手に持って登山口へ向かう(10:30)。

暁晴山山頂への道の途中に、雪合戦大会の会場となるグラウンドがある。そのため、点検道路の雪は車1台が通れる幅で除雪されている。がっかり。手に持ったスノーシューが重く感じられる。

歩き始めるとすぐに雪合戦大会の放送(試合結果やBGM)や子供たちの歓声が聞こえてくる。グラウンドに到着(地形図で暁晴山山頂とホテルリラクシアの間にある長方形の地形)。雪合戦がどんなものかちょっと様子見をし、公衆トイレ(近くにジュースの自販機まである)で用を足してから暁晴山に向けて歩き出す(10:40)。グラウンドから先の点検道路は、所々アスファルトが見えているものの、ほとんど雪で覆われている。スノーシューを履いてサングラスをかけ、点検道路を歩いていく。山頂は西にあるのに南へ歩かなくてはいけないので、妙な気分になる。地形図でグラウンドから南へ延びている実線道だ。

積雪は約20cmといったところか。ちょっと堅めの雪なので、スノーシュー無しでも十分に歩けるが、雪についている他のハイカーの足跡を見ると、ところどころで深く潜っている。スノーシューを履いた方が安定して歩けそう。

左手側に雪をかぶったなだらかなピークを見ながらのんびり歩いていると、実線道の三叉路に到着。暁晴山へ向かう道にはゲートがあり、鍵がかけられている。そのため、四輪車や二輪車は進入できない。しかし、歩行者用の隙間がゲートの左側にあるので、ここを通って中に入る(10:58)。

ゲートからは植林の中を歩くことになり、あまり展望は良くない。しかし、次の三叉路からは再び展望が良くなってくる。この三叉路は左が下り、右が上り坂になっているので、地形図がなくても右が正しい方向だとすぐに分かる。この三叉路からは、右手側に夜鷹山やその北西の1037.9m三角点ピークがよく見える。点検道路もいよいよ終点に近づいてきた。最後の左カーブをすぎると山頂だが、この左カーブは北向き斜面のためか、積雪量が今までよりも多いように思う。点検道路脇の側溝を踏み抜いた足跡を見つけ、注意しながら歩く。まもなく山頂に到着(11:22)。

国土交通省ではなく建設省のままの標示が残る電波塔や関西電力の電波塔、標示が全くない電波塔(警察か自衛隊?)などたくさんのアンテナ類が立っている。そして、その山頂中央に、大きな一等三角点標石(点名:暁晴山)が鎮座している。三角点の北と東には展望図が設置されているので、初心者でもどれがどの山なのか分かるようになっている。

南は霞がひどいので、「建設省」の電波塔の西側にある北向きの緩やかな斜面に腰を下ろして昼食にする。正面に雪をかぶった三室山、氷ノ山、藤無山を見ながら、今日は地元メーカーであるイトメンの「チャンポンめん」を食べた。こんな広くてなだらかな斜面があれば、団体でも快適に食事が出来るだろうと思っていたら、ずぼっと足が雪の中にめり込んだ。どうやらササの上に雪が積もった斜面のようだ。無雪期にはここに座って食事をすることは出来ないのだろうか。

ボーッとしながらのんびり食事と景色を楽しんでいたら、12:40になっていた。1時間半近く山頂にいた計算になる。景色を十分に堪能できたので下山開始。自分の足跡をたどって下るだけだ。13:16点検道路のゲートまで戻ってきた。

途中で側溝に被さっていた雪を踏み抜いて転倒しそうになった。危ない、危ない。

登るときはこの三叉路の北から来たわけだが、せっかくなので南東に伸びる実線道をたどることにする。こちらの道には誰の足跡もないので、気持ちよさそうだ。

動物の足跡しかない広い道を独り占めして歩くのは気持ちいい。雪合戦大会も終わったようで、自分のスノーシューが雪を踏みしめる音しか聞こえない。やがてヘアピンカーブで北へ進路を変え、キャンプ施設の横を通って登山口に戻る。

登りと山頂では誰にも会わず、下りではソリを引っ張っている女の子とそのお父さんの2人を見かけただけだった。一等三角点の山に休日に登り、こんなに静かに景色を堪能出来たのはラッキーだった。人気のある山でも、積雪期はこんなものなのかな。