購入の経緯
このブログで、以前ミニボトル入りのタバスコを紹介しました。
私の場合、タバスコの使い道として真っ先に思い浮かぶのはピザとパスタです。
私の趣味は山歩きですから「ミニボトル入りのタバスコは山に持って行くのに最適。タバスコをたっぷりかけた美味しい冷凍ピザを山頂で食べよう。」と考えました。
しかし、冷凍ピザのサイズをWebで検索すると、高級品は小さくても20cm程度のサイズがあり、私が持っているアウトドア用のフライパンには収まりませんし、スーパーで売られている安価な冷凍ピザは、そもそもサイズの情報が載っていません。
「情報がないなら、とりあえず買って測ってみよう」と思い、買い物に行った先で目に入った冷凍ピザを買ったところ、小さくて山歩きに向いていることが分かりました。
それが今回紹介するマルハニチロの「ミックスピザ3枚入」です。
概要
マルハニチロがスーパー等で販売している冷凍ピザです。
小ぶりなピザが3枚入っており、メーカーサイトの紹介文は次の通り。
レンジでふんわり、トースターでサックリが楽しめる3枚入のお徳用ミックスピザ。
(出典:マルハニチロの製品紹介ページ)
仕様
▲ミックスピザ3枚入のパッケージ
▲透明フィルムに包まれたミックスピザが3枚入っている
製品名: ミックスピザ3枚入
名称: ピザ
原材料名: 小麦粉(国内製造)、チーズ(ゴーダ、モツァレラ)、野菜(ピーマン、とうもろこし、たまねぎ)、乳等を主要原料とする食品、ボロニアソーセージ、糖類(砂糖、異性化液糖)、トマトペースト、マーガリン、トマトケチャップ、イースト、なたね油、食塩、ウスターソース、トマトソース、卵殻粉、食酢、でん粉、ベーキングパウダー、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、リン酸塩(Na)、安定剤(キサンタン)、着色料(カラメル、カロチノイド)、酸化防止剤(V.C)、香料、V.C、発色剤(亜硝酸Na、硝酸K)、V.D、(一部に小麦・卵・乳成分・オレンジ・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む)
内容量: 300グラム
保存方法: -18℃以下で保存してください。
凍結前加熱の有無: 加熱してありません
加熱調理の必要性: 加熱してください
製造者: マルハニチロ株式会社(東京都)
製造所: マルハニチロ株式会社 群馬工場
購入価格: ¥408(税込)
購入先: 近所のドラッグストア
栄養成分表示 1枚(100g)あたり | |
エネルギー | 260kcal |
たんぱく質 | 9.8g |
脂質 | 8.9g |
炭水化物 | 35.1g |
食塩相当量 | 1.3g |
パッケージに記載された調理方法
メーカーが想定している家庭での調理方法は、次の通りです。
電子レンジの場合
凍ったままの商品を、袋から出してフィルムをはがし、皿などにのせて、ラップをかけずに加熱してください。
500W 約1分50秒
600W 約1分40秒オーブントースターの場合
凍ったままの商品を、袋から出してフィルムをはがし、アルミハクにのせて焼きます。チーズ全体がとけたら食べごろです。
600W 約6分(予熱あり約3分)
800W 約5分(予熱なし)
1000W 約4分(予熱なし)電気・ガスオーブンの場合
約230℃ 約6~7分
予熱 天板を入れて、高温(230℃)に予熱しておきます。
調理 凍ったままの商品を、袋から出してフィルムをはがし、クッキングシートまたはアルミハクにのせて焼きます。チーズ全体がとけたら食べごろです。(出典:商品パッケージ裏面)
外観
ピザの直径は約15cmで、厚さはもっとも盛り上がっている部分が約3cm。
1枚ずつ個包装されているのも、山へ持って行くには助かります。
▲冷凍状態のミックスピザ
私が持っているストームクッカーS(TR-37-5UL)のフライパンに入れると、下のような状態になります。
15cmという直径は、アウトドア用のフライパンでピザを焼きたいという人にピッタリ。
▲サイズ比較のためミックスピザをストームクッカーSのフライパンに入れた様子
私が持っているフライパンは、他にMSR「クイック スキレット」(直径約18cm)とユニフレームの「ちびパン」(直径約16cm)がありますが、前者は余裕をもって、後者はギリギリでミックスピザが入りました。
▲ちびパンにミックスピザを入れた様子
山で冷凍ミックスピザを食べる方法
注意事項:ここで紹介する調理方法は、メーカーが推奨するものではありません。不安のある方は真似をしないでください。
冷凍ピザをフライパンで美味しく調理する方法を紹介している方を偶然発見し、その方の記事を参考にしました。
antbee.co.jp▲山で冷凍ピザを食べるために参考にさせていただいたWebページ
必要な道具
山歩きで冷凍ピザを食べるために必要な機材を紹介します。(番号は下の画像に対応しています)
- フライパン・・・ミックスピザは直径が15cmありますから、それ以上の直径のあるフライパンを使用してください。
- フライパンのフタ・・・ピザ表面のチーズを溶かすために、ピザの上面からも熱を加えないといけません。そのためにフタは必須。適当なフタが無い場合はアルミ箔でも代用できますが、山では風に飛ばされないようにするため適当な「重し」も必要です。
- 弱火にできる熱源・・・ガスストーブやトランギアのアルコールストーブのように、弱火にできる熱源が必要です。火力がありすぎると、上面のチーズは溶けていないのにピザの底面だけが黒焦げ状態になってしまいます。
- スパチュラ・・・いわゆる「ヘラ」です。ピザをフライパンから持ち上げたり、ピザをカットするのに使います。
- 炙り調理用ガスバーナー・・・最後にピザを香ばしく仕上げるのに使います。アルミ箔をフライパンのフタとして代用すると熱がピザの上面に回りづらく、チーズが溶けませんから、美味しく仕上げるにはガスバーナーが不可欠です。
▲機材の例((1)のフライパンと(3)の熱源はストームクッカーS、(2)のフライパンのフタはバーベキュー用の厚手のアルミ箔、(4)のスパチュラはギヨデザインズの「マイクロバイツ」、(5)のガスバーナーはイワタニ「クッキングバーナーCJ-2」)
調理手順
重要
使用する熱源の火力やフライパンの蓄熱性、周囲の気温などにより、各工程に要する時間は変わります。ここで紹介している調理方法は、私がストームクッカーを使って暖かい時期にミックスピザを焼くときの手順であり、気象条件や使用する機材が変われば調理手順を変更する必要があります。
- ミックスピザをフライパンに入れ、アルミ箔で覆ってから弱火で加熱します。今回はトランギアのアルコールバーナー(TR-B25)を火力調整用のフタ無しで使用しています。
▲冷凍ピザのフィルムを剥がしてフライパンに入れる
▲アルミ箔でフタをして火にかける(アルミ箔が飛ばないようにマルチディスク(18cm)を「重し」として乗せている) - 2分ほど経過したらフライパンを火から下ろし、3分ほど余熱でピザが温まるのを待ちます。
▲火から下ろし、余熱でピザ全体に熱を回す - フライパンのフタを開けてピザ上面のチーズの溶け具合と、ピザ底面が焦げていないかを確認します。これは真っ黒こげになっていないかどうかの確認で、多少のコゲは生地がサクッと仕上がっている証拠です。すでに焦げが多い場合は、(5)へ進みます。
- 再びフライパンを弱火にかけ、(3)の確認でチーズの溶け具合が不十分で底面が焦げていないようであれば2分弱追加で加熱します。焦げそうであれば、1分ほど温めれば充分です。
- フライパンを火から下ろし、フタを取ってガスバーナーでピザ上面を炙ります。これによって溶け残ったチーズもすべて溶け、具材に焦げ目が付いて香ばしくなります。
▲仕上げに調理用ガスバーナーで炙る(ピザを香ばしく仕上げるために欠かせない工程) - スパチュラでピザをカットします。
▲スパチュラでピザをカットしている様子 - タバスコを振りかけ、山頂からの風景を楽しみながら美味しくいただきます。
ヒント
ユニフレームの「ちびパン」であれば、専用のフタで調理がより簡単になります。下の画像をご覧ください。フタを閉じて火にかけただけですが、チーズがしっかり溶けています。
▲「ちびパン」でミックスピザを焼くと、熱が良く回って表面のチーズもしっかり溶ける
調理用ガスバーナーでカセットガスを使用しますから、フライパンを加熱するためのストーブもカセットガス式にすると、燃料を共通化できて荷物を減らせます。
私の場合、残念ながらストーブがSOTOブランド、すでに所有していた調理用ガスバーナーがイワタニなので、安全性を確保するため2種類のガス缶を山へ持って行かないといけません。
▲私の場合、もともと家にあった炙り用ガスバーナーがストーブと別メーカーのため、ガス缶を共用できない*1
冷凍ピザの持ち運び方法
「ちびパン」の場合は中にミックスピザを入れ、専用のフタを被せてゴムバンドなどで固定すれば、ピザを安全に山に持って行けます。
▲ちびパンのフタを太いゴムバンドで固定した様子
私が愛読しているブログ「自転車とアウトドアライフ(遊び)」で紹介されていたストレッチフィルムも便利。
▲梱包用の細いストレッチフィルムも便利
ストームクッカーSの場合は、ソースパン内にミックスピザが収まりません。
しかし、ベース(上段)内にはミックスピザが入ります。
▲ミックスピザはストームクッカーSのベース(上段)に収まる
この状態で山に登っている間にピザが溶けると、ベース(上段)内でピザが折れ曲がったりして美味しくピザを食べられない可能性があります。
そこで考えたのが、ピザを段ボールで保護する方法。
ミックスピザと同じ大きさに切った段ボールをピザの底に重ねてラップを巻くことで、ピザが折れ曲がらないようになるわけです。
▲ミックスピザと同じ大きさに段ボールを丸く切る
▲ミックスピザと段ボールをラップで巻いて一体化させると、溶けても折れ曲がらなくなる
ベース(上段)内でピザを安定させるため、まずベース内にアルコールストーブやポットリフター、マッチなどを入れ、その上にフタのような形で「段ボールと一体化させたピザ」を置くことにしました。
▲ベース内にアルコールストーブ等の小物を入れる
▲その上に「フタ」としてミックスピザ(段ボールが下にある)を置く
ピザの上に、フライパンのフタとして使う厚手のアルミ箔を置き、その上からフライパンを被せて収納すると、ミックスピザはストームクッカーの中で激しく動くこともなく、安全に山へ持って上がれます。
最後に
「せっかく良い景色が見えるんだから山の上で美味しいものを食べたい」と思い、料理ができないながらも色々と試していますが、やはり冷凍食品は便利。
今回紹介した冷凍ピザは、登山用具で調理するのにピッタリのサイズですし、安く買えるし、調理は難しくないし、何より美味しいです。
山歩きで食べるものに変化を付けたい方は、ぜひ冷凍食品にも挑戦してみてください。
「どうやって持って行こう?」「電子レンジを使わずどうやって調理しよう?」と考えるのも楽しいですし、それがうまくいって山の上で美味しく食べられたら、最高の幸せを味わえます。
*1:カセットガス式の燃焼器具は、使用できる燃料が取扱説明書で指定されています。指定されている燃料以外を使用する場合は、接続時にガス漏れや異常燃焼が起こらないかを安全な場所で事前に確認したうえで、自己責任で使用する必要があります。国民生活センターのサイトで商品テスト結果を見ると、カセットガスが原因のトラブル事例が多く見つかります。