播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

阪神基地隊サマーフェスタ2018

最近の暑さは尋常ではなく、とても山歩きに行く気になれません。
が、休日に家でゴロゴロしていても退屈だし、買い物に出かけると無駄遣いしてしまうし、どうしたものかと困っていたら、阪神基地隊でサマーフェスタが開催されるとのこと。

イベント名称: 海上自衛隊阪神基地隊サマーフェスタ2018
日時: 2018年7月21日(土)10:00~15:00(最終受付14:30)
場所: 海上自衛隊阪神基地隊(神戸市東灘区魚崎浜町37番地)
備考: 最寄り駅からのシャトルバス運行は無し。

今年のサマーフェスタの内容は、次の通りです。

・艦艇一般公開(DD113さざなみ、ASR403ちはや)
・港内クルージング(事前抽選の当選者のみ)
・海図トートバッグ、飾り結び制作(体育館内)
・公募写真展示(体育館内)
・ラジコン潜水艦展示(プール)
・鉛筆画展示(体育館内)
・南極の氷展示(体育館内)
・パネルディスカッション
・ライブステージ(ローカルアイドルグループ、大学チアリーダー部、大学管弦楽団など)

私が姫路から阪神基地隊への移動に使ったのは、鉄道とレンタサイクル。

09:11
JR姫路駅を新快速(敦賀行)で出発。

09:47
JR神戸駅で下車。
向かいのホームで快速電車を待ちます。

09:50
快速(米原行)が神戸駅を出発。

09:52
JR元町駅に到着。
地下にある阪神電車の元町駅へ急ぎます。

09:57
阪神本線直通特急(梅田行)が元町駅を出発。

10:06
阪神電車の御影駅に到着。

駅の北口から出て東へ高架沿いに進み、Hello Cyclingというレンタサイクルのステーションに向かいます。

レンタサイクルのハンドルに付いている端末に暗証番号(アプリで予約するとメールで通知される)を入力するとカギが開き、自転車を利用できるようになります。

御影のレンタサイクルの利用料は、15分につき60円(税込)で1日最大1,000円。
電動アシスト付き自転車なので、高くはないと思います。

自転車で阪神電車の高架の北側を線路に沿って東へ進み、スーパーマーケットの万代(まんだい)のある場所で右折。

道なりに南へ進んで人工島へ入り、突き当たりを左折して東へ進みます。
人工島の東端付近で道は南へ向きを変えるので、道なりにそのまま南下すれば阪神基地隊に到達します。

途中、阪神電車の魚崎駅周辺や人口島に渡るための橋が坂道になっていますが、電動アシスト付きの自転車なので、ペダルの負荷は殆ど変わりませんでした。これは快適。

10:30
阪神基地隊に到着。

路線バスで来た人や車で来た人は、1km弱の道のりを歩く必要があるのに対し、二輪車は基地の正門前に駐められるので楽ちん。


▲阪神基地隊正門前の様子(二輪車は正門前に駐められた)

正門を入るとすぐ、金属探知機によるボディチェックと手荷物検査を受けます。
検査はスムーズに進んでいたため、大勢が入ってくるのに待ち行列はできておらず、快適。

基地内の様子を写真で紹介しておきます。


▲基地内全景

基地の東側の岸壁には護衛艦さざなみが艦首を北に向けて停泊。
南側の岸壁には、潜水艦救難艦ちはやが艦首を西に向けて停泊。

基地の中央付近は飲食や展示即売のテントとライブステージが設営されており、そのスペースの南側は陸自と空自の装備品展示会場になっていました。


▲飲食店のテント


▲陸上自衛隊の装備品展示(左から93式近距離地対空誘導弾、軽装高機動車、87式偵察警戒車、偵察用オートバイ)


▲航空自衛隊の装備品展示(ペトリオット発射機)

まずは、「潜水艦救難艦ちはや」から見学することにしました。


▲潜水艦救難艦ちはや(ASR403)

性能要目
基準排水量 5400t
全長 128.0m
最大幅 20.0m
深さ 9.0m
喫水 5.1m
主機 ディーゼルエンジンx2
出力 19500ps
速力 20kt
乗員 126名
(出典:潜水艦救難艦ちはやのパンフレット)

潜水艦救難艦ですから、海底に沈んだ潜水艦の乗員を救出するのが主な任務です。
そのための重要な装備が「深海救難艇(DSRV:Deep Submergence Rescue Vehicle)」。


▲ちはやの中央付近に鎮座している深海救難艇

ちはやの船体中央には、この深海救難艇を上げ下ろしするための大きな穴が開いており、深海救難艇は上の写真の位置からそのまま真下へ下ろされて海底の潜水艦に向かいます。
上に見えているワイヤーや滑車は、そのための設備。

私が列に並んだのは10:45頃。乗艦できたのは、11:05頃でした。


▲ちはやに乗艦するための舷梯

私は「ちはや」を2012年に一度見学したことがありますが、その際は甲板上のみの見学でした。
しかし、今回は違います。

右舷中央付近の舷梯から乗艦したら、まずは深海救難艇を間近に眺めます。
続いて、深海救難艇の格納庫内のラッタルを上がり、右舷側から艦橋へ。

艦橋を見学したら左舷側から外に出て、ラッタルを下って艦尾の飛行甲板を見学し、飛行甲板の右舷側から退艦するというルートが設定されていました。

まずは深海救難艇のお尻のすぐ脇を通って格納庫へ。


▲間近に見る深海救難艇


▲深海救難艇の格納庫内の様子(右奥のラッタルで上階へ登る)


▲格納庫内のハッチ(この下に減圧室がある。深海救難艇のハッチと連結し、救助された潜水艦乗組員を減圧室に移動させる)


▲ラッタルはかなりの急角度

格納庫からラッタルを登った先にあったのは、深海救難艇用のバッテリーを保管しておく部屋。


▲黄色いカバーがかかっているのは深海救難艇用のバッテリー

この部屋から一旦外に出て、右舷側から艦橋に入りました。


▲ちはやの艦橋内の様子

艦橋から出る際は左舷側から。
艦橋を出たら、何段ものラッタルで一気に甲板の高さまで下ります。

そして左舷側の通路を艦尾の方へ進むと、突然開けた場所に出ました。
飛行甲板です。

ここからは、東側の岸壁に停泊している護衛艦さざなみを間近に眺められました。


▲ちはやの飛行甲板(ヘリの格納庫はない)


▲ちはやの飛行甲板から見た護衛艦さざなみ

飛行甲板の右舷側前方のラッタルを下ったところに、退艦用の舷梯がありました。
一通り順路をたどるのにかかったのは、およそ30分。


▲ちはやの艦尾

2012年に「ちはや」を見学した際に撮影した全天球パノラマを掲載します。

このときは事前に阪神基地隊に連絡し、全天球パノラマの撮影について「現場の自衛官の許可を得れば撮影可能」と回答を得た上で、当日、現場の自衛官の中でも役職が高めの方に相談し、口頭で許可を得て撮影しました。
潜水艦救難艦で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2012年5月13日)

※パノラマ画面左上のリストから「右舷」「左舷」の2種類のパノラマを切り換えてご覧いただけます。

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/chihaya20120513/virtualtour.html

(注)このパノラマには、「ちはや」と深海救難艇の仕様を記載しています。実は、慌ててパノラマ写真を撮ったため、全方位を撮影しないといけないのに、一部が漏れてしまったのです。その「穴」をふさぐためにこのような苦肉の策を講じました。
引き続き、護衛艦さざなみを見学します。

こちらは、見学待ちの行列は岸壁になく、すんなりと乗艦できました。


▲護衛艦さざなみ(DD113)

主要要目
起工 14.4.4
進水 15.8.29
就役 17.2.16
建造所 三菱重工業長崎造船所
定係港 呉
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全長 151メートル
全幅 17.4メートル
喫水 5.3メートル
排水量 4650トン
乗員数 約170名
主機 ガスタービン×4基
推進器 可変ピッチプロペラ×2軸
軸馬力 60000馬力
速力 30ノット
(出典:護衛艦さざなみのパンフレット)

さざなみへの乗艦は、左舷艦首側の舷梯から。


▲護衛艦さざなみの乗艦用舷梯

乗艦して艦首側へ歩くと、すぐ視界に飛び込んでくるのは54口径127ミリ速射砲の砲塔です。
その砲塔の後ろにあるのは、垂直式短SAM発射装置(VLS MK41 MOD 18)とCIWS。


▲さざなみの前甲板の様子

54口径127ミリ速射砲
 127ミリ速射砲は、射撃指揮装置により遠隔制御され、対空、対水上目標に対し用途に合わせた弾薬を選択し、発射出来る自動化された無人砲である。

性能・要目
1 発射速度:10~40発/分
2 即応弾数:66発
3 最大射程:23683m
4 砲身:口径-127ミリ
   :砲身長-口径の54倍(6858mm)
5 旋回角:330度
6 俯仰角:-15度~+83度
7 弾丸:長さ-660mm
   :重量-約33kg
8 装薬包:長さ-889mm
    :重量-薬16kg
(出典:現地のパネル)

54口径ではなく64口径ですが、127mm速射砲の構造や発射の様子は、以下の動画からご覧いただけます(6分の動画です)。

▲127/64 LW Vulcano naval gun system Oto Melara


▲垂直式短SAM発射装置とCIWS

Vertical Launching System
MK 41 MOD18

 Vertica Launching System(垂直発射装置)は、対空・対水上・対潜水艦の各目標に対してミサイルを発射する装置です。
 ミサイルはキャニスター(発射筒)に納められ、VLS内のセル(収納スペース)に垂直に納められます。
 護衛艦さざなみには、VLA16発、短SAM16発、合計32発搭載できます。
(出典:現地のパネル)

VLSのメーカー(ロッキードマーティン社)が作成した動画を紹介します(2分の動画です)。
VLSからミサイルを発射する様子や、キャニスターの形状がよく分かります。

▲MK 41 Vertical Launching System (VLS) 

CIWS
Close In Weapon System
高性能20mm機関砲

艦の主要防御システムを潜りぬけてきた対艦ミサイルに対し、縦深防御における最終防御の役割をはたす。

1.センサーと攻撃葺きの両方を統合した独立のシステムである。(米国レイセオン社)
2.捜索から攻撃まで完全自動の操作が可能で、リアクションタイムが極めて短い。(最終防御として至近距離(1500m前後)での攻撃となる為、射撃時間が短く人の介在する余地が殆ど無い為です。)
3.目標と弾丸の両方を自動追尾し、弾道修正を自動的に実施する。
4.6本の砲身を有するバルカン砲(M61A1)を装備し、発射速度は毎分4500発である。
5.弾丸はAPDS弾(装弾筒付徹甲弾薬包)で、弾芯に比重の大きい重金属を用いて貫徹力を増加させ、阻止力を高めている。(直径12mmの弾芯を、20mm分の火薬で飛ばす事に依って、より大きな破壊力が得られる為です。)
6.レーダーと砲を同一の砲台に載せる事によりシステムの重量と搭載甲板面積を最小にしている。
(出典:現地のパネル)

CIWSのメーカーであるレイセオン社の動画を紹介します(2分の動画です)。

▲Phalanx Close-In Weapon System Takes Out Air and Surface Threats 

前甲板を見学したら右舷側の通路を艦尾に向かって進み、飛行甲板へ。

艦尾の飛行甲板に出るまでに3連装短魚雷発射管と艦対艦ミサイル発射装置に出会います。

3連装短魚雷発射管は、3本の筒の内2本に魚雷が装填されており、それらの筒の発射ボタンのカバーには南京錠が掛けられていましたが、残り1本の発射ボタンのカバーは自由に開け閉めができ、黒い発射ボタンを見ることが出来ました。


▲3連装短魚雷発射管

水上発射管 HOS-302
水上発射管は、敵潜水艦攻撃用の短魚雷を発射する装置です。
(出典:現地のパネル)


▲艦対艦ミサイル発射装置

艦対艦ミサイル・システム SSMS-2
90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)は、水上艦艇から発射後、敵艦艇のレーダーの目をくぐり抜けるため、直ちに海面へ降下し、シースキミング飛しょうをする。最終段階では、自己のレーダーホーミング装置で敵艦艇を捜索・探知し、誘導してこれに命中する。
(出典:現地のパネル)

90式艦対艦誘導弾の動画が見つからなかったので、これに近い88式地対艦誘導弾(SSM-1)の動画を紹介します(2分弱の動画です)。

▲88式地対艦誘導弾(SSM-1)試験映像 

飛行甲板にはSH-60Jヘリコプターが展示されていて、後部座席とコクピットが公開されていました。
コクピットは座って記念撮影しても良いとのことで、子供連れの見学者に大人気。


▲SH-60Jヘリコプター


▲SH-60Jヘリコプターのコクピット


▲SH-60Jヘリコプターの後部座席

ヘリコプターの格納庫内では、ラッパ演奏や実物のヘルメットなどを着用しての記念撮影などのイベントが行われていました。


▲様々なイベントが行われていたヘリコプター格納庫


▲さざなみの飛行甲板から見た潜水艦救難艦ちはや

飛行甲板の左舷側から前方へ進むと退艦用の舷梯がありましたが、その右に大行列が。
艦橋に入るための行列のようでしたが、あまりの暑さに負けて艦橋見学はパス。

さざなみの見学(艦橋除く)にかかった時間は、およそ20分でした。

続いて向かったのは体育館。
体育館内では、海図トートバッグ制作や写真、鉛筆画の展示が行われていました。

展示されていた鉛筆画には感動しました。
とてつもない精緻さです。


▲体育館内の様子


▲鉛筆画展示

12:10頃
阪神基地隊をレンタサイクルで出発。
御影駅のレンタサイクルステーションに自転車を返却しました。料金は2時間14分の利用で540円。

12:30
姫路行の直通特急が御影駅を発車。

JRの通勤定期を持っているので、当初は途中でJRに乗り換える予定でしたが、電車内で爆睡。
目が覚めたのは、山陽姫路駅まであとわずかというタイミングでした。

13:45
山陽姫路駅に到着。

14:00頃
自宅に到着。