本日は神戸にあるスーパーコンピューター「富岳」を見学する予定で、それを記事にするつもりでした。が、突然の高熱に襲われ、病院で検査を受けた所インフルエンザ(A型)との診断。外出できなくなってしまったため、山道具の記事を載せることにします。
概要
「マイクロバイツ」は、樹脂製で軽量なヘラとスポークのセットです。
▲マイクロバイツのスパチュラを使った山での食事風景(下の赤い板はMSRの「アルパイン DXカッティングボード」)
輸入代理店による紹介は、次の通りです。
調理/食事のための5イン1
スプーン、フォーク、ナイフ、スパチュラ、スプレッダーの5種類の機能を2本に集約。(出典:輸入代理店のWebサイト)
メーカーの公式動画がYouTubeにありますので、転載します。
機能は分かるんですが、当初は使い道が思いつかず活躍の場はほとんどありませんでした。
仕様
▲マイクロバイツのパッケージ
製品名: マイクロバイツ(MicroBites)
メーカー: ギヨデザインズ(Guyotdesigns)(アメリカ)
輸入販売元: 株式会社 飯塚カンパニー
材質: ナイロン樹脂
寸法: 154mm×42mm(スパチュラ)、150mm×39mm(スポーク)(カタログ値)
重量: 22g(スパチュラ12g、スポーク10g)(カタログ値)
耐熱温度: セ氏120度
生産国: 中国*1
定価: ¥1,210(税込)
購入価格: ¥1,210(税込)
購入先: アドスポーツ(兵庫県姫路市)
外観
携帯時は、一回り大きなスパチュラの柄の中にスポークの柄がハマり、軽くロックされた状態になります。
柄の先に開いている穴にカラビナ等を通しておけば、バックパック内で勝手に分離して片方が行方不明になるといった心配がありません。
▲携帯時のマイクロバイツ(スパチュラの柄の中にスポークの柄がハマっているのが分かる)
ロック機構はなく樹脂の弾性だけで留まっているため、スパチュラからスポークを引っぱると、簡単に分離します。
▲マイクロバイツはスパチュラ(左)とスポークのセット
スポーク(spork)はスプーン(spoon)とフォーク(fork)が一体化したもので、掬って食べる他、先端で対象を突き刺して食べることもできます。
▲スポークの機能
スパチュラは日本語で「ヘラ」ですが、マイクロバイツのスパチュラの場合は全体として「ヘラ」、長辺の内ギザギザがある側はナイフ、もう一方がスプレッダー(バターやジャムなど、ペースト状のものを塗り広げるための道具)です。
▲スパチュラの機能
マイクロバイツと似た道具を他にも持っているので、大きさを比較してみました。
比べたのはマイクロバイツ、ゴーバイト・Duo(GoBites Duo)、Tスプーン(T-SPOON)の3種類です。
▲他社の同種製品との大きさ比較(左からマイクロバイツ、ゴーバイト・Duo、Tスプーン)
▲分離した状態での大きさ比較(Tスプーンは分離式ではないため、状態が変わっていません。)
使い方
「スポークは良いとして、山歩きで食事をする時にスパチュラ(ヘラ)なんて使うかな?」と思いつつ購入しましたが、意外に役立つことが分かりました。
スプレッダーとしての使用例
例えばアメリカ軍の戦闘糧食「MRE」を食べる時は、クラッカーやトルティーヤにチーズスプレッド等を塗り広げる際に便利。
MREに付属のスプレッド類は固い場合があるので、このようなスプレッダーがないと塗り広げるのが困難です。
▲MREのクラッカーにピーナツバターを塗っている様子
スパチュラとしての使用例
冷凍ピザや目玉焼きを山で食べる時は、フライパンから持ち上げたり、切り分けたりするのに便利。
冷凍炒飯を炒める時も、スプーンより効率よくかき混ぜられますよ。
▲冷凍ピザは、切ったり持ち上げたりする時に使える
▲目玉焼きを作る時にも便利
ナイフとしての使用例
コンビニで売られているフライドチキンなら、ぎざぎざの刃が付いたナイフ部分でスッと切れます。
▲コンビニのフライドチキンを切る様子
その他の使い方
クッカーを使った後、内側にこびりついた食材やソースなどを取り除く際にもスパチュラは便利。
ただし、完全に焦げ付いた後だと樹脂製のスパチュラはコゲの固さに負け、縁が傷む可能性があるため要注意です。
最後に
マイクロバイツは樹脂製ですから、テフロンコーティングされたクッカーやフライパンと組み合わせて使ってもコーティングを傷めませんし、金属製のスプーンなどを使ったときに発生する不快な金属音も出ません。
買った当初は「何に使えばいいんだろう?」と謎でしたが(←なぜ買った?)、山歩きで食事を楽しむ際に次々と活躍の場に出会い、今では私の山歩きに欠かせない装備になっています。
台所で洗う時に、スパチュラの縁にあるギザギザに食器洗い用スポンジが引っ掛かって傷むのが、今のところ私が感じている唯一の不満点です。
参考情報
マイクロバイツを作っているギヨデザインズ社の製品には面白いものがいくつかあって、過去にはつぶしてコンパクトに持ち運べるシリコン製のボウルを買ったことがあります。
残念ながら日本では売られていないため、私はアメリカから通販で買いました。
記事内に登場しているピザは、マルハニチロの冷凍ピザです。山で食べる方法などを紹介した記事もありますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
*1:輸入販売元のWebサイトでは台湾製となっていますが、商品自体の刻印は「China」です。