播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。原則として更新は週に1回です。広告は表示しません!

かわいいミニサイズ:タバスコ ミニボトル

購入の経緯

山歩きで米軍の戦闘糧食MRE*1)を昼食として食べることがあります。

昔(2011年頃まで)は、そのMREの中に小さなガラス瓶入りのタバスコが入っていることがありました。

ところが、やはり費用や体積の問題があったのかガラス瓶入りのタバスコは姿を消し、宅配ピザに付属するような小袋に姿を変えてしまいました。


▲米軍の戦闘糧食(MRE)に入っている小袋入り辛口ソース(Hot Sauce)

最近になり、米軍の放出品を扱うアウトドアショップの店員さんと話していたら、「こないだお客さんが小さなビン入りのタバスコを見せてくれましたよ。MREに入っていたとか。」という話題になり、私が「ずいぶん前に廃止になったから、古いタバスコでしょう。」と答えた所、店員さん曰く「最近のMREに入っていたらしいですよ」。

「えー!本当かな」と思って帰宅後に調べてみると、米軍関連のニュースサイト「MilitaryTimes」で次の記述を見つけました。

In 2019, the division found that the pouch packaging material that was used for the hot sauce was no longer available for purchase, Julie Smith, Senior Food Technologist with the Combat Feeding Division told Military Times.
“No other commercially available pouch materials have been able to contain the hot sauce without pitting and delamination of the pouch material,” Smith said. “As a result, a decision was made to revert back to the bottled hot sauce.”
(出典:MilitaryTimesの記事「Tabasco bottles make a glorious return to the MRE」 By Sarah Sicard  Mar 17, 2022)

当ブログ管理人が大雑把に訳すと、次のようになります。

戦闘糧食を扱う部門の上級食品技術者であるJulie Smith氏がMilitaryTimesに語ったところによると、タバスコを入れる小袋の素材が今後手に入らなくなることが2019年に明らかとなったそうだ。
「穴が開いたり、素材が剥離することなく辛口ソースを入れておける市販の素材は他に無い。そこで、昔のビン入りタバスコを復活させることにした。」と同氏は語った。

一般的な素材の袋に辛口ソースを入れると穴が開いたり(溶ける?)、素材が剥離して原型を留められない(中身が漏れ出す)というわけです。

そんな話を読んでいたら、MREに入っていた小型のビン入りタバスコが無性に欲しくなり、検索すると普通に売られていることが分かったため、通信販売で購入してしまいました。

概要

昔からミリタリーマニアだった方なら見覚えがあると思います。
高さ6cm弱の小さなビン入りタバスコです。

ビンはガラス製で、通常サイズのタバスコを小型化したような可愛い見た目をしています。


▲ミニボトル入りのタバスコ

仕様


▲TABASCO Brand Pepper Sauce(Six 1/8 FL. Ounce(3.7ml) Bottles)のパッケージ

製品名(英語): TABASCO Brand Pepper Sauce(Six 1/8 FL. Ounce(3.7ml) Bottles)
製品名(日本語): タバスコ ミニボトル 3.7ml×6P
メーカー: McIlhenny Company(アメリカ)
原材料名: 食酢、唐辛子、食塩
内容量: 3.7ml×6本
保存方法: 直射日光を避け冷暗所で保存してください。凍らせないでください。
原産国: アメリカ
輸入者: 正田醤油株式会社(群馬県)
定価: ¥567(輸入代理店の直売サイトでの価格。これに送料が¥900加算されます。)
購入価格: ¥840(税込)
購入先: amazon.co.jp


▲重量は1本およそ20g

外観

1箱にミニボトルは6本入っています。


▲1箱6本入り

一般家庭で広く使われている60ml入りのタバスコや、単三形乾電池とミニボトルの大きさを比べてみました。


▲一般的な60mlサイズのボトルとのサイズ比較


▲単3形乾電池とのサイズ比較

ミニボトルのタバスコが戦闘糧食で使われなくなった後に採用されたのは、小袋入りの辛口ソース。

こちらはタバスコを作っているマキルヘニー社とは別の会社(DYMA Brands社。この画像に写っているHOT SAUCEのパッケージ裏面の表記は、旧社名であるDiamond Crystal Brands, Inc.。)が製造しています。


▲ミニボトル廃止後に戦闘糧食で使われた小袋入りの辛口ソースと、タバスコのミニボトル


▲小袋入りの辛口ソースは、わずか5g(タバスコのミニボトルは20g。中身の量はミニボトルのタバスコと同じ。)

米軍におけるタバスコ ミニボトルの今後

戦闘糧食の一部として復活したタバスコのミニボトルですが、さほど長くは生き残れないようで、2022年3月31日付の星条旗新聞(STARS AND STRIPES)には、次のように書かれています。

The batch of Meals, Ready to Eat in production this year will include powdered hot sauce for the first time, military officials told Stars and Stripes on Wednesday.
(出典:星条旗新聞の記事「The new hotness: Powdered hot sauce coming soon to MREs」By J.P.Lawrence March 31,2022)

当ブログ管理人が大雑把に訳すと、次のようになります。

2022年3月30日に米軍当局が本誌に語ったところによると、今年出荷されるMREからは、初めて粉末状の辛口ソース(hot sauce)が付属するようになるらしい。

同記事によると「The powdered hot sauce received higher ratings by troops during testing, and it is lighter and cheaper, Smith said.(粉末状の辛口ソースは、試食した兵士たちから好評を博したし、重量もコストもガラス瓶より優れている。)」とのこと。

最後に

「大きなボトルで買った方が安くて良いんじゃないか?」と思われるかもしれませんが、タバスコは開栓後しばらくすると色がおかしくなったり、フタの周辺が汚れてきたりして、使い切る前に「傷んだかも」と思って捨てることが度々ありました。

半面、ミニボトルは一回使いきりサイズのため鮮度は抜群だし衛生的

3mlサイズの小袋入りタバスコもありますが、やっぱりビンの方が雰囲気があって、見てるだけでも楽しくなるような気がします。

私の場合、(使うことがほぼ無いのに)山歩きの際は下のような小さな調味料類を持って行ってますが、タバスコミニボトルもその仲間に加わりました。

小型の「ほりにし」も可愛いですが、タバスコのミニボトルもたまりません。


▲私が山歩きに持って行く調味料類(左からタバスコのミニボトル、ほりにしのミニボトル「ちびにし」に入れた「ほりにし」、MSRアルパイン ソルト&ペッパーシェイカーに入れた塩と胡椒、モンベルのミニクリアボトル 20mLに入れたサラダ油)

それにしても小袋入りのタバスコって、米軍が諦めたのになぜ市販できているんだろう…
米軍が求める強度の小袋が作れないだけで、民生品レベルの耐久性なら作れるのかな?

*1:Meal, Ready-to-Eatの略で、米軍で広く使われている携帯食料です。