クラシックカーが兵庫県南部を走るラリー「コッパディ姫路(Coppa Di Himeji)2024*1」が2024年6月1日から同2日にかけて開催されました。
2024年6月1日早朝、1920年代から1970年代まで幅広い年代の車両が姫路城の目の前、大手前公園に集結しました。
▲姫路城の目の前に集合したクラシックカー
イベント名称: COPPA DI HIMEJI 2024(コッパ ディ姫路2024)
期間: 2024年6月1日(土)~6月2日(日)
開催場所: 兵庫県南部を中心とするルート
主催: コッパディ姫路2024実行委員会
後援: 姫路市・たつの市・宍粟市・神河町・西脇市・サンテレビジョン・K姫路ケーブルテレビ・Kiss FM KOBE
注意事項: 車両の展示イベントではありません。大手前公園を出発して1泊2日で約360kmにおよぶルートを周り、大手前公園に帰ってくるラリーです。参加車輛を間近で見学できるのは、午前7:00の受付開始から開会イベントが始まる午前8:30までの間だけです。9:00頃に参加車輛が1台ずつ大手前公園を出発しますが、その際には各車両のエンジン音などを楽しめます。
▲スタート時に車両がくぐるゲート
07:40頃
姫路市街(お城の近く)の自宅を出て間もなく会場に到着。
参加車輛は、エントリーリストによると109台。
大手前公園には駐車用の枠がテープと番号札で示されており、車体にもゼッケンが貼られているため、公式サイトのエントリーリストと照らし合わせれば目的の車をすぐに見つけられますし、気になった車があればその番号から車種と年式を確認できます。
参加車輛に設定されているゼッケン番号は基本的に年代順になっていますから、番号が若い方から順に見て行くのが良いかも。
まずは1番(最も古い車両)を見学。毎回1番の番号が振られているのは、BUGATTI T37。1926年製です。
▲BUGATTI T37(1926)
操作系統は現代の車と全く異なり、レバーが各部とロッドやワイヤーで直接つながっています。
これは操作するのが楽しそう!
▲BUGATTI T37の運転席外側に付いたレバー類
▲BUGATTI T37の前輪ブレーキ
▲BUGATTI T37の後部は尖っているためナンバープレートの取り付け位置が独特
参加車輛の中で最古参の車をじっくり見た後は、見た目に惹かれる車両を眺めながら会場内を歩き回りました。
RILEY 12/4 Specialのドライバーさんは服装が車両とピッタリ合っていてカッコいい!
▲RILEY 12/4 Special(1934)
▲RILEY 12/4 Specialの後部にあるトランクと燃料タンク
このタイプのクラシックカーはイカツイとかカッコいいものが多いような気がしますが(個人的な意見です)、なんだか上品な雰囲気の車両もあります。
▲MG TD(1952)
この車が良いと思ったのは、車両自体のエレガントな雰囲気に加え、ダッシュボードにデジタル機器が無かったことが理由です。
ラリー競技に参加するため、タイムを測ったりルートを確認する必要があって、たいていの参加車輛にはデジタル機器が運転席や助手席に取り付けられていますが、このMG TDはアナログ計器しかありません。
タイムを計るためにアナログのストップウォッチが助手席に置かれており、車両の雰囲気を壊したくないという運転手さんのこだわりが伝わってきます
▲MG TDのダッシュボード
思わず「かわいい!」と思ってしまったのはイタリア車のBANDINI 750S Siluro(1953)。
▲BANDINI 750S Siluro
「どこを照らすねん!」と突っ込みたくなるこのヘッドライトはリトラクタブル式になっており、使用時はぴょこッと起き上がるようです。
▲正面から見たBANDINI 750S Siluro
毎回ダントツの可愛さにやられるのは、BMW Isetta 300(1960)。
小さくて丸っこくてかわいいのに、正面がドアになって開くという異形の姿も見られる、個人的には大好きな車です。
運転手さんによると、レバー類は乱暴に操作すると簡単に折れるそうです。
▲BMW Isetta 300(正面を開閉して乗り降りする)
カエルっぽさが可愛く、流線型のデザインがかっこよかったのは、CITROËN DS19(1964)。
▲CITROËN DS19
いかにもアメ車な雰囲気で見とれてしまったのはCHEVROLET CORVETTE Stingray(1963)。
▲CHEVROLET CORVETTE Stingray
フェラーリっぽくないフェラーリも面白い。
▲FERRARI Dino 206GT(1969)
ベンツっぽくないベンツもいいなぁ。
▲MERCEDES BENZ 280S(1970)
日本車もありました。
▲NISSAN Fairlady Z432(1970)
エンジンはピカピカに保たれており、クラシックカーを所有するにはどれだけの几帳面さと手間暇、お金、そして責任感(公道で突然止まったら事故を起こしかねません)が求められるのかが分かります。
▲NISSAN Fairlady Z432のエンジン
いかにもラリー用という車もありました。
▲ALPINE A110(1971)
後ろ姿に惹かれたのはCITROËN SM(1975)。
フロントのナンバープレートがボディーの内側に収納されているという不思議なデザイン。
▲CITROËN SM
▲CITROËN SMの後部
▲ナンバープレートは透明なカバーの内側にある
FIAT GIANNINI 590GT Corsa(1967)も可愛いなぁ。
▲FIAT GIANNINI 590GT Corsa
▲FIAT GIANNINI 590GT Corsaのエンジン
小さな子供さんを連れた家族連れもたくさんおられました。
子供なりに「かわいい」「かっこいい」と喜んでいたりしましたが、個人的には名探偵コナンで阿笠博士が乗っている黄色いVOLKSWAGEN Beetle(展示されていたのは1975年製)や、黒の組織のジンが乗っているPORSCHE 356Aに似た「PORSCHE 356B」、コナン(工藤新一)の母親である工藤有希子のJAGUAR E-Typeといった、作中に登場する車を紹介してあげても良いんじゃないかと勝手に思ってしまいました。
会場の様子を全天球パノラマで紹介します。
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/coppadihimeji20240601/index.html
▲大手前公園で車両が展示されている間に撮影した全天球パノラマ
08:30頃
間近で見学できなくなる時間になったので、帰宅しました。
*1:「COPPA」は英語の「CUP」です。従って、直訳すると「姫路杯」。