播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

アウトドアにぴったりなポータブルスピーカー:ミューゼン ワイルドミニ ブルートゥース スピーカー

趣味で山歩きをしていますが、私は人が多くて賑やかな山が苦手な(静かな雰囲気を楽しみたい)ため、行く山は有名ではないところが多いです。

そういった静かな山は野生動物が元気に活動していることがあり、動物の気配(大型動物の新しい糞や、藪の中で何かが動いている物音)が感じられる状況では、動物よけのために熊よけ鈴はもちろん、音楽などをスマホから流しながら歩きます。

先日もそうやって鈴とスマホからの音を鳴らしながら道の無い山の中を歩いていた時、至近距離でイノシシと遭遇してしまいました(イノシシが逃げてくれたので事なきを得ました)。

鈴を鳴らしていても鹿やイノシシ、熊に遭遇したことはあるので、鈴はあまり信用していないのですが、スマホから人の声を流していてもダメというのは困ります。

スマホのスピーカーの出力が低すぎるのが原因だろうと考え、大きな音を流せるポータブルスピーカーを山歩きに導入することにしました。

静かな山を楽しみたいのですが、それよりも安全が第一です。

どうせ買うなら自分好みのデザインのスピーカーが欲しいと思い、ブログ仲間のkobasimaさんがインスタグラムで紹介していたスピーカーを買うことにしました。

概要

アメリカに本社を置く、中国人によって設立されたオーディオ機器メーカーが作ったポータブルスピーカーです。

軍用無線機をイメージしたようなデザインに一目惚れし、性能などは気にせず衝動買いしてしまいました。


www.youtube.com
▲メーカー公式動画

仕様


▲ワイルドミニ ブルートゥース スピーカー ジャングルグリーン

製品名(日本語): ミューゼン ワイルドミニ ブルートゥース スピーカー ジャングルグリーン
製品名(英語): Muzen Wild Mini Rugged Outdoor Speaker, Bluetooth Portable Speaker with Louder Volume, Green
製品型番: MW-PVXI
メーカー: MUZEN AUDIO INC(アメリカ)
サイズ: 60.8mm × 35.7mm × 77.9mm(カタログ値)
重量: 約248g(カタログ値)
材質: 亜鉛合金
インターフェイス: Bluetooth5.0(伝送距離5~10m)
対応コーデック: AAC、SBC
スピーカー: 4Ω 5W
アンプパワー: 5W
SN比: >70dB
電源: 3.7V(800mAh)内蔵リチウムイオンバッテリー(USB Micro-B端子で充電*1
充電電圧: DC 5V 1A
充電時間: 約2時間
動作時間: 音量100%で約6時間、音量50%で約10時間、音量30%で約12時間(カタログ値)
動作温度: 0~45℃
耐候性: IPX5相当
生産国: 中国
輸入元: 株式会社 行雲商事
販売元: 株式会社 IC-CONNECT
日本での定価: ¥10,950(税込)
アメリカでの定価: $109.00 USD
購入価格: ¥10,840(税込)
購入先: amazon.co.jp
備考: この製品はジャングルグリーン・メタルグレー・デザートイエローの3色展開です。この記事の画像はジャングルグリーンのものです。

セット内容

製品は手のひらサイズの小型スピーカーですが、外装パッケージはずいぶん大きくて驚きました。


▲外装パッケージ

簡素な段ボール箱を開けると、中からは緩衝材に包まれた工具箱のような樹脂製の箱が姿を現します。


▲厚紙のスリーブが巻かれた樹脂製の箱

樹脂製の箱は本物の軍用品というより、アニメの世界に描かれるようなミリタリー風の外観です。


▲厚紙のスリーブを取り除いた状態

2つのラッチを解除してフタを開けると、スピーカー本体が姿を現します。


▲フタを開けた様子

スピーカー本体が嵌まっているマットの下に、取扱説明書と充電用のUSBケーブル、乾燥材が入っています。


▲箱の最下段に取扱説明書などが入っている

外観

軍用無線機、あるいは戦闘用車両の中に設置されている通話装置のようなデザインになっていて、私のようなミリタリー好きの心に突き刺さる形をしています。


▲スピーカー本体の正面


▲スピーカー本体の右側面


▲スピーカー本体の裏面


▲スピーカー本体の左側面


▲スピーカー本体の天面


▲スピーカー本体の底面

裏面と底面にはゴム足が付いていて、立てても寝かせても安定して置けるようになっています。

操作方法

電源のON/OFF

電源のON/OFFは、「電源スイッチ/懐中電灯スイッチ」のツマミを3秒間下げて行います。

電源が切れている状態でこの操作を行うと電源が入り、電源が入っている状態なら電源が切れるという仕組み。


▲電源をON/OFFするには「電源スイッチ/懐中電灯スイッチ」のツマミを3秒間押し下げる

電源が入るときは、ミリタリー感を出すための演出なのか、モールス信号のような音が鳴ります。

このモールス信号風の音を文字に直すと、「XOVR」になるかな。
特に意味はなさそうなので、単なる雰囲気重視の演出でしょう。

電源が入ると、モールス信号風の音の後に、最後に再生した音楽やポッドキャストの音声が勝手に再生されてしまうので、音が鳴っても良い環境で電源を入れないといけません。

音量調整

音量の調整には、大きな円筒形の部品を回します。


▲大きなダイヤルを回して音量を調整する

曲の切り替え

電源スイッチの右にあるダイヤルを時計回りに動かすと次の曲、反時計回りに動かすと前の曲が選択されます。

ダイヤルは回転せず、左右に少し動くだけです。ダイヤルと言うより、スイッチと呼んだ方が良いかも。


▲ダイヤル(スイッチ)を動かして曲を選択できる

見た目では分かりませんがダイヤルの中央部分はボタンになっており、これは再生/一時停止の操作に使用します。

このボタンを押すと、モールス信号風の音(短点2回)が鳴ります。


▲選曲用ダイヤルの中央を押すと再生/一時停止ができる

懐中電灯

「電源スイッチ/懐中電灯スイッチ」を3秒間押すと、スピーカー天面のライトが明るく点灯します。


▲「電源スイッチ/懐中電灯スイッチ」を長押しすると懐中電灯が点灯する


▲懐中電灯が点灯した様子

点灯した状態でスイッチを再び長押しすると消灯します。

点灯した状態でスイッチを短く押すと、点灯(High)→点灯(Low)→SOS点滅*2の順で切り替わります。

Bluetoothのペアリング

「電源スイッチ/懐中電灯スイッチ」を電源ON/OFFの時と逆方向に3秒間回し続けると、ペアリング状態になります。

懐中電灯の部分が速いペースで点滅するとペアリング待機状態、ゆっくり点滅していると、ペアリングされていることを表しています。


▲懐中電灯の部分が点滅している様子(点滅の速度でBluetoothの状態が分かる)

充電

側面の丸い蓋を開くと、USB Micro-B(メス)が出てくるので、ここに付属のUSBケーブル、または既にお持ちのケーブルを接続して充電します。

充電中はUSBポートの周りが赤く光り、充電が終わると緑色で点灯します。


▲充電用USBポートのカバーを閉じた状態


▲充電用USBポートのカバーを開いた状態


▲充電中はUSBポート周辺が赤く光る


▲充電完了後はUSBポート周辺が緑色に光る

使用感

購入前はオモチャのようなスピーカーなのかなと思っていましたが、手に取ると質感が素晴らしく、音質もそれに負けていません。

「この小さなスピーカーからこんなに良い音が鳴るのか」と驚きます。

音量を上げても音が割れないのも良い。

これなら、動物よけのために山の中で爆音で音楽やポッドキャストの音声を流せます。
(静かな山の雰囲気を味わいたいという私の趣味には反しますが、安全第一。)

ただ、携帯方法が問題です。
ストラップホールが付いているので、適当な紐でどこかにぶら下げることはできます。


▲コの字型の金属部品をネジ留めしたストラップホール

ただ、歩くとこれがブラブラ揺れるわけです。
250gほどもある金属の塊が背中でブラブラ揺れていると、結構気になると思いますよ。

適当な大きさの外付けポーチ類に入れて、バックパックに取り付けるのが良さそうです。

屋内では、スマホのアプリ「radiko(ラジコ)」の音声を聞くのにこのスピーカーを使っています。

スマホで直接聞くより音質が良く、大きめの音量で音声を流せるので、掃除や食器洗いなど音が出るような作業をしながらでも快適に聞けるのが便利。

不便なのは、バッテリー残量が低下しても、それを表示する機能がないところです。
バッテリーがー切れると使用中に突然「ブツッ」と音声が途切れ、その後うんともすんとも言わなくなります。

最後に

見た目と雰囲気重視のオモチャかと思っていたら、予想に反してオーディオ機器としての性能が高く、良い買い物ができました。

小さいですが重いため、これを山に持って行くことはお勧めできませんが、荷物の重さが気にならないキャンプなら役に立つかも知れません。


▲重い(253gある)ので山歩きには不向きかな

長所

  • とにかく格好いい。見た目の雰囲気が最高。(個人的な意見です)
  • 質感が高い。(個人的な意見です)
  • 音質が良い。(個人的な意見です)
  • 大きな音を出せる。
  • 懐中電灯が付いている。

短所

  • 重い。
  • 包装にお金をかけすぎ。軍用品を意識したのかもしれませんが、本物の軍用品は恐ろしいほど梱包が簡素です。包装を簡素化して、値段をもう¥2,000ほど安くしてくれたらお買い得感が格段に高まるような気がします。(個人的な意見です)
  • 電源が入ると、ペアリングしたスマホ等の音楽の再生が勝手に始まってしまう。
  • 操作方法が独特過ぎて、しばらく使わないと操作を忘れそう。
  • バッテリー残量が分からない。
  • 山歩きで使うには、携帯方法に工夫が必要。

ミリタリーマニアの方へ

ミリタリー好きの方なら、アメリカ軍のコンパスポーチを持っているかもしれません。

ワイルドミニはアメリカ軍のコンパスと同じくらいの大きさですから、コンパスポーチに収まります。

一切操作はできなくなりますが、音量調整や選曲はスマホで行えば問題ないでしょう。


▲本物の米軍のコンパスとのサイズ比較


▲ワイルドミニは米軍のコンパスポーチに問題なく収まる

*1:一方がUSB A(オス)、もう一方がMicro-B(オス)のUSBケーブルが1本付属しています。

*2:モールス信号でSOSを表す・・・---・・・のパターンでライトが点滅します。