おしゃれなホームセンター(?)というか、アメリカンな雰囲気のアウトドア、DIY用品のセレクトショップに出かけたとき、見た目の格好良さに惹かれて衝動買いしてしまった台車を紹介します。
▲STANLEY 折りたたみ式2Wayハンドトラック(四輪台車として使用する状態)
パッケージが「コストコに置いてありそうな商品だなぁ」という雰囲気でしたが、帰宅後に調べるとコストコでも取り扱いがある製品でした(コストコのオンラインショップ限定です)。
概要
二輪台車にも四輪台車にもなる、折りたたみ式の台車です。
https://youtu.be/P4fdIB1btQc
▲製品紹介動画
仕様
▲このような状態で販売されている
▲コストコ的な台紙(本当にコストコでも売られている)
製品名(日本語): STANLEY 折りたたみ式2Wayハンドトラック
製品名(英語): STANLEY 2-IN-1 FOLDING TRUCK
型番: SXWTD-FT585
メーカー: SAM-Works HK Ltd.(中国)
重量: 7.4kg(カタログ値)
耐荷重: 137kg(四輪時)、70kg(二輪時)
材質: 鉄、ナイロン樹脂、ポリプロピレン
生産国: 中国
輸入代理店: エッチ・エヌ・ビー販売株式会社(大阪府)
購入価格: ¥11,880(税込)
購入先: WHATNOT HARDWEAR STORE(三木市)
注:「折りたたみ式2Wayハンドトラック」という商品名は長いため、この記事内では「STANLEY台車」と表記します。
外観
折りたたむと車輪が収納され、板のような状態になりますから収納性は抜群。
黄色と黒という色合いが格好良いですし、メカメカしさもたまりません。
老若男女を問わず、機械好きの方なら喜びそうなデザインです。
▲折りたたんだ状態のSTANLEY台車(左は表面、右は裏面)
▲折りたたんだ状態を横から見たところ
黄色い部分(車輪と滑り止めを除く)は鉄製で、それ以外の部分は力がかかる場所がナイロン樹脂、それ以外はポリプロピレンです。
車輪は前後で大きさが異なっています。
ここでは説明の都合上、大きい方の車輪を「車輪(大)」、小さい方を「車輪(小)」と呼ぶことにします。
使い方
四輪台車の場合
まずはSTANLEY台車を裏向け、大きなレバーを180度倒して車輪(大)を展開します。
▲車輪(大)を展開するためのレバー
▲レバーを倒している様子
▲レバーを倒し終わった状態
続いてSTANLEY台車を表向きにし、持ち手に付いているロックレバーを指で内側に押し込んでロックを解除しながら、持ち手を90度起こします。
このロックは持ち手を荷台に固定するためのものですから、荷台から持ち手が離れれば、後はレバーを押し込み続ける必要はありません。
▲持ち手のロックを解除する
▲持ち手を90度起こす
持ち手の付け根が「カチッ」と音を立ててロックされるまで起こさないといけません。
▲ロックレバーにつながっているピンが側面の穴に嵌まることでロックがかかる
持ち手を起こす操作で、収納されていた車輪(小)も展開されます。
その仕組みは簡単。
車輪(小)はバネの力で常に収納状態の位置に折りたたまれているのですが、持ち手を起こすことで、持ち手の付け根が車輪(小)を外へ押し広げるのです。
▲車輪(小)と持ち手の付け根
これで完成ではありません。
持ち手が短すぎるので、持ち手を起こすときに操作したロックレバーを内側へ押し込みながら、持ち手を伸ばせば完成です。
▲持ち手が最も短い状態(地面から持ち手上端まで約67cm)
▲持ち手を一段階伸ばした状態(地面から持ち手上端まで約79cm)
▲持ち手を最大に伸ばした状態(地面から持ち手上端まで約91cm)
▲持ち手の内側には、長さを固定するための穴が開いている
上の画像の様に、二輪台車として使う時の荷台部分を起こしておけば、荷物の転落を防ぐ事ができて便利です。
ただし、荷台を起こすとその下に大きな穴が開くため、細かいものを運ぶときは荷台を閉じていた方が良いかも知れません。
▲四輪台車として使う時でも二輪台車用の荷台を起こして使える(荷台を起こすとその下に大きな穴が開くことに注意)
二輪台車の場合
収納状態から展開し、まずは四輪台車の状態にします(持ち手は伸ばさない)。
続いて、持ち手の付け根にあるレバーを内側に押しながら持ち手を外側へ倒します。
このとき、ロックレバーが固着して動かない場合がありますが、そんな時は持ち手を前後に揺らすとレバーは動くようになります
▲持ち手の付け根にあるロックレバーを押しながら持ち手を荷台と逆側へ倒す
すると、車輪(小)はバネの力で自動的に収納状態に戻ります。
▲収納位置に戻った車輪(小)
▲車輪(小)は車輪周囲のガード部品(鉄製)が車輪収納位置にある磁石にくっつくことで固定される
最後に二輪台車用の荷台を起こせば完成です。
▲二輪になったSTANLEY台車
収納時は、これらの操作を逆に行います。
使い心地
今まではコストコで購入した二輪台車「MAGNA CART」を使ってきました。
STANLEY台車の方が圧倒的に重いですが、その分ガッシリしていて、二輪台車として使う時にはMAGNA CARTで感じられた“たわむ”ような感覚がありません。
四輪台車として使う時は、STANLEY台車は「くせ者」です。
一般的な四輪台車とは逆に、持ち手に近い側の車輪(小)が旋回する構造になっているため、四輪状態のSTANLEY台車を押して使う時は、手元を少し動かすだけで台車の向きが大きく変化します。
フォークリフトのように小回りは効くのですが、慣れないと扱いが難しいです。
▲持ち手の付け根にある車輪が旋回する
この問題を解決する方法として、四輪台車にしたときは台車を押すのではなく、引っ張るという使い方があります。
引っ張って使えば旋回する車輪(小)が前方になるため、台車の動きは自然。
そんな独特のクセがあるSTANLEY台車ですが、荷物を運び終わった後に空になった状態で帰る時が便利。
台車を使う方ならお分かり頂けると思いますが、荷物を運んだ後に空の台車を持って帰るときは、空っぽの台車を押して荷物を運んだのと同じルートを引き返さないといけません。
また、フロア1つや2つ分の移動をするだけでもエレベーターを待たないといけません。
持ち手を折りたたんだ台車を手に持って移動するのは、一般的な台車では難しいのです。
それは、一般的な四輪台車の自重が重いとか、軽量な台車であっても折りたたんだ状態で持ちにくい形状をしているから。
STANLEY台車は側面に持ち手が付いているため、折りたたんだ状態で片手で持ち運べます。
側面の持ち手は直径が太くて握りやすい。
▲側面の持ち手(直径約22mm)を掴めばこのように運べる
上の画像の様な持ち方は広い場所を通るときは便利ですが、狭い場所を通るときには台車の取り回しに困ります。
そんな時は、下の画像の様に縦に持つことも可能。
この持ち方をした場合は、台車の下端が地面の段差や階段に激突することがあるため注意が必要です。
段差や坂道、階段では腕を曲げてSTANLEY台車を持ち上げないといけません。
縦に持つ場合は、持ち手になる部分が細い(直径約15mm)ため手が痛くなるかも。
▲縦に持つこともできる(横向きに持つ時より握り心地は悪い)
STANLEY台車の重量は7kg以上あるため、手で持ったまま移動できる距離には体力、腕力による制限があることに留意しないといけません。
二輪台車として使う時の荷台は、四輪台車としての利用時にも案外便利。
四輪台車を押しているとき、車輪が段差に引っかかって台車が急停止することがあります。
そんな時は台車に積んでいる荷物が前方へ飛び出してしまい、積んでいた荷物によっては大惨事。
STANLEY台車の場合は、二輪台車用の荷台を起こしておけば(荷物の大きさや形状にもよりますが)荷物が前方へ落ちる心配がありません。
▲二輪台車用の荷台を壁として使うと安心感が高まる
このような“壁”を作っておくと、四輪台車を引っ張って使う時にも安心です。
最後に
私は今までコストコで購入したMAGNA CARTを仕事で愛用し、四輪台車が必要な時は職場の備品を使っていました。
今回、二輪台車としても使えるSTANLEY 折りたたみ式2Wayハンドトラックを購入したため、私のMAGNA CARTは引退。
当初はSTANLEY台車を職場用に1台だけ購入したのですが、余りにも気に入ったため自宅用にもう一台追加で購入してしまいました。
自宅用に買ったものは身内の引っ越し作業にも使いましたが、荷物を満載した軽トラで荷物の隙間に突っ込めるし、重いタンスや棚を載せても(半分程度ハミ出すんですが)安定して動かせましたし、走行音が静かで集合住宅内で他の部屋の方々に迷惑をかけなかったのも優秀。
ところで、今回紹介した「STANLEY 折りたたみ式2Wayハンドトラック」は、色違いの製品が花岡車輌株式会社(東京都)からも販売されています。
また、山善からも「トランスフォームカート GT-72TF4」という名前で同型(色違い)の台車が売られています。
購入される場合は、ご自分の色の好みに合わせてSTANLEY、花岡車輌、山善のいずれかの製品を選ぶと良さそう。
長所
- 見た目が格好いい(個人的な意見です)。色合い的に、重機好きの人や阪神ファンにおすすめ。
- 変形の仕組みが格好いい(個人的な意見です)。
- (私の職場にある他の四輪台車に比べて)走行音が静か。
- 二輪でも四輪でも使える。
- 操作は簡単で、車輪を展開する順序を間違えても問題なく展開できる。
- 多機能な割に自重が7.4kgと四輪台車としては比較的軽量で、持ちやすい形状をしているため、腕力のある方なら荷物を運び終わった後に台車を手に持って移動できる。
短所
- 車輪の回転を止める機構が無いため、荷物の積み卸し時に台車が動きやすい。
- 四輪台車として押して使用する時、後輪が旋回するため直進安定性が非常に低い。
- 四輪台車として使用する時、持ち手がぐらつく/がたつくのが気になる。