播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

山で荷物置き場として使うシート:Emdom KitMat(キットマット)

山歩きで休憩をする際、調理器具や小物類が入ったスタッフバッグ、カメラ、双眼鏡などを地面に直接置くことに抵抗があります。

特にカメラや双眼鏡は土や泥で汚したくありませんし、バックパックの底部も泥で汚れると服に汚れが付いたり、家に帰ってからの掃除が面倒。

そんなわけで、山歩きを始めて数年が経った頃、小さめのグラウンドシートが欲しくなりました。

適当な大きさに切ったブルーシートや100円ショップのレジャーシートでも役目は果たせるのですが、せっかく気分転換のために山に登って楽しんでいるのに、休憩中頻繁に視界に入るグラウンドシートが安っぽいものだと、私の場合は気分が盛り下がってしまいます。

そこで、もう10年以上も前になりますが、安っぽさが全くなく、私好みのミリタリー感あふれるグラウンドシートを購入しました。

概要

Military Morons*1」というWebサイトの管理人さんが考案し、Emdom USA Corp.という会社と共同で製作、販売したグラウンドシートです。

本来は、屋外の射撃場で銃の分解整備を行うための作業スペースとして使うためのシート。

製品の紹介ページによると、アメリカ兵が持っている自動小銃の分解、整備に最適なサイズになっており、収納時のサイズは米軍の銃の整備用品ポーチ(官給品)とほぼ同じになっているそうです。

銃の整備用品を収納したり、細かい部品をなくさないようにするための工夫がされていますが、山歩き用の機能はありません。

なんでこれを買ったんだろうと思いますが、若気の至りとしか言いようがないなぁ。

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▲KitMatの利用イメージ(バックパック底面や、バックパックから取り出した光学機器、食器などの汚れを防ぐために使う)

仕様

製品名: Emdom/MM KitMat*2
メーカー: Emdom USA Corp.(アメリカ)
サイズ: 約58cm×約48cm(実測値)
重量: 約268g(実測値)
材質: コーデュラナイロン(1000デニール)
生産国: 中国
定価: $60.99 USD
購入価格: $39.99 USD
購入先: 2009年にアメリカのミリタリーショップから通販で購入

外観

片面がポリウレタンで防水コートされた、1,000デニールのコーデュラナイロン生地(軍用品で一般的に使われている生地)でできています。

私が買ったのは、当時米軍が使っていた迷彩柄の製品*3

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▲KitMatの表面

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▲KitMatの裏面(ポリウレタンで防水コートされている)

長方形になっており、一方の短辺にはマチのある細長いポケットが2つ縫い付けられています。

このポケットはYKK製ジッパーで開閉できるようになっており、中には細かい部品などを整理しやすいようにいくつかの空間に分かれています。

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▲ポケット内部の様子

一方のポケットの隣にはメスのベルクロが縫い付けられており、裏がオスのベルクロになった細長い帯がくっついています。

これは、銃を分解した時に、内部から取り出した細かいピンやバネをなくさないように押さえておくためのものです。

ポケットが無い方の短辺にはゴム紐の輪っかが2つ付いていますが、これはKitMatを収納する時に使います。

ゴム紐はハトメに通して結んであるだけなので、伸びてしまった場合の交換が簡単。

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▲ゴム紐の輪っかはハトメに通して結んであるだけなので交換が容易

収納のしかた

まず、KitMatの裏面が内側になるように2つ折りにします。

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▲2つのポケットの間が折り目になるよう2つ折りにする

そうしたら、ポケットが芯になるようKitMatを丸めます。

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▲KitMatを丸める

最後は、KitMatが広がらないようにゴム紐の輪っかを両側にかけます。

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▲広がらないようにゴム紐で留める

最後に

私の場合は所有欲を満たせるかどうかも山道具を選ぶ際の基準になるので、そういう点では、このKitMatは満足できる製品です。

それだけです。
趣味の道具は、使う本人が満足できれば良いんです。

私のような変わり者以外の方は、ホームセンターや100円ショップで売られているレジャーシートをお使いください。

長所

  • 1000デニールのコーデュラナイロン製なので、とにかく丈夫。
  • 迷彩柄なので汚れが目立たない。
  • 雰囲気がミリタリー好きにはたまらない。
  • 適度な重さがありドローンが巻き起こす風で動かないため、砂地などホコリを巻き上げやすい場所でドローンの離発着に使える。

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▲ドローンの離着陸に使える(写っている機体はラッピングフィルムで機体の色を白に変えた*4Mavic 2 Pro。)

短所

  • 普通の感覚では買おうと思えない。
  • 価格が異様に高い。
  • 山歩きに不要なものがゴチャゴチャついていて、無駄に重い(ドローンの離発着に使えるという利点の裏返し)。
  • もう少し広い方が使いやすい(荷物が多い私の場合、KitMatの面積では荷物を並べきれない)。

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▲もう少し広ければ、もっと使いやすそう(この画像でKitMat上に置かれているのは、ドローン関連機材と、昼食の調理器具と食材が入ったスタッフサック)

*1:「ミリタリーマニア」という意味。

*2:製品名の「MM」は、Military Moronsのイニシャル。

*3:この模様は「UCP」と呼ばれるもので、「UCP」は米陸軍が2019年まで使用していた「Universal Camouflage Pattern」という迷彩柄の略称。

*4:これも改造にあたるため、国土交通省の許可・承認を受ける際には改造された機体として申請を出し、無事に審査を通過して許可・承認を受けています。