播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県加西市の青野城跡

Googleマップの航空写真を眺めていたら、青野運動公苑の西、南北に延びる低い山並みの稜線上に、何やら小さな建物が写っているのを見つけました。

建物が二つ密着しているので神社(本殿と拝殿)のようです。
神社であれば参道があるので楽に登れるはず。

地形図では稜線上にも谷にも破線道が描かれていますし、Googleマップの航空写真でも明確な登山道が写っているので、どこから取り付けば良いのかおおよそ分かります。

ただ、山の上に神社があるという点が気になったので調べてみると*1、その場所は「青野城跡(あおのじょうせき)*2」だと判明。

稜線上には古墳*3もあり、その古墳から南西に延びる稜線上は、航空写真では植物のない展望が良さそうな荒れた道になっています。

小さな山ですが、山城跡や古墳、展望の良い道という私好みの要素が揃った場所。
ということで、本日はその青野城跡のある山塊を歩いて来ました。

航空写真から判断すると、アオノゴルフコース西端(14番ホール)の南にあるキセル型のため池北西隅付近から、神社の参道と思われる道が始まっています。

そこから182m標高点を経由して神社(城跡)を目指し、神社が展望の良い場所ならそこで昼食。

展望が得られなければ、神社から西へ延びる破線道で一本西の尾根に行き、古墳を経由して展望が良さそうな登山道を目指して南下。景色の良い場所を適当に探して昼食をとって下山するという、行き当たりばったりな行程です。

f:id:dfm92431:20210110195130j:plain▲青野城跡に建つ神社(ドローンで撮影)

f:id:dfm92431:20210110210934j:plain▲対応する地形図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「西脇」

f:id:dfm92431:20210110195152j:plain▲カシミール3Dで作成したルートの断面図

09:15
姫路市街の自宅を車で出発。

国道372号線を北東へ進み(国道372号線は「下宮木」交差点で右に折れます)、万願寺川と普光寺川を渡ってすぐの「繁昌」交差点を左折。ここからは県道79号線です。

県道79号線を北上し、中国自動車道をくぐって間もなく県道370号線の標識がある三叉路を右折(右折レーンがある)。

県道370号線に入って約220mの三叉路を左折します。そこから約250m北へ進んだところに路肩が広くなったところがあるので、そこに車を置きました。

https://goo.gl/maps/q1jKxk4HixLr4Qzt7
▲路肩が広くなった場所の位置

09:58
広い路肩に到着(地図中「P」)。

f:id:dfm92431:20210110195311j:plain▲路肩が広くなっている場所の様子

10:06
出発。

車で通った県道370号線まで戻り、県道に突き当たったら左(東)に曲がって2013年に閉館した「根日女(ねひめ)の湯」跡地(地図中「根日女の湯跡」)の前を通り過ぎ、45m先の分岐を左に入ります。

f:id:dfm92431:20210110195402j:plain▲「根日女の湯」跡地の先にある分岐を左へ入る

ため池の堰堤を左に見ながら東へ進み、ため池を通り過ぎて最初の交差点を直進。
その次の交差点(五叉路)を左折。

f:id:dfm92431:20210110195415j:plain▲最初の交差点は直進(ぼかしてあるのは選挙関連の看板)

f:id:dfm92431:20210110195436j:plain▲2番目の交差点を左折

そのまま道なりに290mほど北へ進み、玉野支線17番鉄塔(地図中「玉野支線17番鉄塔」)の脇を通ってため池の堰堤に突き当たったら左に曲がります。

110mほど西へ進んで突き当たりを右折。道なりに100mほど進んだ所に登山口があります。

f:id:dfm92431:20210110195510j:plain▲矢印のように進む

10:25
登山口に到着(地図中「登山口」)。
「城山登山口」の標柱が立っていて、分かりやすいです。

車を2台ほど置けそうな空き地がありますが、住宅地からここまでの道路は農道で、「関係車両以外進入禁止」の看板が立てられているため、ハイカーが登山口まで車を入れるのはマズイと思います。

f:id:dfm92431:20210110195618j:plain▲登山口の様子

山の麓全体が動物よけのフェンスで囲まれていますが、登山口には扉が付いています。
扉は2つの掛けがねでロックするシンプルなもので、開け閉めはしやすいです。

ゲートは、開けたら必ず閉めてください

f:id:dfm92431:20210110195642j:plain▲登山口の防獣ゲート

ゲートのすぐ先には、杖が何本も入った筒がありました。
地元の方が山頂の神社のお世話をする際に使うのかな。

私は下山場所がこことは全く異なる場所になる予定なので、杖は借りませんでした。
ピストンで歩かれる場合は、杖を借りると良いかも。

f:id:dfm92431:20210110195701j:plain▲ゲートの先にあった杖

この登山口からしばらくは、すぐ右側にゴルフコースの敷地があります。
ゴルフコースへの侵入者を防ぐためか、登山道とゴルフコースの間には有刺鉄線が張られていました。

f:id:dfm92431:20210110195723j:plain▲有刺鉄線

はじめ北向きだった登山道はゴルフコースの敷地に突き当たって左(西)に向きを変えますが、その後は182m標高点まで、擬木階段が設置された急斜面です。

f:id:dfm92431:20210110195741j:plain▲右によろめくと有刺鉄線でケガをする急な擬木階段道

10:37
182m標高点を通過。特に何もない場所です。

f:id:dfm92431:20210110195755j:plain▲182m標高点付近の様子

182m標高点からは、いったん北へ下ってから青野城跡へ向けて登り返します。
その下りは、砂の浮いた岩の道。思ったよりも滑りませんでしたが、多少は滑るので要注意。

10:40
下り切った鞍部には、「下山口 新池登山口へ」と書かれた木の板がぶら下がった分岐がありました(地図中「新池分岐1」)。これは地形図にも描かれている破線道のことだと思います。

鞍部から城跡への登り返しは、最初の擬木階段と比べると格段に楽。
斜度が緩やかでスイスイ登れます。

f:id:dfm92431:20210110195822j:plain▲「新池分岐1」がある鞍部から登り返す道の様子

山頂に近づいてくると、小さな削平地*4が何段か階段状になった地形に出会いますし、山頂直前には堀切*5跡のような地形も見られました。

f:id:dfm92431:20210110195848j:plain▲山頂直前に見られた堀切跡のような地形

10:44
青野城跡に到着(地図中「青野城跡(白瀧大明神)」)。
正一位 白瀧大明神と書かれた扁額が掲げられた鳥居と、昔ながらの神社の拝殿、土俵の跡があります。

f:id:dfm92431:20210110195916j:plain▲山頂は青野城跡であり、白瀧大明神でもある

f:id:dfm92431:20210110195928j:plain▲白瀧大明神の本殿に置かれた石厨子(背面には「昭和二十七年初午建立」とある)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/aonojoseki20210110-1/virtualtour.html
▲白瀧大明神前で撮影した全天球パノラマ(撮影機材:THETA Z1)

今では南東方面の一部しか展望が得られませんが、山城があった当初は全方位の眺めがあったのでしょう。

往時の眺めを想像できるよう、ドローンを使って空撮の全天球パノラマを撮影してみましたので、ご覧ください。

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/aonojoseki20210110_aerial/virtualtour.html
▲山頂上空で撮影した全天球パノラマ(撮影機材:Mavic 2 Pro)

本殿の背後には2つの小さな祠がありました。
屋根の部分に刻まれた紋様に違いがあるのですが、こういう方面の知識が全くないので「これは何の紋様だろう?」と疑問に感じるだけ。

f:id:dfm92431:20210110200105j:plain▲本殿の左後ろの祠の屋根の部分

f:id:dfm92431:20210110200117j:plain▲本殿の右後ろの祠の屋根の部分

11:16
青野城跡でドローンを飛ばしたり、全天球パノラマカメラで遊んでいると知らない間にずいぶんと時間が経っていたので、出発。

神社の左奥に道があります。

f:id:dfm92431:20210110200137j:plain▲神社の左奥から道の続きが始まる

神社の北へ入ると、山城跡らしさが出てきます。

南側は緩やかな斜面でつながった削平地が並んでいましたが、北側は削平地と削平地の間が急斜面になっているのです。

何段かの削平地があるようですが、西の尾根へ行く破線道は一段下の削平地から西へ延びています。

f:id:dfm92431:20210110200208j:plain▲神社の北側で一段下の削平地に下りたら左へ折れる

破線道は初め西向きですが、やがて南に向きを変えます。
この曲がり角はマーキングと境界標石があって、分かりやすいです。

f:id:dfm92431:20210110200234j:plain▲道が西から南へ向きを変える場所の様子

南向きになった道は、あまり人の手が入っていない、雰囲気の良い道。

展望はありませんが、歩いているとどんどん気分が落ち着いてきます。人の声も車の音も、動物の気配も何も感じません。聞こえるのは自分の足音だけ。

f:id:dfm92431:20210110200259j:plain▲雰囲気の良い山道

11:23
登りで出会ったのと同じタイプの「新池登山口」を示す道標がかかった場所に出会いました(地図中「新池分岐2」)。
広い谷に下りていけば、登りで出会った「新池分岐1」から谷へ下る道と合流するのでしょう。

「新池分岐2」から登り返した180+mの小ピークは濃密なシダ藪で、道はその東を巻くように付けられています

f:id:dfm92431:20210110200443j:plain▲180+mの小ピークを巻く道の様子

シダが多い道はいったん終わり空が開けた道に変わるのですが、それもすぐに終わってまたシダが出てきます。

11:35
その先の150+m小ピークは、向山古墳がある場所(地図中「向山古墳」)。
見た目にはどこが古墳なのかさっぱり分かりません。

f:id:dfm92431:20210110200515j:plain▲向山古墳近くには石を積んだオブジェが置かれている

向山古墳から下った鞍部は、峠のような場所。
右に下る方向にははっきりした道がありますが、左はシダに埋もれています。

その峠跡から登り返したところが、航空写真で見えた展望の良さそうな尾根です。

11:40
展望の良い尾根に到着(地図中「展望尾根」)。

荒れているわけではなく、桜か梅のような木が整然と植えられた場所でした。

f:id:dfm92431:20210110200559j:plain▲展望尾根

f:id:dfm92431:20210110200620j:plain▲展望尾根の全景(ドローンで南から撮影)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/aonojoseki20210110-2/virtualtour.html
▲展望尾根で撮影した全天球パノラマ(撮影機材:THETA Z1)

時間もちょうど良いので、予定通りここで昼食。
本日のメニューは、アルファ米の「松茸ごはん」と缶詰の「やきとり」。

ご存じの通り、やきとりの缶詰は寒い時期は煮こごりのようになってしまうので、湯煎で温めました。

f:id:dfm92431:20210110200716j:plain▲本日の昼食

13:00
昼食と展望、ドローン操縦を満喫したので、下山開始。

展望尾根についている明確な道をたどって下ると、すぐにお堂が見えてきました。

f:id:dfm92431:20210110200829j:plain▲お堂が見えてきた

13:03
お堂に到着(地図中「お地蔵さん」)。

比較的新しいお堂で、周囲に瓦片や木材があります。最近になって建て直されたものでしょうか。

f:id:dfm92431:20210110200904j:plain▲お堂の様子

この付近には、今まで見なかった人の足跡が付いています。
地元の方が、このお堂へお参りに来られているのでしょう。

13:06
お堂から南へ下ると、すぐ丁字路に突き当たりました。
道標はありません。

私は玉野支線20番鉄塔を通過し、地形図の破線道で尾根の先端まで行こうと思っていたのですが、まっすぐ伸びているはずの破線道は見当たらず

いったん丁字路からどちらかの道へ下った後、途中で鉄塔へ向かう道があるのだろうと思い、二分の一の確立で右へ。
しかし、何もないまま麓に下りてしまいました。

丁字路に引き返して左へ進むと、またまた何もないまま、防獣ゲートに出会ってしまいました。しかし、ゲートを出て掛けがねをかけようとして振り向くと、巡視路標識が目に入りました。

f:id:dfm92431:20210110201006j:plain▲ゲートを出て振り返ると巡視路標識(矢印が示している赤い板)が見えた

再びゲートを開けてフェンスの中に入り、フェンス沿いに南へ。フェンス沿いは、フェンスを支えるための斜めのワイヤーが伸びているので、それに脚を引っ掛けないように充分注意が必要です。

間もなく巡視路は西へ向きを変えて尾根の上へ上がっていきます。

13:19
玉野支線20番鉄塔下に到着(地図中「玉野支線20番鉄塔」)。

「ここから南へ破線道があるのかな?」と思って周囲を見ましたが、道はありません。
地形図の破線道は実在しない道のようです。

鉄塔の反対側に道の続きがあったので、そちらへ入ってみました。
送電線巡視路なので、道ははっきりしています。

f:id:dfm92431:20210110201058j:plain▲玉野支線20番鉄塔下を横切って西へ下った

間もなく動物よけのフェンスが現れ、その向こうに墓地が見えてきました。

13:23
巡視路の終点で防獣ゲートを開き、墓地の中へ(地図中「墓地」)。

f:id:dfm92431:20210110201126j:plain▲防獣ゲートを出て墓地へ入った

墓地の中を下って車道に出ると、駐車場所のすぐ北でした。

f:id:dfm92431:20210110201159j:plain▲墓地前から駐車場所を見る

13:27
駐車場所に戻ってきました。

14:30
自宅に到着。

参考情報

今回は青野城跡をメインに歩きましたが、尾根続きに北へ行ったところには「馬谷城跡 甲」と名付けられた城跡もあります(地図中「馬谷城跡 甲」)。


交通アクセス

この周辺には鉄道の駅やバス停がありませんので、自家用車などが必要です。

*1:「兵庫県立考古博物館|埋蔵文化財保護の手引き」の地図で調べました。

*2:築城年代、城主などの詳細は不明。

*3:向山古墳(むかいやまこふん)と名付けられた円墳。長径18m、短径14m。

*4:斜面を削って平らにした場所。戦闘時に陣地として使う。

*5:山城の防御施設の一種で、道に対して垂直な方向に作られた溝。