播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

クッカーを持つ時に火傷をしない:ポットグリッパー

2015年の夏頃に大阪をブラブラしていたとき、「なんだか面白そう」という程度の軽い気持ちで購入したのが、今回紹介する「GSIシリコンポットグリッパー」です。

2015年に購入してからこのブログで紹介するまでに長い期間が空いていますが、その理由は後ほど。

概要

アウトドア用のクッカーなどは、火にかけると取っ手が熱くなって直接手で持てなくなることがあります。

そんな時に、軍手をはめたりしなくても手軽に熱い部分を持てるようにするための道具です。

f:id:dfm92431:20201027220503j:plain

▲GSIシリコンポットグリッパーの利用イメージ

仕様

f:id:dfm92431:20201027220518j:plain

▲GSIシリコンポットグリッパーのパッケージ

製品名: GSIシリコンポットグリッパー(英語での商品名はMicroGripper)
メーカー: GSI Outdoors(アメリカ)
サイズ: 26mm × 52mm × 39mm(カタログ値)
材質: シリコン、磁石
生産国: 中国
重量: 14g(カタログ値)
現地定価: $5.95 USD
国内定価: ¥1,200(税別)
購入価格: ¥1,200(税別)
購入先: A&FカントリーE-MA店(大阪)(現在は閉店)

外観

ぱっと見は事務仕事で使う指サックの大型版のよう。

f:id:dfm92431:20201027220636j:plain

▲GSIシリコンポットグリッパー

指サックよりはるかに厚手で、袋状の部分は指を2本並べて入れられるサイズ。
袋状の部分の反対側についている板状の部分には、親指の腹を当てて使います。

f:id:dfm92431:20201027220646j:plain

▲使用時はこのように人差し指と中指を袋状の部分に入れ、親指を板状の部分に当てる

袋状の部分にはU字磁石の図柄が浮き彫りにされていますが、ここには磁石が入っており、携帯時や食事の際、ポットグリッパーを紛失しないようガス缶にくっつけておけます

f:id:dfm92431:20201027220657j:plain

▲磁石が入っている部分には磁石の図柄がある

f:id:dfm92431:20201027220708j:plain

▲携帯時はガス缶底部の凹みにくっつけておく

f:id:dfm92431:20201027220721j:plain

▲食事中は、ガス缶の側面に貼り付けておくと便利

f:id:dfm92431:20201027220733j:plain

▲カバーを巻いたCB缶でも、底部ならくっつけられる

使い方(私の場合)

このポットグリッパーは、取っ手が熱くなりやすいクッカーや、そもそも取っ手がない軽量クッカーを使う人のためのものです。

取っ手が熱くなりやすいクッカーは自分で取っ手にフッ素ゴムチューブを被せて火傷をしないようにできたし、取っ手がついていないようなクッカーを私は使いませんから、ポットグリッパーに活躍の場はありませんでした。

そんなわけで、ポットグリッパーは2015年に買ってから長い間、我が家の道具部屋で他の山道具の中に埋もれていたのです。

それから数年後、海外のアウトドア系Youtube動画を見ていたとき、クッカーに被せる保温カバーの存在を知りました。

クッカー内の食材が冷めないようにするのが目的のようでしたが、クッカーに保温カバーを被せるとクッカーを丼やお茶碗のように下から手で持てるようになり、食事が快適になります。

しかし、熱い食材が入ったクッカーを保温カバーに入れる作業が大変。そこで思い出したのが、ポットグリッパーです。

f:id:dfm92431:20201027220833j:plain

▲角型クッカーと自作の保温カバー

f:id:dfm92431:20201027220846j:plain

▲食事の際は取っ手を折りたたんだ状態で保温カバーに入れる*1

試したところ、私の使い方にポットグリッパーはぴったりでした。

f:id:dfm92431:20201027220858j:plain

▲ポットグリッパーでクッカーの縁を掴む

f:id:dfm92431:20201027220910j:plain

▲取っ手が畳まれた状態で保温カバーに入れる(丼鉢のようにクッカーを持てるようになり、食べやすくなる。)

上の画像のようにポットグリッパーの袋状になっている部分をクッカーの中に入れれば、お湯や熱い蒸気が指に直接あたる心配がなく、安全にクッカーを持ち上げられます。

シリコン製なので、滑ることもありません。しっかりとクッカーを保持できます。

長所

  • 軽量、コンパクトなため携帯性が高い。
  • 磁石でガス缶にくっつけておけるので、地面に置くより衛生的に使える。

短所

  • 火にかけた直後の高温のクッカーを掴んだままにすると、ポットグリッパー越しでも熱さを感じる。クッカーの置き場所を変えたり、別の容器に中身を移し換えるといった、短時間の利用にしか使えない。
  • クッカー内の食材の量によっては、ポットグリッパーが食材の中に浸かることになる。衛生面が気になる方は要注意。

注意事項(パッケージの記載内容)

※この注意事項は、パッケージの内容(英文)をおおざっぱに訳したものです。

  • クッカーを持ち上げたりするときは、必ずストーブの火を消して下さい。直火の熱から指先を保護することはできません。
  • ポットグリッパーで持ち上げたクッカーの中身を別の容器に移すときは、熱湯や高温の蒸気で火傷をしないよう、ポットグリッパーから離れた場所から注いでください。

最後に

「軍手を使えばいいんじゃないの?」という意見も出そうですが、手にはめたり脱いだりするのが面倒な軍手と、ガス缶に貼り付いているのを取るだけで使えるポットグリッパーを比べると、手軽さはポットグリッパーの圧勝です。

しかし、メスティンの蓋の開け閉めといった作業にポットグリッパーは役に立ちません。軍手が必要です。

どんな道具でもそうですが、適材適所の使い方が大切。

私のような使い方(熱いクッカーを保温カバーに入れる)をする方はほとんどいないかも知れませんが、何かの参考になればと思って紹介することにしました。

*1:最初は取っ手を出すための切れ目を作っていましたが、かえって使いづらくなったので、今はこのような形にしています。