2019年10月19日(土)と10月20日(日)の2日間にわたり、姫路港で帆船「日本丸」が一般公開されました。
先日、インドネシア海軍の練習帆船を見学し、帆船の見た目の美しさやマストの巨大さ、張りめぐらされたロープの目の回るような複雑さに感動。
今回は私にとって、自宅から自転車で行ける身近な場所で、日本の帆船を見学できるという良い機会。
というわけで本日、自転車でふらっと姫路港へ出かけてきました。
お知らせ 姫路港海溝60周年記念事業 帆船「海王丸」寄港中止 および 帆船「日本丸」による一般公開 姫路港への寄港を予定していた帆船「海王丸」は、船内でのインフルエンザ集団発生により姫路港への寄港は中止となりました。
このため、帆船「日本丸」が19日に寄港し、「一般公開」を実施します。
(出典:現地の看板)
▲帆船「日本丸」一般公開の様子
イベント名称: 秋版 姫路港ふれあいフェスティバル&中播磨地域活動交流メッセ
日時: 2019年10月19日(土)11:00~16:30(帆船「日本丸」の見学は13:00~16:00)、10月20日(日)10:00~16:30(帆船「日本丸」の見学は9:00~15:30)
場所: 姫路港飾万津臨港公園周辺
主催・共催: 姫路港ふれあいフェスティバル実行委員会、兵庫県中播磨県民センター、姫路市、神河町、市川町、福崎町
後援: 姫路港開港60周年記念事業実行委員会、瀬戸内・海の路ネットワーク推進協議会、姫路ポートセールス推進協議会
入場料: 無料
駐車場: あり
帆船「日本丸」が停泊している飾磨4号岸壁の位置は、下の地図を参考にしてください。
https://goo.gl/maps/17HphztmM1HeTRyc8
私は自転車で現地へ移動しましたが、公共交通機関を利用される場合は、JR姫路駅北側にある神姫バス「1番のりば」から発車する姫路港行きの路線バス(94系統)に乗ると便利です(運賃は¥270)。
バスの終点は、家島へ向かう高速船や小豆島へ行くフェリーが発着する姫路ポートセンター前。
姫路港は姫路ポートセンターの南側に南北に長い岸壁があり、1号岸壁から9号岸壁まで北から順に並んでいます(地面に番号が書かれているわけではないので、見た目ではどこが何号岸壁かは分かりません)。
帆船「日本丸」が一般公開されているのは、姫路港旅客船ターミナルのさらに南にある飾磨4号岸壁。
姫路ポートセンターからは、およそ600mほどの距離です。
▲姫路港旅客船ターミナルに掲げられた「姫路港開港60周年」の横断幕
この記事では「帆船『日本丸』」とわざわざ表記していますが、それは今回のイベントに参加するもう一隻の「日本丸」と区別するためです。
別の「日本丸」は、「渦潮観潮船『日本丸』」。
帆船「日本丸」が停泊する4号岸壁の北隣、3号岸壁にいました。
こちらの日本丸は、出港時刻の1時間前から整理券の配布を始め、運良くそれを手に入れられた人が無料でクルージングを楽しめるというもの(出港時間の間隔が90分なので、クルーズの時間はそれよりも短い)。
▲運良く整理券を手に入れられた乗客が乗船を待つ渦潮観潮船「日本丸」(帆船「日本丸」の見学後に撮影)
私が到着した時点では、渦潮観潮船「日本丸」はちょうどクルージングに出ていたようで、行列を整理するためのカラーコーンやバーだけが置いてある状態でした。
そんな3号岸壁の先(南側)、4号岸壁に停泊していたのが帆船「日本丸」。
▲4号岸壁に停泊中の帆船「日本丸」
基本情報
船種 練習帆船
船籍 日本
所有者 海技教育機構
運用者 海技教育機構
建造所 住友重機械工業浦賀工場
姉妹船 海王丸(2代)
信号符字 JFMC
IMO番号 8211502
MMSI番号 431498000経歴
竣工 1984年
就航 1984年
現況 就航中要目
総トン数 2570トン
全長 110.09m
幅 13.80m
喫水 6.57m
機関方式 ディーゼル
主機関 ダイハツディーゼル 6DSMB-28NS 2基
搭載人員 190名(出典:Wikipedia)
船首に付けられた金色の船首像は「藍青(らんじょう)」と名付けられています。
ちなみに、今回寄港が中止になった海王丸の船首像は「群青(ぐんじょう)」。
▲日本丸の船首像「藍青」
帆船「日本丸」からは2つの舷梯が伸びており、船首側が乗船専用、もう一方が下船専用になっていました。
乗船専用の舷梯は階段ではなく等間隔で滑り止めが設置されたスロープで、雨で濡れた地面を歩き、靴底が濡れた状態で歩くのがちょっと怖いと感じるようなものでした。
下船専用の舷梯は普通の階段だったので、楽に下りられました
▲帆船「日本丸」の舷梯(左は乗船専用、右は下船専用)
見学できるのは甲板上だけでしたが、帆船の見学は楽しい。
やはり無数のロープと存在感のあるマストには圧倒されます。
船の様子は、以下の全天球パノラマでご覧下さい。
左上のリストから「船首」「中央」「船尾」の3箇所で撮影した全天球パノラマを切り換えられます。
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/nipponmaru20191019/virtualtour.html
▲甲板のキャプスタン上部のレリーフ
▲船首の揚錨機
▲船橋(せんきょう)
▲海図室(立入禁止ですが、外から眺められました。)
甲板には日本丸の乗組員である実習生たちが何人も立っているので、気軽に質問ができます。
中でも、甲板中央付近にいた実習生たちは、「ワッショイ、ワッショイ」のかけ声と共に甲板を椰子の実で磨く実演を何度も行ってくれるという、サービス精神たっぷりの子達でした。
▲甲板の掃除には椰子の実を使う
▲船尾にある巨大な舵輪
▲「ENTRANCE」と書かれていた船内への入口(立入禁止)
▲「FUNNEL」と書かれていた空間からは温風が吹き出していた(立入禁止)
▲岸壁から見た帆船「日本丸」の船尾
帆船「日本丸」の見学にかかった時間は、私の場合でおよそ20分でした。