2019年9月4日付の神戸新聞朝刊地域面に「日本最短の橋?新記録に名乗り 長さ90cmの『境橋』」の見出しで、カラー写真付きの記事が掲載されていました。
既に知られている日本一短い橋は1メートル以上あるのに、この記事の橋は1mを切っています。ダントツで短い!
しかも、その橋の所在地は我が家の近所。
しかし、詳細な位置は記事に書かれていませんし(「姫路市龍野町と吉田町を結ぶ」と記事に書かれているので、おおよその場所は分かる)、Google検索をしても出てきません(同名で別の場所にある「境橋」しか出てこない)。
「どこにあるんだろう?」と思いながら記事のカラー写真をじーっと見ていたら、遠くに写る背景にピンときました。
というわけで、私が思っている場所かどうかは分かりませんが、とりあえず「境橋」を見に出かけることに。
で、行ってみたらすぐに分かりました。
車が1台やっと通れる程度の幅しかない昔ながらの道に、その「境橋」は架かっています。
▲姫路市龍野町と吉田町の間にある「境橋」(赤枠の中)
日本一短い橋(?)の候補である「境橋」は、以下の場所にあります。
https://goo.gl/maps/6Sn2WgZ5YQGAXxo47
1749年に酒井忠恭が姫路に入封し、54年に景福寺を移転。これに伴い、2町を整備した際に架けられた橋という。
(出典:2019年9月4日付「神戸新聞」朝刊23面)
ぼーっと歩いていたら、橋だとは気づきません。
しかし、橋の名前が刻まれた欄干が残っていますし、溝を跨ぐ形になっているので、間違いなく橋です。
▲欄干に刻まれた「境橋」の文字
▲境橋は、この溝を渡るために存在する
インターネット上にも載っていない、日本一短い橋(長さ約90cm)が近所にあることが分かり、大興奮。
現場では、ニヤニヤしながら道路の写真を撮っているようにしか見えない“あやしいおっさん”になっていました。
どこにも認定されていない“自称日本一”ですが、こういったものが好きな方は、姫路観光のついでに訪れてみてはいかがでしょう。
関連情報
ちなみに、この境橋の北およそ40mの十字路を西へ入ると、城下町特有の「ノコギリの刃」状の地割りが残っているのを見られます。
▲縁石がノコギリの刃状になっているのが分かる
歴史好きで時間と体力に余裕がある方には、境橋の北にある景福寺がお勧めです。
景福寺の北にある景福寺山山頂は、(荒れ果ててはいますが)姫路城主 松平明矩(あきのり)の墓所があり、鳥羽伏見の戦いの際に姫路城へ砲撃を行った新政府軍の陣地になった場所です。
景福寺山は、姫路城十景の一つにもなっています。
景福寺山からさらに北にある男山も姫路城十景になっています。
強烈な石段を登らないといけませんが、男山山頂からは姫路市街と姫路城を一望出来ます。