概要
(注:THETAは「シータ」と読みます。)
今回紹介するTHETA Z1は、シャッターボタンを押すだけで周囲360度全てを撮影できる、全天球パノラマカメラです。
本体のシャッターボタンを押す代わりに無線でスマホとTHETA Z1を接続し、スマホをリモコンにしてシャッターを切ることも出来ます。
スマホはTHETA Z1の設定を変更するのにも使うので、THETA Z1の機能を活用するには、スマホを持っていることが望ましいと言えます。
THETA Z1がどんなカメラなのかは、以下のYoutube動画で一目瞭然。
静止画重視なら即買い推奨!「RICOH THETA Z1」実践レビュー
購入の経緯
THETAシリーズのパノラマカメラは、初代「THETA(2013年)」とその次の「THETA S(2015年)」を購入して使っていましたが、いずれも画質がそれほど良くないため、活用する機会がそれほどありませんでした。
このブログに掲載されている全天球パノラマは、大半がパノラマ雲台に載せた一眼レフカメラで撮影したものであり、最近の山歩きの記事に載せているドローンを使った空撮の全天球パノラマは、ドローン自体のカメラを利用して撮影した画像をつなぎ合わせたものです(ドローンが自動生成したパノラマは画像の結合精度が低いので、私は元画像を利用してパソコン上でパノラマ画像を作成しています)。
つまり、THETAシリーズで撮影したパノラマを私はほとんど使ってきませんでした。
ところが、2019年5月24日に発売された「THETA Z1」は、高級なコンデジに使われているのと同様の1インチのイメージセンサーを搭載し、それによる画質の良さが発売前にアピールされてきました。
2019年現在私が飛ばしているドローン「Mavic 2 Pro」もカメラは1インチセンサーを搭載しており、スマホのカメラ程度のサイズのセンサーしか積んでいなかった先代の「Mavic Pro」との画質比較で、1インチセンサーの性能の良さを思い知っています。
そのため、「1インチセンサー」という言葉につられた私の心の中にいる物欲大魔王の魔力により、THETA Z1は発売日に我が家へ召喚されました。
▲THETA Z1のパッケージ
▲THETA Z1本体のサイズはこんな感じ
製品名: THETA Z1
メーカー: リコーイメージング株式会社(東京都)
寸法: 48mm×132.5mm×29.7mm
重量: 約182g
静止画性能: 6720px×3360px
動画性能: 4K 3840px×1920px/29.97fps/56Mbps、2K 1920px×960px/29.97fps/16Mbps 最大連続記録時間:25分
マイク: 4チャンネル
表示パネル: あり(OLED有機ELパネル)
内蔵メモリ: 約19GB(RAW約350枚、JPEG約2400枚、4K動画約40分)
電源: 内蔵バッテリー(交換不可)
三脚ネジ: あり(金属製)
インターフェイス: USB Type-C、無線LAN、Bluetooth
購入価格: ¥114,210(税込)
購入先: Amazon
パッケージ内容
以下の物品が箱に収められています。
▲THETA Z1のパッケージ内容
左から取扱説明書、THETA Z1本体、USBケーブル(PCにつないで充電したり、本体メモリ内のデータをPCに保存するのに使用する)、ソフトケースです。
外観
THETA Z1の外観を見ていきましょう。
まずは撮影者から見て正面にあたる、シャッターボタンと表示パネルのある面から。
▲撮影者から見た正面部分
一番上には大きな魚眼レンズがあり、その下には小さな穴が開いています。これはマイク。
中央の少し下にある丸いボタンがシャッターボタンで、そのすぐ下にはカメラ状態ランプがあります。
一番下にある四角い枠は表示パネル(OLED有機EL)。今までのTHETAシリーズは、本体の設定やバッテリー残量を確認するためにスマホを使う必要がありましたが、Z1はバッテリー残量や撮影可能枚数などがこの表示パネルで分かるようになりました。
表示パネルに表示する内容は、本体側面の「Fn(ファンクション)」ボタンの長押しで切り換えられます。
▲静止画撮影時の表示パネル
▲撮影情報表示時の表示パネル(F値やシャッタースピード、ISO感度等が分かる)
続いて、シャッターボタンのある面に向かって右側の側面を見てみましょう。
ここには、縦に4つのボタンが並んでいます。
▲側面に並ぶ4つのボタン
一番上が電源ボタンで、長押しでONとOFF、ONの状態で短く押すとスリープモードになります。
上から二番目のボタンは無線ボタンで、短く押すと無線LANのONとOFFを切り換えます。長押しすると、BluetoothのONとOFFを切り換えられます。
上から三番目のボタンはモードボタンで、静止画モードと動画モードを切り換えるのに使います。
一番下のボタンはFnボタンで、通常撮影とセルフタイマー撮影の切り換えに使います。長押しすると表示パネルの内容が切り替わります。
Fnボタンは、他のボタンと組み合わせて使うこともあります。
シャッター音が気になる環境で撮影する場合は、モードボタンとFnボタンを同時に長押しすることで、表示パネルやランプが消灯し、シャッター音も鳴らないようにできます(電源とシャッター以外のボタンを短く押すと解除)。
使うことはなさそうな機能ですが、無線ボタンとFnボタンを同時に長押しすると、表示パネルにファームウェアのバージョンが表示されます(電源とシャッター以外のボタンを短く押すと解除)。
反対側の側面は、中央付近にスピーカーがあります。
▲4つのボタンのある面の反対面にはスピーカーがある
シャッターボタンのある面の反対側の面には、レンズとマイクが付いています。
▲シャッターボタンのある面の逆側の面
最後に底面を見てみます。
底面には、USB Type-Cポートが1つと、三脚用のネジ穴(金属製なので安心)、そしてストラップ取り付け部があります。
▲底面
USB Type-Cポートの下の部分をぼかしていますが、ここには製品のシリアルナンバーが書かれており、シリアルナンバーはスマホとTHETA Z1を無線LANで接続する際に必要になります(SSIDや接続用パスワードになる)。
THETA Z1の外観画像を見て頂くと分かるとおり、THETA Z1には大きなレンズが飛び出して付いています。全天球パノラマを撮影するために仕方の無いことですが、このまま持ち歩くとレンズが汚れたり傷ついたりするので、携帯時には付属のソフトケースを使用しないといけません。
▲付属のソフトケースに収納した状態
▲ソフトケース背面にはストラップ用のループがある
ちょっときつめのサイズなので、THETA Z1が滑り出てくる心配はありません。
逆に、出し入れはちょっと面倒。
その代わりレンズをしっかり守ってくれるので、我慢して使いましょう。
今回は「外観編」ということで、ここまで。
次回の記事は「撮影編」とし、実際の使い方を見ていきます。