警告!今回紹介するルートの一部は道がありません。野生動物と遭遇する危険性もあります。
単独や山歩きの初心者の方、経験者であっても整備された山しか歩かない方の挑戦は避けて下さい。
本日は久しぶりに山歩きの師匠「やまあそ」さん(http://yamaaso.cranky.jp/)と、やまあそさんと仲の良いTQFさん(http://mtrykore.no-ip.biz/)のお二人と一緒に、音水湖の東にある三久安山(さんきゅうあんさん)を歩いて来ました。
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「戸倉峠」「音水湖」。
一般ルートを極力避ける「やまあそ」さんの事ですから、本日のルートもかなり特殊なものでした。
特に、駐車場所から山頂までのルートは一般公開に適さないため、「非公開」としています。
三久安山の山頂へは、宍粟50名山のルートを参考に歩いて下さい。
三久安山の山頂から鹿伏へ下山するルートは、道はありませんがブナの回廊になっていて大変美しい稜線です。
尾根の分岐が多く、進む尾根を間違えると下山地点が大きく変わってしまうため上級者向けですが、ブナ好きの方には歩く価値があると思います。
07:10
姫路市街の自宅を車で出発。
国道29号線を北上し、「やまあそ」さんと「TQF」さんとの待ち合わせ場所である、宍粟市山崎町のマックスバリュへ向かいます。
08:00
待ち合わせ場所であるマックスバリュに到着。
すでにお二方は到着されていましたが、問題がありました。
マックスバリュで飲み物や食べ物を調達する予定だったのですが、営業開始が9:00だったのです。
しかたがないので、国道29号線を北上してローソンで買い物。
その後、3台の車列で本日の下山場所である鹿伏(しかぶせ)集落近くの駐車場所へ向かいました(地図中「P2」)。
以下のURLをクリックすると、地図中「P2」地点の位置がGoogleマップで表示されます。
ここにTQFさんの車と私の車を残し、やまあそさんの車で登山口(地図中「P1」)へ移動。
今回の登山口は三久安山への一般的な登山口で、かつて円形校舎で有名な旧引原小学校があった場所のさらに奥、未舗装林道を上った先にあります。
以下のURLをクリックすると、地図中「P1」地点の位置がGoogleマップで表示されます。
09:05
登山口近くの路肩に駐車(地図中「P1」)。
すでに先客の車が止まっていました。
ここで準備を整えます。
▲登山口近くの様子
09:15
出発…と思ったら、やまあそさんが右往左往している先客さんに声を掛けていました。
後で聞くと、先客さんが歩こうとされているルートが現在は不明瞭になっていることを忠告されていたそうです。
数分後、今度こそ出発。
登山口から山へ入ります。
▲駐車場所近くの登山口(道標と標柱がある)
しかし、やまあそさんとTQFさんの組み合わせで一般のルートを歩くはずも無く、道なき道や昔使われていたであろう杣道(そまみち。林業従事者用の作業道)を歩き、溝谷分岐の手前でようやく正規のルートに合流しました。
▲道無き道を進む「やまあそ」さん
このルートは道が無い急斜面などがあって危険だったり、一般向けに紹介できるルートではありません。そのため、冒頭の地図では非公開にしています。ご了承下さい。
普通のコースで山頂を目指すことをお勧めします。
10:48
東の溝谷からの登山道が合流する小ピークを通過(地図中「溝谷分岐」)。
▲溝谷分岐のある小ピークに立つ道標
ここからは、左側が植林、右が自然林の気持ちよい道になります。
▲山頂直前の様子
10:58
三久安山の山頂に到着。
展望はありません。この山は、展望よりもブナの美しさを楽しむ山なのでしょう。
三角点標石が埋まっている土壇(伝承で「さんきゅうあんさん」の名前の由来になった「さんきょあん」と呼ばれる庵が建っていた?)の形が不明瞭になってきています。
▲山頂の様子
少し早いですが、ここで昼食。
本日のメニューは、モンベルの「五目リゾッタ」とインスタントの豚汁。
▲本日の昼食(五目リゾッタと豚汁)
昼食を食べていると、登山口でやまあそさんが声を掛けられていた登山者2名が到着されました。
やまあそさんとその登山者さんが話を進めていくと、その方はブログをお持ちで、やまあそさんのサイトをよくご覧になっており、やまあそさんもその方のブログをご存じ。
私のこともご存じで、以前私が山道具のお世話をしたことのある方だとも判明。
世間は狭い。
昼食後は、ご縁のあるその登山者さんにも見てもらいながら、ドローンを飛ばして遊びました。
まだドローンは珍しいので、皆さん興味津々。
これだけ関心を持ってもらえると、操縦していても楽しい。
▲色々とご縁があった登山者さん達も一緒にドローンで記念撮影(ドローンで撮ったと分からない画像ですが…)
▲ドローンで撮影した三久安山山頂と音水湖
▲三久安山の山頂上空で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2019年5月19日)
11:50
下山ルートが長いので、そろそろ出発。
山頂から北へ進みます。
▲山頂から北へ下ってすぐに出会う巨大なホオノキ(右下矢印の位置に登山者が立っているので大きさが分かる)
今回下山に利用するルートは、大半の区間で新緑のブナを楽しめる尾根。
道はありませんが、下草がなく快適に歩けます。
▲新緑のブナ回廊を歩く
12:25
鞍部から1012m標高点まで登り返しました(地図中 1012m標高点)。
食後の身体には、僅かな登り返しもキツイ。
▲1012m標高点の様子
ところが、1012m標高点から北へ下った後は1067m標高点まで登り返さないといけません。
最近、軟弱な山歩きしかしていない私はヘロヘロ。
やまあそさんとTQFさんは気を遣ってゆっくり歩いて下さったので、助かりました。
1067m標高点から先は、尾根の分岐が多く、正しい尾根を選ぶのが難しい。
歩く尾根をきちんと把握していて、ハンディGPSまたは地形図とコンパスを使いこなせれば大丈夫だと思いますが、読図や航法の技術に自信が無い方は絶対にこのルートを歩かないで下さい。確実に迷います。
13:08
1034.4m三角点ピークを通過(地図中「四等三角点(点名:三宝)」。
▲1034.4m三角点ピークで氷ノ山を眺めるやまあそさん
三角点ピークから先は、下りの急斜面に何度か出会います。
私は木にしがみついたり後ろ向きになったり横向きになったりして下りましたが、手袋やストックを持っているほうが安全に歩けそうです。
▲動物のしわざ?
14:24
送電線鉄塔に出会いました(地図中「原横行線29番鉄塔」)。
ここからは、地形図に描かれている巡視路で麓まで下れるはず。
▲原横行線29番鉄塔
ところが、巡視路はプラ階段があるものの角度がおそろしく急で、しかも落ち葉が積もっているし、場所によってはプラ階段が崩壊しているところもありました。
▲プラ階段はあるが歩きづらい送電線巡視路
最後は巡視路が不明瞭になり、斜面を強引に下って林道に出ました。
▲最後は強引に斜面を下った
林道を南に進んで鹿伏の集落に出会ったら、橋を渡って国道29号線へ出ます。
そこは最初に車を置いた「P2」地点。
14:38
「P2」地点に到着。
▲国道29号線沿いの「P2」地点に戻ってきた
かなりハードなルートでしたが、新緑の美しさを満喫できました。
やまあそさん、TQFさん、本日はありがとうございました。
▲今回のルートの高低差を表したグラフ(カシミール3D)