購入の経緯
荷物を軽くしたいときや、山の上でのんびりしたいときには、調理器具としてアルコールストーブを使用しています。
ただ、アルコールストーブは風に非常に弱いので、風防が必須。
そんなわけで、アルコールストーブに適した小型軽量の風防を探したところ、よく行く山道具屋さんで良さそうなのを見つけて購入しました。
仕様
▲VARGO ALUMINUM WINDSCREEN
製品名： ALUMINUM WINDSCREEN
メーカー： VARGO（アメリカ）
サイズ： 81mm（高さ）×416mm（長さ）（カタログ値）
カラーバリエーション： 黒、青、無塗装（この記事で使用しているのは無塗装のものです）
重量： 38g（カタログ値）
定価： $14.95 USD
購入価格： 失念（1,000円台後半）
購入先： アドスポーツ（兵庫県姫路市）
外観
横幅85mm、高さ81mmのアルミ板が5枚（内1枚にはVARGOの刻印がある）、簡単なちょうつがいでつながっています。
▲風防全体
▲使用時はこの形状
使い勝手
ちょうつがいはシンプルな作りですし、アルミ板はまっすぐではないため、スムーズに折りたためるとは言えません。
きちんと収納できる形（1枚目の写真）にするためには、折りたたむ方向が決まっています。
（買った当初は平らだったのかも知れません。私の扱いが悪くて変形している可能性もあります。）
しかし、VARGOの刻印のあるアルミ板が一番上になるように畳めばよいので、それほどややこしくはありません。
どのようなサイズなのか分かりやすくするため、いくつかのストーブを実際に囲んだ状態の写真を掲載しておきます。
▲トランギア（TR-B25）とのサイズ比較
▲Solite Stoveとのサイズ比較
▲エスビットポケットストーブとのサイズ比較
見ての通り、この風防は背の低いストーブ専用です。
性能
風防の背は低いですが、どの程度の防風効果があるのか、風速2.5m/s前後になるように扇風機をセットして、風防の内側に置いたアルコールストーブの炎を観察してみました。
使用したのはSolite Stove。
本燃焼が始まるまでの弱い炎ですが、（多少風下側へ火が傾いていますが）消えることはありませんでした。
▲扇風機の前にアルコールストーブと風防をセットして炎を観察した
風の影響をより分かりやすく見るため、サーモグラフィーを使ってみました。
サーモグラフィーで撮影したのは、下のようにセットしたアルコールストーブ（Solite Stove）とケトル。
風速は上と同じ2.5m/s前後です。
▲ケトルとアルコールストーブを扇風機の前にセット
点火して数分後にサーモグラフィーで撮影したのが、下の画像です。
右側に扇風機があります。
しっかり風防で囲まれているように見えますが、アルミ板の上下には切り欠きがあるためそこから風が通るらしく、風で炎が多少流されて、風下側の風防が強く加熱されているのが分かります。
しかし、風に弱いアルコールストーブなのに炎はほとんど揺らぐことなく燃え続けていたので、風防はしっかりと機能を果たしている様子。
▲サーモグラフィー（FLIR i3）で撮影した画像（真横から撮影。右側に扇風機）
風がかなり強いときは風防自体が風で動いてしまうので、石などで風防を固定する必要があります。
私は試したことがありませんが、この風防を箱形に組んでアルコールストーブを囲い、それを風防兼ゴトクとして使うという使い方もあるそうです。
ちなみに、このブログで過去に紹介したエスビットストーブ用のケース（https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2015/05/09/070813）に、エスビットストーブとこの風防を重ねて収納できます。
最後に
小型軽量で、アルコールストーブに最適なサイズ。
ただ、風防を地面に固定する仕組みがないので、風が強い環境では動かないようにする工夫が必要になります。
アルミ板なのでただでさえ柔らかいですが、使用している内に焼きなまされてさらに柔らかくなるかも知れません。
耐久性は期待できませんが、ケトルやクッカーの中に簡単に収納できる（運搬中に歪む心配が無い）ので、強度はあまり問題にならないでしょう。
大きさの割には値段が高いような気がしますが、エスビットストーブやアルコールストーブをよく使う方であれば、かなり役に立つと思います。
