休日出勤が何度かあったため、今日はその振替休日を取得。
「ドローンで遊びたいなぁ。どうせなら、ついでに景色の良いところでお昼ご飯(頂き物のパン)を食べたいなぁ」と考えながら検索していると、武嶋山(たけしまさん)を見つけました。
▲武嶋山(ドローンで撮影)
武嶋山
武嶋山は奇岩がそびえ立つ岩山です。中国の山水画を思わせる風景から、「多可十景」に指定されています。
武嶋山清巌寺(せいがんじ)は、昔、東安田善光寺の尼僧によって建立されたと言われています。くの字曲がりの登り道に四国八十八箇所、西国三十三所の地蔵尊が祀られています。
北側の谷向こうに巨大な奇岩がそびえていて、そこには荘厳な仏様が刻まれています。「摩崖仏」(まがいぶつ)と呼びます。この「摩崖仏」はいつ、だれが、何の目的で刻んだものかわかりません。左膝をたて、どっかりすわっていますが、顔は痩せこけていて顎髭がみえます。像の左右に一字ずつ梵字が書かれています。
毎年三月の第二日曜日に本堂前の広場で所願成就を祈願して柴燈大護摩供(さいとうおおごまく)が行われます。
(出典:武嶋ひぐらし荘前の看板。原文まま。)
武嶋山は標高差100mほどしかない小さな山ですが、岩場があって歩くのが楽しく、頂上からの景色は素晴らしいところのようです。
磨崖仏もあるのですが、木々が生い茂っていてよく見えないとのことなので、これをドローンのカメラ越しに拝むのも面白そう。
というわけで、ドローンと頂き物のパンを持って武嶋山に出かけてきました。
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「中村町」。
10:00
姫路市街の自宅を車で出発。
国道372号線を東へ進み、JR加古川線を越える手前にある「河高(こうたか)」交差点を左折します。
ここからは県道349号線。
県道349号線を北へ進み、中国自動車道をくぐってさらに北へ。
「河高」交差点からおよそ7km走ると、県道34号線に突き当たります(「平野口」交差点)。
これを右折して450m先の「野村西」交差点を左折。ここからは県道346号線です。
県道346号線を3.5kmほど北へ進むと、春日橋で杉原川を越えます。
川を越えた先の道は国道427号線。
春日橋を渡ってからおよそ1.6km、左カーブの途中にある「西田町北」交差点を右折。
「西田町北」交差点からおよそ2km北へ走ったところで、「CRAFT」と書かれた青い屋根の工場のような建物が左手に見えます。
その建物の道を挟んだ反対側に「武嶋山→」と書かれた小さな標識があるので、それに従って右折。
120mほど進んだ所の防獣ゲートを抜けた先に、「武嶋ひぐらし荘」の看板がかかった建物があります(公民館のような物?)。
その「武嶋ひぐらし荘」前に駐車しました。
以下のURLをクリックすると、姫路市街から武嶋ひぐらし荘までのルートが表示されます。
https://yahoo.jp/LRvq0q
▲「武嶋ひぐらし荘」手前の防獣ゲート
防獣ゲートには一般的な掛け金の他、大きなかんぬきがかかっています。
掛け金はゲートの内側からでも操作できますが、かんぬきは外からかけるしかありません。
それは不可能なので、車を入れた後はとりあえず掛け金だけでゲートを閉じました。
以下のURLをクリックすると、武嶋ひぐらし荘前の駐車スペースの位置がGoogleマップで表示されます。
https://goo.gl/maps/vijoFmsCLwx
11:20
駐車場所に到着(地図中「P」)。
▲「武嶋ひぐらし荘」前に車を置いた
11:27
準備が整ったので出発。
上の写真で赤矢印で示した方向に登山口があるので、そこから山へ入ります。
▲登山口の様子
古い石段の道を上ると、すぐに大師堂に出会います。
ここでお大師さんにお参り。
▲大師堂
大師堂から先は、四国八十八箇所や西国三十三所の地蔵尊が道沿いに並ぶ緩やかな山道です。
▲四国八十八箇所、西国三十三所の地蔵尊が並ぶ道の様子
お地蔵さんが並ぶ道は何カ所も分岐がありますが、高い方へ登って行けば最終的に石垣沿いの道に収束します。
▲石垣沿いの道の様子
11:36
石垣の上にある削平地に建つ清厳寺に到着(地図中「清厳寺」)。
戸が閉まっていて、中の様子は分かりません。
▲清厳寺
武嶋の観音さん
当山は 文化年代に開山されたる霊山にして 山上の本堂には「十一面 観世音菩薩」「大日 大聖不動明王」「行者神変大菩薩」「弘法大師」が祭祀されており 山内全域には四国八十八ヶ所西国三十三ヶ所 観音三十三身や西ののぞきを始め大峰山上そのままの行場も設けられております
(出典:武嶋ひぐらし荘に掲示されている看板)
清厳寺には「←摩崖仏」と書かれたプレートが貼り付けられていましたが、そちらへ進んでも生い茂った木々に邪魔をされ、磨崖仏は見えませんでした。
清厳寺に向かって右に梯子があって、武嶋山の山頂へはそこから登れるようになっています。
▲清厳寺の右後ろにある梯子
梯子の先は、楽しい岩の斜面です。
濡れていると危ないかも知れませんが、乾燥していればグリップが良く、比較的簡単に登れます。
この岩の斜面がどのようなものかはドローンで撮影した方が分かりやすいだろうと思い、空撮してみました。
▲清厳寺から武嶋山山頂までの岩の斜面の様子(ドローンで撮影。赤矢印の位置に私が立っています。)
岩場の写真を撮った後は、先ほど見られなかった磨崖仏をドローンで撮影…と思いましたが、磨崖仏のある岩壁は太陽に明るく照らされて陰影が出ず、真っ白。
カメラ越しではほとんど磨崖仏の姿が分かりません。
岩の斜面上でドローンを操縦していたのですが、磨崖仏との間には木々が生い茂っていて視界が遮られるため、ドローンを磨崖仏の近くで思うように飛ばせず、結局磨崖仏の姿をはっきり確認することはできませんでした(木々が生い茂っている中で目視外飛行を行うのは危険すぎる)。
▲磨崖仏がある岩壁(ドローンで撮影)
▲上の画像から磨崖仏の部分を拡大したもの
ドローンを片付けて出発。
12:02
武嶋山の山頂に到着(地図中「武嶋山」)。
今回は途中でドローンを飛ばしていたので、清厳寺から山頂まで26分かかっています。
▲武嶋山の山頂
▲武嶋山の山頂全景(ドローンで撮影)
山頂は狭く、ニョキニョキとはえた岩の上に座って休憩するしかありませんが、景色は素晴らしい。
武嶋山の山頂で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2019年1月23日)
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/takeshimasan20190123/virtualtour.html
▲山頂から見た妙見山と千ヶ峰
▲山頂から見た笠形山
この景色を楽しみながら食べる本日の昼食は、頂き物のカレーパンとクリームパン。
ゆっくり調理をするスペースがないほど狭い山頂なので、立ったままでも食べられるパンでちょうど良かった。
パンを食べているととんびが一羽、私の頭上を旋回し始めました。
「パンを狙っているのか?」と思って用心しながらとんびを睨み続けていると、とんびの目的は山肌を登ってくる上昇気流だったようで、徐々に高度を上げてからグライダーのように西へ飛び去っていきました。
12:50
食事と展望、ドローン操縦を満喫したので、下山開始。
往路をそのまま引き返しましたが、清厳寺まで下る岩の斜面が恐ろしい。
私にとっては、立ったまま下れる限界の斜度です。
慎重に斜面を下っていると、登りでは気づかなかった役行者像を見つけました。
▲役行者像全体
▲役行者
13:05
駐車場所に戻ってきました。
14:30
自宅に到着。