播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県宍粟市の黒尾山(1024.6m)

本日は手軽に登れる1000m級の山、兵庫県宍粟市の黒尾山に登ってきました。
 
▲電波塔跡が残る黒尾山の山頂と、東麓に広がる宍粟市一宮町の町並み(ドローンで撮影)
 
黒尾山は、東から一般的な登山道をたどるとキツイですが、北西の野々隅原からは簡単に登れます。
パノラマ撮影機材やドローンを持っていくとどうしても荷物が重くなるため、楽に登れる山ばかり選んでしまうなぁ。
 
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「安積」。
 
09:10
姫路市街の自宅を車で出発。
 
国道29号線を山崎方面に走り、中国道の山崎インターを通り過ぎておよそ1km北にある「今宿北」交差点を左折。
 
400mほど西へ進んだところにある交差点(ヤマザキショップと「伊沢の里」への案内が目印)を右折します。ここからは県道429号線。
 
この県道429号線を10kmほど道なりに進むと、県道546号線の標識と「ペンション空とさんぽ」への案内が立つ交差点に出会います。
これを右折して県道546号線に入って下さい。
 
▲県道429号線のこの場所から右(県道546号線)へ入る
 
県道546号線は1車線幅しかありませんが、対向車に出会う可能性が極めて低いので問題なく走れます。
 
今日は県道546号線に入って間もなく対向車に出会ってしまいましたが、相手もこちらも軽四だったため、カーブで道が少し広くなった場所で何事もなくすれ違えました。
 
県道546号線を5kmほど走ると突然白い壁の建物が見え、その先で昔の学校の校舎のような2階建ての建物に出会います。
これは大国牧場の建物。
 
その建物の前に車を止められる空きスペースがあったので、そこに車を止めました。
 
10:30
駐車スペースに到着(地図中「P」)。
ここですでに標高が640mほどあるので、1024.6mの山頂までの標高差は400m以下。
以下のURLをクリックすると、駐車場の位置がGoogleマップで表示されます。

https://goo.gl/maps/wTnsaRroUM12

以下のURLをクリックすると、姫路市街から駐車場までのルートが表示されます。

https://yahoo.jp/O88o4U
▲駐車場所の様子
 
10:38
準備を整えて出発。
 
駐車スペースの東にある野々住橋を渡っておよそ200m東へ進むと林道が南へ分岐しているので、その林道(黒尾山林道)へ入ります(地図中「林道入口」)。
 
▲林道分岐の様子(右へ入る)
 
林道の入口には、伐採作業中であるため関係者以外の立ち入りを禁止する旨と、指示を無視して林道に入り、事故に遭っても責任を負わない旨の注意が書かれた看板が立っていました。
 
▲林道入口の様子
 
進入禁止なのは車両のことだろうと私は勝手に解釈して黒尾山林道に入りましたが、伐採作業が行われている場合は業者さんの指示に従って下さい。
今日は伐採作業は行われておらず、誰もいませんでした。
 
黒尾山林道は未舗装のようですが、路面はしっかり踏み固められており、車体底部を擦ることをいとわなければ、普通車でも走れそうです(伐採作業の関係者以外の車両が入ってはいけませんが)。
 
なお、この伐採作業の期間は次の通りです。
 
 事業期間  自 平成30年6月15日
         至 平成30年12月14日
 (出典:現地の看板)
 
▲林道の様子
 
地形図には、黒尾山林道の入口から600mほど進んだ場所で北へ分岐する林道が描かれていますが、この分岐近くに伐採された材木が集積された場所がありました。
 
▲伐採されて集積された材木
 
▲材木を運ぶクローラ運搬車
 
材木が集積された場所から先の林道には、ずっとクローラ運搬車のキャタピラの跡がついていました。しかも、キャタピラの幅は道幅一杯。
つまり、伐採作業が行われている日にこのルートを歩くと、業者さんに迷惑がかかるだけでなく危険です。
 
標高820mを過ぎた辺りからは、ススキが目立ってきます。
 
▲ススキが出てきた(路面にはクローラ運搬車のキャタピラの跡が見える)
 
この先で道はいったん大きく左に曲がり、続いて大きく右に曲がります。
その右へのヘアピンカーブの頂点からは、クローラ運搬車が頻繁に走っていると思われる別の林道が北へ分岐していました。
 
黒尾山山頂を目指す際は、北への分岐は無視してください。
このヘアピンカーブ周辺だけ、路面はきれいな簡易舗装になっています。
 
簡易舗装の林道は緩やかに左へ曲がって間もなく簡易舗装はなくなり(未舗装になり)、ススキが両側に生えた未舗装林道を進むと、間もなく右へのヘアピンカーブ。
 
▲簡易舗装が途切れた先は荒れた林道
 
11:17
ヘアピンカーブの頂点には「黒尾山」の大きな標柱が立っていますが、ここが実質的な登山口です(地図中「黒尾山標柱」)。
 
この場所の標高は、およそ890m。
約2kmの林道歩きで、黒尾山林道の入口から250mほどの標高を稼げました。
 
▲「黒尾山」の標柱が立つヘアピンカーブ頂点の様子
 
ここから山頂までの標高差は150mもありません。楽ちんだ。
 
標柱のある場所からは、小さな堰堤の右側に付けられたつづら折れの道を上り、標高900mあたりからは南の稜線に向けて一直線の坂を上ります。
 
▲つづら折れの区間で見られる丸太階段
 
▲最後は稜線に向けて一直線に登る(写真ではきつさが伝わりません)
 
「楽ちんだ」と思っていたのに、予想外にハードな道に出会って息が上がってしまいました。
 
11:22
稜線(標高約930m)に出ました。
後は、それほど急ではない稜線をたどるだけで黒尾山山頂です。
 
急斜面ではありませんが、それなりの標高差はあるため途中で立ち止まって休憩していると、登山道脇のススキからガサガサと音が聞こえました。
 
ススキが風で揺れているだけだと思ったのですが、風は吹いていません。
驚いて熊よけ鈴(立ち止まっていると揺れないため音が鳴らない)を振ると、ススキから音は聞こえなくなりましたが、何がいるか分からないので盛大に鈴を鳴らしながら早足でその場を離脱。
 
▲稜線上の道の様子
 
▲道が北寄りに向きを変える辺りの森の様子
 
標高1,000m付近からは、トラバース気味に斜面を登ることになります。
 
▲山頂直下の道の様子(右上に電波塔跡が見えている)
 
11:37
使われなくなって荒れ果てた電波塔跡を時計回りに回り込むように進み、黒尾山山頂に到着。
山頂はススキが刈り払われており、なかなかの展望が広がっていました。
 
▲山頂全景(ドローンで撮影)
 
▲山頂の二等三角点標石(点名:黒尾山)
 
黒尾山は兵庫県の中では最南端に位置する1,000m峰なので、南東方面を見るとあらゆる山が自分より低い位置にあり、なんだか気分がいい(西と南は展望がありません)。
黒尾山山頂で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2018年11月04日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/kuroosan20181104/virtualtour.html

※パノラマ画面左上のリストで「山頂」を選択すると、地上で撮影したパノラマ、「空撮」を選択すると、ドローンで撮影した空撮パノラマが表示されます。
この展望の良い山頂で頂く本日の昼食は、アメリカ軍の戦闘糧食(レーション)「MRE(Meal Ready to Eat)」のミートソーススパゲティ。
 
▲本日の昼食(アメリカ軍のレーション)
 
スパゲティと言ってもレトルトパウチにずっと入っていたものなので、伸びたラーメンのような食感しかありませんが、味はなかなかいけます。
 
▲ミートソーススパゲティ(Spaghetti with Beef and Sauce)
 
突然、南側の茂みからガサガサと音が鳴り、同時に鈴の音が聞こえました。
しばらくすると、単独の男性ハイカーが登場。
 
話を聞くと、電波塔を回り込むのが面倒でショートカットをして登って来たとのこと。
歩いたルートは私と同じで、住まいも私と同じ姫路市の方でした。
 
その単独男性ハイカーさんがおっしゃるには、黒尾山は東から一般的なルートを登るとキツイので、あまり人気がないのだとか。
 
単独男性ハイカーさんは、私と雑談をしただけでさっさと下山してしまいました。
 
▲山頂から見た氷ノ山は雲の中
 
▲山頂から見た明神山(形に特徴があるので、どこからでもよく目立つ)
 
13:05
展望とドローン操縦、昼食を思う存分楽しんだので、下山開始。
先ほど出会ったハイカーさんはすぐに下山されたのに、私はいつものように1時間半も山頂に滞在してしまいました。
 
まぁ、山の楽しみ方は人それぞれですからね。
 
当初は北へ稜線をたどろうかと考えていたのですが、山頂近くの稜線上で動物の気配があって怖くなった(鹿くらいなら良いですが、宍粟の山奥は熊がいます)のと、唯一出会ったハイカーさんから「向こう(北)へ下る道は分かりにくいよ」とアドバイスを頂いた(そのハイカーさんもピストンで下山)ので、私も往路をそのまま逆にたどることにしました。
 
13:52
駐車場所に戻ってきました。
 
15:05
自宅に到着。