本日は兵庫県宍粟市の植松山(うえまつやま)に登ってきました。
植松山は個人的に好きな山の一つですが、どういうわけか最近歩いていなかったので久しぶりに行ってみたくなったのです。
一般的な谷コースで登り、尾根コースで下ることにしました。
8:10
姫路市街の自宅を出発。
姫路市街の自宅を出発。
国道29号線を北上し、宍粟市波賀町の「斉木口」交差点を左折します。
ここからは国道429号線。
ここからは国道429号線。
国道429号線を西進し、鳥ヶ乢(とりがたわ)トンネルを抜けて緩やかな下り坂を下りていくと、下の写真の場所に出会います。
ここが植松山登山口のある林道入口。
下のURLをクリックすると、この場所がGoogleマップで表示されます。
▲国道429号線沿いにある豆腐店の看板を目印に北へ入る(左上は看板の拡大画像)
植松山の登山口を示す道標や看板はあるのですが、道標は小さいですし、看板は自販機や豆腐店の看板の陰に隠れてしまっています。
集落の中の1車線幅の舗装道路を上り、集落を抜けると防獣ゲートがあります。
鍵はかかっていないので、これを開けて車を進めたら、元通りにゲートを閉じて下さい。
鍵はかかっていないので、これを開けて車を進めたら、元通りにゲートを閉じて下さい。
このゲートは左側の扉がくせ者で、開けた後車に戻って見ると、何故か閉まっていました。
扉の重心の関係か、開けた状態で扉が止まってくれないのです。
扉の重心の関係か、開けた状態で扉が止まってくれないのです。
幸い、扉の下には扉を固定するための上下に動く棒が付いているので、扉を開けた状態でこの棒を岩に引っかければ大丈夫(ちょうど良い位置に岩があります)。
地形図では、この道は破線で描かれていますが、実際は大半の区間が簡易舗装の林道です。
場所によっては荒れているところもありますが、よほど地上高の低い車か、無駄に横幅の広い車でなければ通行に支障はありません。
9:46
林道終点の駐車場に到着(地図中「P」)。
林道終点の駐車場に到着(地図中「P」)。
9:54
準備完了。出発。
準備完了。出発。
上の画像の駐車場右奥にある登山口から登ります。
登山口からしばらくの間は非常になだらかで、楽に歩けます。
ただ、植林帯なので雰囲気はあまり良くありません。
今回のルートはほぼ全ての区間が植林の中で、展望はほとんどありませんでした。
その昔、この辺りはたたら製鉄で良質な鉄を生み出す土地として知られていました。
足下を見ると鉱滓(こうさい。たたら製鉄の作業時に取り除かれる不純物)が散乱していて、この付近で昔たたら製鉄が盛んに行われていたことが実感できます。
足下を見ると鉱滓(こうさい。たたら製鉄の作業時に取り除かれる不純物)が散乱していて、この付近で昔たたら製鉄が盛んに行われていたことが実感できます。
9:58
右を指す道標に出会い、それに従って枯れた沢を渡りました(地図中「徒渉1」)。
右を指す道標に出会い、それに従って枯れた沢を渡りました(地図中「徒渉1」)。
今回歩いた谷ルートでは、合計6回の徒渉(1回目は枯れ沢ですが)があります。
10:01
今度は水の多い沢を徒渉しました(地図中「徒渉2」)。
今度は水の多い沢を徒渉しました(地図中「徒渉2」)。
浅そうに見えたので気にせず沢の中をザブザブと歩いたら、思った以上に深くて靴の中に水がたっぷり入ってしまいました。
2回目の徒渉地点からは、斜度がきつくなります。
10:05
尾根コースへの分岐に出会いました(地図中「尾根コース分岐」)。
尾根コースへの分岐に出会いました(地図中「尾根コース分岐」)。
尾根コース分岐のすぐ先で3回目の徒渉です(地図中「徒渉3」)。
すでに靴の中がびしょびしょなので、何も気にすること無く沢の中をジャブジャブと歩いて渡りました。
3回目の徒渉地点から先はガレ場。
さほど歩きづらいわけではありませんでしたが、土の道と違って踏み跡が付きづらいため道を外す恐れがあります。
さほど歩きづらいわけではありませんでしたが、土の道と違って踏み跡が付きづらいため道を外す恐れがあります。
まっすぐに道が続いているように見えて、実は左へ直角に折れるのが正解といった場所もあるので、おかしいなと思ったら引き返して正しい道を探すようにして下さい。
周囲をよく見ながら歩けば大丈夫だと思いますが、私の場合は息が上がってそんな余裕がなく、うっかり迷い道へ入り込んでしまうことがありました。
1052m標高点と924m標高点を結ぶ直線の中間付近は、地形図の破線からGPS軌跡が大きく外れています。
これはGPSの精度が低下したわけでは無く、何年も前に台風か何かで破線道が倒木に覆われてしまったために、道が付け替えられているのです。
これはGPSの精度が低下したわけでは無く、何年も前に台風か何かで破線道が倒木に覆われてしまったために、道が付け替えられているのです。
私の記憶では、植松山は谷間をなだらかに登って行く山のイメージがあったのですが、なだらかどころかかなりキツイ。
人間の記憶なんていいかげんなものです。
人間の記憶なんていいかげんなものです。
10:39
4回目の徒渉地点をジャブジャブと歩いて通過(地図中「徒渉4」)。
4回目の徒渉地点をジャブジャブと歩いて通過(地図中「徒渉4」)。
沢の左岸の道を少し上った所に、小河内(おごうち)の滝への分岐があります。
滝へは大した距離ではなかったはずなので、見に行くことに(地図中「小河内の滝」)。
滝へは大した距離ではなかったはずなので、見に行くことに(地図中「小河内の滝」)。
小河内の滝は沢を渡って振り返らないと見えないのですが、滝の下の沢は今までの徒渉地点よりずっと深く、滝の姿をちらっと横からのぞき込むだけにして登山道へ戻りました。
せっかくなので、2008年に私が撮影した小河内の滝の画像を貼っておきます。
▲小河内の滝(撮影:2008年11月)
登山道に戻ってさらに進んでいくと、「崖危険!迂回路」と書かれた道標がありました。
素直に道標に従って「危険な崖」とされているところを高巻いて通過。
素直に道標に従って「危険な崖」とされているところを高巻いて通過。
10:52
5回目の徒渉地点をザブザブと通過(地図中「徒渉5」)。
5回目の徒渉地点をザブザブと通過(地図中「徒渉5」)。
この5回目の徒渉地点の直前には「登山道→」と書かれた道標があり、矢印は下山方向を指しています。
これは紛らわしい。
これは紛らわしい。
私もこの道標に騙され、迂回路の途中から本来の登山道が分岐していたのか?と思いましたが、道標には「登山」の上に「下山」と油性ペンで書かれていて一安心。
苔むした岩塊流のような場所を通過すると、すぐに6回目の徒渉地点です。
10:58
6回目の徒渉地点をやはりザブザブと通過(地図中「徒渉6」)。
6回目の徒渉地点をやはりザブザブと通過(地図中「徒渉6」)。
ここからは、地図のGPS軌跡を見て分かるとおり尾根を一直線に登って行きます。
これがかなりキツイ!
これがかなりキツイ!
私のコンパスには傾斜計がついているのですが、斜面の角度を測ると25度前後ありました。
展望の無い植林の、しかも急斜面の尾根を、ただ黙々とまっすぐに歩くのは苦痛以外の何者でもありません。
11:25
標高差およそ200mを30分近くかけて登り切りました。
稜線に出たわけではありませんが、稜線手前のだだっ広い尾根で進路が南に向く地点を通過。
標高差およそ200mを30分近くかけて登り切りました。
稜線に出たわけではありませんが、稜線手前のだだっ広い尾根で進路が南に向く地点を通過。
地図のGPS軌跡では、いったん南に向いた道がまた東へ直角に向きを変えていますが、これは谷を迂回するため。
後は稜線の少し西をなだらかに登るだけです。
これまでのキツイ道と比べると極楽。
これまでのキツイ道と比べると極楽。
尾根コースと谷コースの分岐を示す道標のすぐ先が植松山の山頂です。
11:34
植松山の山頂に到着。
植松山の山頂に到着。
小さな祠や標柱のある山頂からも多少の展望は得られますが、「展望地→」と書かれた道標に従って東へ進むと、北から南にかけて、東側180度の大展望を楽しめる場所に出ました。
展望地で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2016年5月1日)
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/uematsu20160501/virtualtour.html
この大展望を楽しみながら昼食休憩です。
本日のメニューは、アマノフーズのフリーズドライの親子丼(ご飯はレトルトパック)。
本日のメニューは、アマノフーズのフリーズドライの親子丼(ご飯はレトルトパック)。
山頂には2人組のハイカーと単独の男性ハイカー1人、そして私の合計4名しかいません。
2人組は早く下山されたので、単独ハイカー2名が山頂に残されました。
私ももうお一方も、黙々と景色を楽しんだり写真を撮ったり。
12:50
景色と昼食を満喫したので、尾根コースで下山開始。
景色と昼食を満喫したので、尾根コースで下山開始。
山頂に到着する直前に見かけた道標に従って、尾根コースの方へ進みました。
道標の示す方向を見てもただの植林で、道は見えません。どこでも歩けそうな雰囲気。
しかし、西へ下っていくとやがて尾根の形がはっきりし、明確な踏み跡も見えてきました。
しかし、西へ下っていくとやがて尾根の形がはっきりし、明確な踏み跡も見えてきました。
西へ下っている間は、距離は短いですが自然林の斜面を歩く区間がありました。
ところが、標高1,000m付近で進路が南寄りになると、登りと同様の植林帯です。
ところが、標高1,000m付近で進路が南寄りになると、登りと同様の植林帯です。
尾根が細い区間は、尾根の中心から右(西)へ少しずれた所に付けられた道を下ります。
尾根の形に沿ってまっすぐ下っていましたが、924m標高点付近から道はつづら折れになります。
つづら折れの頂点間の距離は場所によってまちまちで、わずかな距離で折り返すところもあれば、何十メートルもある所もあります。
標高700m付近からは下生えが増えてきて、視界の中に緑が多くなってきました。
こうなると、谷コースとの合流地点は間近。
こうなると、谷コースとの合流地点は間近。
13:36
往路で10:05に通過した尾根コース分岐に下りてきました。
往路で10:05に通過した尾根コース分岐に下りてきました。
ここからは、往路を逆にたどるだけです。
13:45
駐車場に到着。
駐車場に到着。
15:20
自宅に到着。
自宅に到着。
▲今回のルートの高低差を表したグラフ(カシミール3D)