播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県宍粟市の東山(1015.9m)

本日は全国的に高気圧に覆われ、兵庫県北部も南部も降水確率0%。
久しぶりにスノーシューで遊ぼうと思い、宍粟市の東山(ひがしやま)へスノーシューをもって出かけてきました。
 
東山登山の拠点となるフォレストステーション波賀には駐車場や公衆トイレ、飲み物の自動販売機もあって非常に便利。

なにより、フォレストステーション波賀の駐車場の標高は660mもあるので、1015.9mの東山への標高差が少なくて楽です。
 
 
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「音水湖」
 
9:30
姫路市街の自宅を出発し、国道29号線を北上します。
 
道の駅みなみ波賀の南、およそ3kmほどにある谷橋(南向きに設置された「フォレストステーション波賀→6km」の標識がある)を渡ると、後は延々と上り坂です。
分岐がいくつかありますが、道標に従いながら進めばフォレストステーション波賀にたどり着けます。
 
国道29号線には雪がまったくありませんでしたが、谷橋から先では日当たりの悪い場所に雪が残っていて、山の上にはまだ雪がありそうな雰囲気。
日陰では路面が凍結したり雪が残っている所もありましたが、ノーマルタイヤでも難なく通れました。
 
姫路市街からフォレストステーション波賀までの道順は、以下のURLからご覧頂けます。
 
ルートラボ
 
10:58
フォレストステーション波賀の駐車場に到着(地図中「P」)。
 
以下のURLをクリックすると、Googleマップでフォレストステーション波賀の駐車場の位置が表示されます。
 
 
▲フォレストステーション波賀の駐車場
 
11:05
準備を整えて出発。

駐車場と東山温泉メイプルプラザの間を南北に走る道路を北へ進みます。
間もなくコテージ村の前(地図中「コテージ村」)を通過。
 
 
▲コテージ村
 
なだらかに北へ登って行く道路は、日当たりの良い場所以外雪が残っていて、その上を車が走って押し固められていたため轍を歩くと滑りやすくて危険。
軽アイゼンを着けるのも面倒なので、道路脇のふわふわな雪の中を歩いて進みました。
 
11:17
直進するとオートキャンプ場、右折するとメイプルロード2号線の分岐がある峠に到着。
東山山頂へは、これを右へ曲がってメイプルロード2号線へ入ります。
 
 
▲峠の様子
 
メイプルロード2号線は1車線幅のアスファルト舗装の道路で、日当たりの良い場所以外は10cmほどの雪が残っていました。
 
11:28
メイプルロード2号線の終点であると同時に、遊歩道1号の入口になっている地点に到着(地図中「遊歩道1号入口」)。
用途不明の小屋と案内図があります。
 
 
▲遊歩道1号の入口
 
遊歩道1号に入ると、間もなく三差路に出会います。
左は東山尾根コース(山頂まで2.4km)、直進は遊歩道1号。
 
今回は遊歩道1号を歩くことにして直進しました。
 
 
▲尾根コース(左)と遊歩道1号(直進)の分岐
 
画像の通り雪が多く残っていて、スノーシューの足跡がついていました。

場所によって雪が少ない場所もあったので、日当たりが悪くて雪が多く残っているあたりまで進んでからスノーシューを装着。。。
あれ?ストラップがバックルから外れた?。。。いや、ストラップがちぎれてる!

スノーシューに登山靴を固定するための樹脂製のストラップが、触る度にバキバキと割れてしまいます。
まいった。やっぱり劣化してたか。
 
これが心配だったため、昨日家でストラップをぐいぐい引っ張って耐久性を確かめて異常が無かったので安心していたのですが、冷やされて硬化したらいとも簡単に割れてしまいました。
 
皆さんもスノーシューの使用前は、しっかりチェックをしましょう。
あるいは、ストラップは数年おきに買い換えるべきか。
 
せっかく持ってきたスノーシューはただの錘(おもり)。悲しい。
 
道が等高線と平行な区間はスノーシューがなくても問題なく歩けたのですが、最後に主稜線へ向けて登る区間は雪が多く(膝丈ほどあった)、「スノーシューがあれば楽だったろうなぁ」と思いながら、時々深く足が沈み込むのを我慢して登りました。
 
 
▲尾根コースの通る主稜線西側の斜面は雪が多かった(すでについている足跡はスノーシューのもの)
 
11:59
主稜線に乗りました。ここには「山頂まで1.3km」の道標が立っています(地図中「山頂まで1.3km地点」)。
 
 
▲山頂まで1.3km地点の様子
 
主稜線上は積雪が少なく、ハイカーにしっかり踏み固められていて、スノーシューやワカンが無くても何の問題もありません。
 
所々で息が切れるような上り坂がありますが、全体的になだらかなアップダウンの繰り返しです。
 
12:02
山頂まで1.0km地点を通過(地図中「山頂まで1.0km地点」)。
 
 
▲山頂まで1.0km地点の様子
 
12:14
山頂まで0.6km地点を通過(地図中「山頂まで0.6km地点」)。
 
12:19
登山道の右側に鹿除けネットのある開放的な場所に出ました(地図中「作業道との交差地点」)。
ここは登山道を作業道が横切っている場所です。
 
 
▲登山道を横切る作業道(雪に隠されていますが、青線のように直角に曲がる作業道があります)
 
12:22
山頂まで0.2kmの道標のある地点で道は右へ直角に向きを変えます。
この道標に従わず直進している足跡もありましたが、素直に道標に従いました。
 
 
▲道が直角に向きを変える場所の道標
 
道標に従って右を向いた瞬間、思わずビクッとなりました。
というのも、真っ白な鹿のような動物がすぐ先にいるように見えたからです。
 
よく見ると、木に雪が付いて出来た自然のオブジェ。
 
 
▲奇妙な動物に見えた雪のオブジェ
 
道標の場所で右へ曲がって数十メートル進むと、丁字路に突き当たります。
東山山頂は左、右は一般的な下山ルートだと思いますが、トラロープで封鎖されていました。
山頂を目指しているのでこれは左へ。
 
この辺りで右を見ると、真っ白な尾根に木々の影が落ち、尾根がまるでシマウマの背中のようになっていました。
 
 
▲木々の影が印象的な雪の尾根
 
間もなくアセビの中を歩くことになりますが、そうなると山頂は目と鼻の先。
 
 
▲山頂直前はアセビが多い
 
12:28
誰もいない東山の山頂に到着(標高:1015.9m)。
 
登っている間は複数のグループとすれ違い、「人気があるんだなぁ。山頂は賑やかかも。」と思っていましたが、予想に反して誰もいませんでした。
 
 
▲山名標柱と展望台が立つ東山山頂
 
展望台に上がって景色を楽しんでいると、何やら話し声が聞こえてきました。
見ると声の主は2名で、道ではないところをこちらへ向かって進んでいます。
後で聞くと、山頂まで0.2km地点の道標に気づかず直進してきたそうです(私が見た足跡の主だった)。
 
展望台からは周囲360度の大展望を楽しめます。
降水確率0%の青空の下、澄んだ空気を通してはるか彼方まで見えました。
肉眼で家島諸島もうっすら見えるほど。
 
家島が見えると言うことは、視程は最大で50~60kmといったところでしょう。
展望を目当てに山を歩いている私にとっては、ありがたい限りです。
 
東山山頂展望台の上で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2016年2月11日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/higashiyama20160211/virtualtour.html
 
私の後に山頂に到着した2名のハイカーと雑談をしながら昼食。
本日のメニューは、スーパーでよく見かけるアルミ鍋に入ったえび天うどんです。
 
寒いだろうから、ガソリンストーブの火を付けっぱなしにしてぐつぐつ煮えたぎる熱々のうどんを楽しもうと思っていたのですが、気温は5度、相対湿度50%で無風。頭上から太陽に照らされているため、Tシャツの上にフリースを1枚着ただけの格好で全く寒くありません。

家の中の方がよっぽど寒いくらい。
というわけで、煮込みながらうどんを食べるのは止めました。
 
熱々ではありませんが、絶景を見ながら食べるえび天うどんは最高。
 
 
▲東山山頂から見た氷ノ山(直線距離で約20km)手前は阿舎利山
 
 
▲東山山頂から見た三久安山(直線距離で約8.5km)と一山(直線距離で約4km)
 
 
▲東山山頂から見た藤無山(直線距離で約11km)
 
 
▲東山山頂から見た須留ヶ峰(直線距離で約16km)
 
 
▲東山山頂から見た暁晴山(直線距離で約8km)
 
 
▲東山山頂から見た黒尾山(直線距離で約8km)
 
 
▲東山山頂から見た三室山(直線距離で約13km)と竹呂山
 
13:40
昼食と景色を満喫したので、下山開始。一緒に食事をしたお二人は、先に下山。
 
スノーシューがあれば、誰も歩いていない新雪の道でも行けると思っていたのに、ストラップが劣化して使い物にならないので、踏み固められていて安心して歩けるルート、つまり往路をそのままたどって引き返すことにしました。
 
山頂まで0.2km地点で先ほどのお二人が談笑(なんでこれを見落としたんだろうといった内容)しているのに出会い、ここで二人を追い越しました。
 
下山は早い。
平坦な場所は普段通りの速度ですが、下り坂は面白いように簡単に下れます。
 
普段なら転倒しないように、なおかつ膝を傷めないように丁寧に歩く下り坂ですが、適度に雪が積もっているため走って下りても雪がクッションになって膝への衝撃は来ないし、雪の中に足がめり込むので足を滑らせて転ぶこともありません。
 
13:59
登りで東山尾根コースに合流した地点(山頂まで1.3km地点)まで戻ってきました。
足跡を見ると、登りですれ違ったハイカーさん達は尾根コースを下ったようです。

登りと全く同じルートをたどって下るよりは違うルートを通った方が楽しいので、このまま尾根コースを下ることにしました。
 
14:03
四等三角点(点名:上東山)ピークを通過。
三角点標石は雪に埋まっていました。
 
 
▲四等三角点(点名:上東山)ピークの様子
 
やがて東山尾根コースは南西へ向きを変えて下っていきますが、メイプルロード2号線に近づいてくると南東向きになり、つづら折れになります。
 
つづら折れの頂点から尾根コースとは別の道が延びているのですが、それらの道へは誤って入り込まないよう、立入禁止の看板が立っていました。
 
14:17
遊歩道1号の入口まで戻ってきました。
 
14:35
駐車場に到着。
 
スノーシューで歩く気持ちよさは楽しめませんでしたが、快晴の下で雪に覆われた山々の絶景を眺めながら昼食を楽しめたので、今日は東山に来て正解でした。
 
本日の装備重量(身につけている衣類は除く)約15kg(内2.5kgは水。下山時には全て飲み干していました)
本日の歩行距離(沿面距離):約8.3km(GPS軌跡をもとにカシミール3Dで算出した値)
本日の累積標高差:約600m(GPS軌跡が通った地点の地形をもとにカシミール3Dで算出した値)