播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

袋麺を割らずにゆでられる:山クッカー 角型

山で時々インスタントラーメンを食べるのですが、一人用のクッカー(鍋)の場合は、麺を割らないと鍋に入れられません。
 
大した手間ではないのですが、「麺全体を均一にゆでられない(麺を割って入れるような小さなクッカーの場合は、麺全体をまんべんなく湯に浸すことが出来ない)」「短い麺の切れ端のようなものが増えて食べづらい」という、どうでも良いようなことですが、インスタントラーメン好きにとっては気になる問題点が発生します。
 
あるとき、山道具屋さんで「袋麺を割らずにゆでられる」といううたい文句の「山クッカー角型」に出会い、衝動買いしました。
 
山で袋麺を食べる場合は、多くの場合このクッカーを使っています。

仕様

 
▲山クッカー 角型 2(外箱と鍋2種類)
 
 
▲山クッカー 角型 2(収納状態)
 
製品名: 山クッカー 角型 2
メーカー: UNIFLAME(株式会社 新越ワークス)(日本)
寸法: 収納時:約140×140×80mm、鍋 13:約12.7×12.7×7.45cm、鍋 11:約10.8×10.8×6.4cm(カタログ値)
容量: 鍋13:1リットル(満水時)、鍋11:0.6リットル(満水時)
重量: 約343g(総重量。カタログ値)
材質: 本体・蓋:アルミ(アルマイト加工)、ハンドル:ステンレス、つまみ:フェノール樹脂
定価: ¥4,600(税込)
購入価格: ¥3,900(税込)
購入先: 好日山荘
備考: メッシュスタッフサック付

概要

鍋は2種類のサイズがセットになっていて、これらは重ねて収納が可能。

大きい方の鍋(鍋13)は、一般的な袋麺の麺を割らずにそのまま入れられます。
 
山クッカー「角型2」は2つの鍋のセットですが、四角いフライパンもセットになった「角型3」、大きい方の鍋だけの「角型1」もあります。
 
私の場合は袋麺の調理が主な(というか唯一の)使い道なので、大きい方の鍋(鍋13)しか使っていません。
小さい方の鍋(鍋11)は、1合の炊飯が出来るそうです(重しが必要)。

外観

鍋13、鍋11ともアルミ製の四角い鍋にステンレス鋼の折りたたみハンドルが付いた鍋で、鍋本体のハンドルには、火傷防止のための断熱材は付いていません。
 
蓋のつまみは鍋13と鍋11で大きく異なっていて、鍋13の蓋のつまみはダイヤル状、鍋11のつまみは一般的な鍋のつまみと同じような形状になっています。
 
鍋11のつまみは出っ張っているため、2つの鍋を重ねて収納する際は、鍋11の蓋を裏表逆にする必要があります。
 
このような構造のため、一般的なクッカーと違って蓋をフライパン代わりに使うといったことは出来ません。
 
 
▲鍋13(上面)
 
 
▲鍋13(底面)
 
 
▲鍋11(上面)
 
 
▲鍋11(底面)
 
 
▲鍋11を収納するときは蓋を裏返す必要がある
 
鍋13は、一般的な袋麺がすっぽり入るサイズで、私はこちらの鍋ばかり使っています。
 
 
▲鍋13と袋麺のサイズ比較

使い勝手

鍋が四角いと、ラーメンが入れやすいという以外何も影響はないだろうと思っていましたが、実際は違いました。
3本ゴトクのストーブに載せると、不安定なのです。
 
 
▲鍋13を3本ゴトクのWhisperlite(ウィスパーライト)に載せた様子
 
上の写真では安定して乗っているように見えますが、実際は左奥へ、あるいは手前に向けて簡単に転げ落ちます(ゴトクの間に角の部分が落ち込む)。
 
4本ゴトクのストーブ、あるいは円形のゴトクを持つアルコールストーブ等でないと、安定して利用できません。
 
 
▲鍋13をゴトクが円形のアルコールストーブ(https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2011/04/09/214247)に載せた様子
 
上の写真では、クッカーに対して円筒形のゴトクが小さいように見えますが、3本ゴトクのWhisperliteよりよほど安定しています。
 
「外観」の項で書いたとおり、ハンドルに断熱材が巻かれていないためハンドルは非常に熱くなり、何度か火傷をしたので、過去にこのブログで紹介した方法(https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2015/03/14/084442)でフッ素ゴムチューブをハンドルに取り付けて使っています。
 
 
▲火傷防止のためハンドルにフッ素ゴムチューブを付けた
 
四角くすることで使用できるストーブの幅が狭まってしまいましたが、ラーメンを割らずに入れられるという事以外の新たなメリットも生まれています。
 
それは、他の容器へ注ぎやすくなったということ。

鍋の角を利用すれば、他の容器に鍋の中身を移し替えるのが簡単です。
丸いクッカーだと、ドバッと中身が出たりこぼれることが多いので、これは助かります。
 
 
▲食べやすいように他の容器へ移し替える様子(角を注ぎ口として使う)
 
私の場合、このクッカーはアルコールストーブと組み合わせて使うことが多いのですが、鍋11は使わず鍋13だけ持っていくので、アルコールストーブはこの鍋13の内部に収納しています。
 
 
▲鍋13にEBY255(https://dfm92431.hatenablog.jp/entry/2011/04/09/214247)を入れた様子(実際はキッチンペーパーで包んで収納する)

最後に

3本ゴトクのストーブでは使えない、ハンドルに断熱材がない、鍋を2つ重ねると中で鍋が動き回ってうるさいという3つの欠点がありますが、私の場合はそれぞれアルコールストーブや小型のガスストーブを使う、自分で断熱材を巻く、鍋を1つしか使わないという方法で解決できました。
 
小さい鍋もあれば便利かなと思って角型2を購入しましたが、今の使い方なら角型1(鍋13のみ¥2,800)を買っておけば良かったと後悔しています。
 
人によってクッカーの使い方は様々でしょうから、きちんと使い方をシミュレーションし、無駄のない買い物をして下さい。