播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

ドクターイエロー@姫路駅(下りこだま検測)

正式名称「新幹線電気軌道総合試験車」、いわゆるドクターイエロー(黄色い新幹線)。

JR東海社内では「T4」(TはTestの頭文字、4は4代目の検査車両であることを表す)と呼ばれており、昔は夜間しか検測走行が出来ず、視認性を高める必要があったために黄色に塗られていたものが、現在も保守用車両ということで黄色く塗られているそうです(土木学会誌より)。

私は新幹線が走る街で生まれ育ったのに、一度も見たことがありません。
ドクターイエローの走行ダイヤは正式には非公開のため、運が良くないと見られないものと思っていました。

しかしインターネットで調べてみると、案外簡単にドクターイエローの大まかなダイヤが分かるようです。
ということで、しばらくの間ドクターイエローを見る機会をうかがっていたのですが、平日の走行が多く、土日に走ることがあっても、予定があってドクターイエローを見に行けない、あるいはドクターイエローのことをすっかり忘れていたという日々が続いていました。

が、ようやく予定の無い日曜にドクターイエローを見る機会が来ました。しかも、姫路駅を通過するのではなく、数分間停車してくれるタイプの検測走行(こだま検測)。

それが本日2015年8月23日。

姫路駅の改札口にある券売機で入場券(¥140)を購入すれば、在来線の改札機を通った後、同じ入場券で新幹線改札口を通れます。新幹線改札口にある券売機でもう一度入場券を買わないでください。

在来線で姫路駅まで来た場合は、新幹線改札口の券売機で入場券を買わないと、新幹線の改札を通れません。

なお、入場券には2時間の時間制限があるので、ご注意を。

17:50
姫路駅の新幹線上りホーム(11番線)に到着。

すでに数名の撮り鉄の方々が来られていました。見るからに撮り鉄という方だけで無く、ワンピース姿の若い女性もいて驚きました。

私は上りホームに来ましたが、本日ドクターイエローが来るのは、下りホーム(12番線)です。
下りホームにはドクターイエロー目当てと思われる家族連れが多くいましたが、人混みに車両が隠れ、台車を見ることが出来ない(測定用車両なので、測定用の装置が付いている可能性のある車体下部が見えない所にいるのはもったいない)ので、反対側のホームで待機したというわけです。


▲12番線ホームには多くの家族連れがいた

18:05
調べておいた時刻通りに、ドクターイエローが姫路駅の新幹線下りホームに到着。
700系新幹線をベースにして作られた923形と呼ばれる車両です。

今回見た車両は、冒頭に書いたJR東海の「T4」ではなく、JR西日本の923形3000番台「T5」編成でした(運転席のガラス左上と、運転席に出入りするためのドアの窓に「T5」と書かれていました)。

通常の新幹線とはまったく異なり、7両編成。

ホームの西端付近に先頭が来るように停車するので、ホーム西端にいると編成全体の写真を撮るのは無理です。


▲12番線に入ってきたドクターイエロー(前照灯の下にカメラが搭載されているのが見える)

前後3両ずつが電気関連の試験車で、中央の1両が軌道試験車、つまりレールを調べる車両です。(土木学会誌によると、1号車は電力・信号・通信関係の測定、4号車は軌道関係の測定、7号車は添乗者用、2号車と6号車は測定用パンタグラフを搭載し、3号車と5号車には架線を監視する観測ドームを搭載する。)

その軌道試験車(4号車)の台車は、他の車両の台車と明らかに異なっていました。
反対側にいて良かった。


▲4号車(軌道試験車)の台車(左)と3号車の台車の比較


▲4号車の台車


▲パンタグラフのある6号車(左)と、架線の観測窓(屋根にある灰色の出っ張り)を持つ5号車(右)

1号車から7号車まで、ドクターイエローの側面や屋根、台車を見ながら早足で歩きながらじっくり見物。

18:10
ちょうど7号車の顔が見える位置まで来たところでドクターイエローの発車時刻になったので、大慌てでドクターイエローの全景を撮影しました。


▲ドクターイエローの編成全体(最後尾から)


▲ドクターイエロー最後尾(7号車。尾灯はカメラの横)

ドクターイエローは定刻に発車し、見物客は一斉にホームから降りていきました。