播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

タッチセンサーでオン/オフできる小型ライト:INOVA Microlight STS

仕事などで床下や棚の裏など、暗い場所を見ることが時々あるので、常に小型のライトを持ち歩いています。
 
個人的にはPhoton Microlight(フォトン・マイクロライト)(今回紹介する製品もMicrolightなので、混乱を防ぐために以後は単に「Photon」と表記します)を気に入っており、常にキーホルダーに付けていたのですが、壊れて交換したり、人にあげたりしている内に、家にたくさん置いていたPhotonの在庫が底をついてしまいました。
(注)Photon Microlightについては、次のURLを参照してください。
 
小型ライトを補充しようと思っていたところ、たまたま山道具屋さんで今回紹介するライトを見つけてしまい、物欲大魔王にあっけなく降伏(つまり、購入)してしまいました。
 
 
▲パッケージ(表面)
 
 
▲パッケージ(裏面)
 
製品名: INOVA Microlight STS(Swipe To Shine)
メーカー: Nite Ize, Inc.(アメリカ)
重量: 15g(カタログ値)
サイズ: 8.08cm×2.77cm×1.09cm(カタログ値)
光源: 白色LED×1
電源: CR2032×2
明るさ: Highモードで16ルーメン、Lowモードで2ルーメン(HighとLowの間で無段階調光が可能)
ランタイム: Highモードで9時間、Lowモードで64時間
耐候性: 耐水(詳細不明)、耐衝撃(高さ2mからの落下に耐える)
動作環境: セ氏 -20度~+40度
材質: 樹脂(クリップはステンレス)
カラー: Smoke、Blue、Orange、Olive(この記事内の画像はSmoke)
定価: ¥1,900(税込み¥2,052)
メーカー直販価格: $11.99 USD
購入先: IBS神戸三宮駅前店(兵庫県神戸市)
(注)これらの仕様は、すべてこのブログ記事執筆時点での情報です。
 
 
▲先端のLED(保護のため本体にめり込んだような形状。反射鏡はない。)
 
この小型ライト、何がすごいのかというと、物理的にへこんだりスライドしたりするスイッチが無いという点。
 
 
▲本体表面(突起のあるゴムは単なる滑り止めで、スイッチらしきものは無い)
 
 
▲本体裏面(ボタン電池と電極が透けて見えているが、電極はスイッチになっていない)
 
どうやって操作するかというと、本体の溝に沿って指を滑らせるという珍しい方法。
 
この溝が静電容量方式のタッチセンサー(つまりスマホの画面のようなもの)になっているので、電極を動かすための一般的なスイッチが付いていないのです。
 
 
▲スイッチ代わりの溝(電源マークがかすかに見える)
 
詳細は、メーカーが公開している以下の動画を見て下さい。(全編英語)
 
 
操作方法のまとめ
電源ON(High点灯):
 親指で右から左へスワイプ
電源OFF: 親指で左から右へスワイプ、または電源ONから3秒以上経過後に右から左にスワイプ
Low点灯: 電源ON後、すぐに右から左へスワイプ
点滅: Low点灯後、すぐに右から左へスワイプ
明るさ調整: High点灯直後、溝に親指を押し当て続けると徐々に暗くなるので、希望の明るさになったら指を離す
※点滅速度の調節はできません。
※明るさが調節できるのは、High点灯モードで点灯した直後のみです。Low点灯時や点滅時、High点灯後数秒経過した後は、指を押し当て続けても明るさは変化しません。
 
本体の尾部には、このライトのメーカーNite Ize(ナイト・アイズ社)が作っている「Sビナ」と呼ばれる小さなクリップが付いています。
 
 
▲STSに付属している超小型Sビナ(S字型カラビナ)
 
名前の通り、S字型をしたカラビナのようなクリップで、脱着が楽で非常に便利。
クリップ自体が不要な場合はライトからこれを取り外し、好きなストラップに付け替えることもできます。
 
ライトの大きさですが、上の仕様一覧に数字で書いていますし、動画の登場人物との比較でもある程度想像できるかも知れませんが、念のため写真を載せておきます。
 
 
▲サイズ比較(100円硬貨との比較)
 
 
▲サイズ比較(単3形電池との比較)
 
 
▲サイズ比較(Photonとの比較)
 
これらの写真を見ると、案外大きなライトであることがおわかり頂けると思います。
キーホルダーに取り付けてもかなりの存在感です。

今まで使っていたPhotonのコンパクトさに改めて感心させられました。
 
ちなみに、私が個人的に思うMicrolight STSの優れている点は、
・耐水性がある
・物理的に動くスイッチがないので、故障の心配が少ない
・タッチセンサーを操作しないと点灯しないので、ポケットの中で勝手に点灯する心配がない
の3点、いずれもPhotonには無い特徴です。
 
Photonも多少の耐水性はありましたが、耐水性は謳われていません。
Photonのスイッチは、よく使うせいか壊れることがありました。
また、仕事帰りの夜道で、ズボンのポケットが光り輝いていることに気づくことも何度か経験しています。Photonはポケットの中で本体に圧力がかかると、点灯してしまうことがあるのです。
 
Microlight STSの欠点は、大きいことと、電池交換に精密ドライバーが必要なこと。
私の場合、Photonだと1年に1回くらいのペースで電池を交換します。
滅多に行わない作業なので、精密ドライバーが行方不明になり、電池交換の度にホームセンターへ行く羽目になるかも知れません。
 
電池蓋がネジ止めになっているため、耐衝撃性や耐水性を謳えるのでしょう。
 
 
▲電池蓋は、精密ドライバーが無いと開けられない(赤矢印のネジ2本を外す必要がある)
 
Microlight STSには自動消灯機能があり、点灯後3分45秒経過すると「まもなく消灯する」ことを知らせるために1~2秒点滅し、点灯後4分で自動的にライトが消えます。
これは電池の無駄な消耗を防ぐには便利ですが、用途によっては不便です。

自動消灯機能はLow点灯時には働かないので、常時点灯させておくことが必要な場合は、Lowで使用する必要があります。
 
人によっては大きな欠点になるかも知れないこともあります。

それは、タッチセンサー。スマホと同じ静電容量方式なので、手袋をはめていると使えません。(薄手の手袋で実験しましたが、センサーが反応することもありましたが、反応しないことの方が多かったので、使えないと思った方が良さそうです。)

しかし、小型ライトを使う状況を思い出すと、手袋をはめていることはまず無いので、「私の場合は」問題なさそうです。
 
最後に一点、欠点とまでは言えなくても、気になる点を書いておきます。

それは、点灯させるために指をスワイプする方向。右利きの方は右親指と人差し指の間にMicrolight STSがあるとイメージし、何も考えず右親指を動かしてみて下さい。
 
左から右へ動かしてしまいませんか?
 
私だけかも知れませんが、使い始めた直後は右手にライトを持ち、右親指でセンサー部分を左から右へスワイプして「おかしいな。点かないぞ。もう壊れたのかな。」と一人で慌てることが何度かありました(既に書いた通り、点灯させるには右から左へスワイプする)。
 
とっさの状況でライトを点灯させることが重要となる用途だと、左から右へスワイプして点灯するようになっている方が便利ですが、とっさに消灯させることが必要になる用途(そんなのあるのかな)ならば、現状のままが便利ということになります。
 
不満な点を色々書きましたが、小型ライトとしては明るさは十分ですし、機能も豊富。値段もリーズナブルだと思います。
 
購入を考えている方は、店頭でこの製品を見る機会があれば、すぐにレジに持っていくのでは無く、スワイプして点灯・消灯という動作を試してみてください。ブリスターパッケージ越しでもタッチセンサーは反応するので、ライトの質感は感じられませんが、操作感と明るさは試すことができますよ。