毎月の定例行事、「殿のグルメ対談」に参加してきました。
場所はいつもの通り姫路城を間近に望む大手前第1ビル4階にある納屋工房さんにて、19:30~21:30。参加費は1人¥1,580。
場所はいつもの通り姫路城を間近に望む大手前第1ビル4階にある納屋工房さんにて、19:30~21:30。参加費は1人¥1,580。
本日のゲストは西二階町(当時)にあるスペインバル「Jaleo(ハレオ)」のマネージャーと龍力が有名な本田商店の本田 龍祐 氏。
定時に開始され、まずは諸注意。
写真を撮ってWebに載せる場合は他人の顔を隠すようになどの注意点が説明されます。
写真を撮ってWebに載せる場合は他人の顔を隠すようになどの注意点が説明されます。
19:33
一人目の対談開始。まずはスペインバルJaleoさん。
一人目の対談開始。まずはスペインバルJaleoさん。
スペインバルJaleoは、ほぼ毎日通勤でその前を通っていますが、まだお店に入ったことはありません。
明るい雰囲気のお店で、仕事帰りに前を通ると賑わっていることが多く、気になっているお店です。
来年の5月で5年目になるそうです。
正式な肩書きは不明ですが、お店のマネージャーをされていながら、(自称)ホールで舞うように働いている方だそうです。
この方は辻調理師専門学校卒業後、飲食関係の仕事をしていたところ、Jaleoのオーナーの目にとまって働くようになったそうです。
きちんとしたスペイン料理を出すというのがお店のミッション。
2年に一度の「アンダルシア産イベリコハム公式コンタドールコンテスト」で2位を獲得し、さらに、シェリー酒のソムリエ、「ヴェネンシアドール」の資格もお持ちだそうです。
コンタドールコンテストは、生ハムを部位によって適切な厚みに、しかもプロらしく切れるかどうかの腕前を競うコンテストだそうで、生ハムの塊なんて練習で気軽に切れるものではなく、日本では一流ホテル等のスタッフでも無いと腕は上がらないようです。
ところが、スペインで修行をしたというわけでもなく、上位入賞者に習ったり、アンダルシア州政府主催のセミナーに参加するなどして腕を上げ、見事に2位を獲得。
ヴェネンシアドールの資格に関しても、日本にはシェリー酒の専門書はほとんど無く、洋書を取り寄せて勉強をされたとのこと。
味覚だけで無く、シェリー酒についての知識(歴史など)も求められる試験で、点数に関係無く、試験を受けた人の中で上位10名(受験者は400~500名)に与えられる資格だそうです。
つまり、スペイン料理に欠かせない生ハムとシェリー酒を知り尽くした方。
そんなにすごい資格をとった動機は、店の売りにするためとのことです。
逆に、そんなすごい人がいるということで、高級なお店と誤解されることもあるようですが、客単価は約¥4,000(ディナー)だそうです。お酒も含めての料金で、しかも一流の職人の手で切られた生ハムを食べられて、料理にあったシェリー酒を選んでもらえるわけですから、お手頃です。
逆に、そんなすごい人がいるということで、高級なお店と誤解されることもあるようですが、客単価は約¥4,000(ディナー)だそうです。お酒も含めての料金で、しかも一流の職人の手で切られた生ハムを食べられて、料理にあったシェリー酒を選んでもらえるわけですから、お手頃です。
「晩ご飯はどこへ食べに行こう?」となったときに、スペイン料理がその候補に挙がるようになるのが夢だそうです。
対談の様子は、写真に撮るのを忘れてしまいました。
20:05
二人目、本田 龍祐 氏の対談が始まりました。
二人目、本田 龍祐 氏の対談が始まりました。
▲本田 龍祐 氏(右)
日本酒の蔵元らしく、着物姿での登場です。(本田氏に勧められて殿も着物を着たそうです)
もう何度もグルメ対談に登場されている方なので、調子よく話が進みます。
今回の話は、ここ30年ほどで日本酒が冷やで飲まれるようになった歴史や背景について。
今回の話は、ここ30年ほどで日本酒が冷やで飲まれるようになった歴史や背景について。
元来、日本酒は熱燗にして不要な香りを飛ばし、味だけを楽しむ物だったそうです。
そのために、おちょこに注いで香りを飛ばし、一気に飲み込んで味わう飲み方で楽しまれていたのですが、香りが良くないその当時のお酒は、冷やで飲むには不適だったようです。
そのために、おちょこに注いで香りを飛ばし、一気に飲み込んで味わう飲み方で楽しまれていたのですが、香りが良くないその当時のお酒は、冷やで飲むには不適だったようです。
本田商店さんは、もともと名前の通りお酒を売る立場だったのが、自分たちでも美味しいお酒が作れないものかと酒造りを始められたそうです。
しかし、当時は灘の大手酒蔵のお酒ばかりが有名で、地酒は全く売れず、大手の酒蔵に今で言うOEM供給をしていたとのこと。
大手は下請けの酒蔵からOEM供給を受けたお酒をブレンドし、自分たちの味に仕上げて出荷していたのだとか。
しかし、いつまでも大手の下でお酒を造ってもしかたが無いと考えた先代(本田 龍祐 氏の父)が美味しいお酒を独自に造ろうと発案し、当時大手がコストダウンで使うのをやめた高品質な酒米、山田錦を使った酒造りに挑戦。
山田錦が売れなくなって農家が辛い状況になっていた頃に、本田商店が農家から山田錦を買ったため、今でも本田商店は高品質な山田錦を優先的に入手できるのだそうです。
大手は熱燗用のお酒、本田商店を含めた地酒の酒蔵は冷やで飲むお酒を作っていましたが、冷やのお酒が売れてきたため、大手も冷やで飲む酒を作りだし、今では熱燗向きのお酒を探すのが大変な状況になったとのこと。
冷やで飲むために作られたお酒は香りが良いため、香りを楽しむワイン用のグラスを使って飲むのが今のところはベストだそうです。
ワインをおちょこやコップで飲むと、香りが飛んでしまって美味しくなくなるのとは逆に、ワイングラスで日本酒を飲むと、香りが楽しめて、甘みも強く感じるとのこと。
ワインをおちょこやコップで飲むと、香りが飛んでしまって美味しくなくなるのとは逆に、ワイングラスで日本酒を飲むと、香りが楽しめて、甘みも強く感じるとのこと。
8:35
いよいよ試食と試飲です。
いよいよ試食と試飲です。
まずはJaleoさんの生ハム。イベリコ豚ではありませんが、めちゃめちゃ美味しい。
パック入りの生ハムを家でよく食べますが、これを食べるとあんなものは食べられなくなります。
▲試食用の生ハム
試飲できたお酒は、以下の3種類。
▲左から「純米酒ドラゴン」、「大吟醸ドラゴン」、「純米吟醸ドラゴン」
従来の日本酒のイメージを払拭し、若い人にも手にとって欲しいとのことで、鮮やかなラベルになっています。
大吟醸ドラゴンは、大吟醸らしく甘くて飲みやすい。
純米吟醸ドラゴンは、日本酒らしい味。
純米酒ドラゴンは、他の2つのお酒の中間的な味。
純米吟醸ドラゴンは、日本酒らしい味。
純米酒ドラゴンは、他の2つのお酒の中間的な味。
純米吟醸ドラゴンは、熱燗で飲むのに適しているそうです。
晩ご飯を食べていなくて空腹感があったのに、1時間近く試飲と試食が続いたため、いつの間にやら空腹感が消えていました。
今回の対談は、お二人とも専門知識がすさまじく、話を聞いている間こちらは感心しきり。
特に、Jaleoのマネージャーさんはラフな格好ですごい人には見えなかったのに、話し始めるとぐいぐい引き込まれる話術、濃い内容が素晴らしい。
特に、Jaleoのマネージャーさんはラフな格好ですごい人には見えなかったのに、話し始めるとぐいぐい引き込まれる話術、濃い内容が素晴らしい。
お店に行かれる機会があって、お話が出来そうな状況であれば是非シェリー酒や生ハムに関するお話を聞いてみて下さい。
▲iPhoneの漫画カメラで撮影した対談ゲスト両名
https://goo.gl/maps/uEQzSyXKQHSPf3Pi6
▲ジョージアダムス&ハレオの場所