播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

鳥取砂丘と護衛艦くらま(DDH144)見学

2012年7月28日(土)と同29日(日)は、鳥取港で護衛艦くらま(DDH144)が一般公開されました。
舞鶴の基地でもイベントがあったのですが、鳥取の方が鉄道で気軽に行けますし、発注年度が私の生まれ年と同じということで、護衛艦くらまを見学しに鳥取へ行ってきました。
 
護衛艦の見学だけで片道1時間30分もかけるのはもったいないので、鳥取砂丘と砂の美術館もついでに見学することにします。
 
特急スーパーはくとに乗れば、乗り換え無しで姫路から鳥取まで行けますが、始発のスーパーはくとの鳥取着時刻が10:12。
護衛艦の公開時間は、午前が11時まで。午後は13時から。
 
ということで、鳥取駅へ着いたら先に砂の美術館と鳥取砂丘へ行き、時間を調整して鳥取港へ行くことにします。
移動手段として、鳥取駅でレンタル可能な電動アシスト自転車を選択しました。
 
8:37
定刻に特急スーパーはくと1号が姫路駅を出発。
 
10:12
定刻に鳥取駅に到着。片道わずか1時間35分。
やっぱり車で行くより楽だし早い。
運賃は、往復で9,480円でした(指定席)。
 
鳥取駅から鳥取砂丘や鳥取港の1号岸壁まではそれぞれ7kmほどだったので、当初の予定では鳥取駅のレンタサイクル(1日500円、電動アシスト自転車なら1日1,000円)を借りて行くつもりでした。
 
しかし、駅から出て暑さに参り、レンタサイクルで移動する計画は白紙撤回。
タクシーで砂の美術館へ向かいました。
 
鳥取駅から砂の美術館までは、料金が定額で小型なら\1,600。
 
10:35
大正天皇に宿泊していただくために、県の年間予算以上の費用をかけて建てられたという洋館の前を通り、タクシーで砂の美術館に到着。
 
 
▲砂の美術館
 
第5期展示期間 2012年4月14日~2013年1月6日
開館時間 9:00~20:00(最終入場は19:30)
 

https://goo.gl/maps/XjqVcXcWkEjxbxMLA
▲砂の美術館の位置
 
美術館前には土産物店らしきものもありましたが、人が多かったのでパス。

美術館の入口で大人一人600円を支払い、階段を登って展示室へ向かいます。
展示室に入ると、予想以上の大きさ・精緻さの砂像に圧倒され、隅から隅まで見入ってしまいます。
 
 
▲展示室を2階から見下ろす
 
これだけの作品が、圧縮して固めただけの砂で作られたとはにわかには信じられません。

展示室前のモニターでは、製作過程や彫刻家のインタビューが上映されていますが、ここの砂は質が非常に良く、通常なら出来ないような細かい彫刻も可能なんだそうです。
 
11:05
いったん展示室から建物の外へ出て、展望広場とやらへ行ってみます。
「徒歩40秒」の道標があったので、暑いですが我慢して坂を登ると、鳥取砂丘を見下ろせる展望台があり、その横には小さな屋台とアーサー王伝説をモチーフにした大きな砂像がありました。
 
 
▲展望広場の屋台(飲み物や軽食が売られている)
 
11:30
ミックスジュースや唐揚げ、フライドポテトで昼食を取り、屋台に置かれたテレビでオリンピック見物をしばらく楽しんでいましたが、体を冷ますために再び展示室に戻りました。
 
美術館や博物館は写真撮影が禁止されていることが多いですが、ここは商用目的で使用せず、他の見学者の邪魔にならなければ、写真撮影が可能です。
 
というわけで、お昼前でちょうど見学者も少なくなったのもあり、360度パノラマを撮ってみました。
 
砂の美術館の展示室(商用以外であれば撮影可)で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2012年7月29日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/tottori20120729-1/virtualtour.html
 
11:50
砂の美術館を後にし、鳥取砂丘を目指して東へ歩きます。
 
道の北側には、いくつか「砂丘入口」と書かれた標識のあるゲートがあります。
鳥取砂丘ジオパークセンターまで行かないと砂丘に入れないのかと思っていましたが、こういった小さなゲートからも自由に出入りできるようです。
 
 
▲道ばたの砂丘入口
 
歩きにくい砂の斜面を登ると、目の前に美しい砂丘が広がりました。
 
 
▲鳥取砂丘の風景
 
当初は見るだけで良いと思っていた鳥取砂丘ですが、大きな起伏を見ていると無性に歩きたくなってしまい、馬の背へ向かうことにしました。
 
砂浜のようなものなので、非常に歩きにくい。下り斜面は気持ちよいのですが、上りは苦痛。
 
12:15
馬の背の上に到着。
 
鳥取砂丘の馬の背で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2012年7月29日)

https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/tottori20120729-2/virtualtour.html
 
パノラマ撮影と展望を楽しんだら、鳥取砂丘ジオパークセンターの方へ戻りましたが、靴の中は砂だらけで全身汗だく。
 
12:30頃
駐車場にある休憩所に座って靴の中の砂を捨て、汗を乾かしてから、鳥取砂丘会館の脇に止まっていたタクシーに声をかけ、鳥取港へ向けて出発。
 
13:00
鳥取港の岸壁に到着。タクシー料金は約2,200円。
 


https://goo.gl/maps/5PJ15vNTdJfC2TgR6
▲護衛艦くらまが公開されていた場所


乗艦のために手荷物検査を受けるものすごい行列が出来ていました。
 
 
▲護衛艦くらま(DDH144)見学者の行列
 
しかし、行列は順調に進み、たいして待つことも無く手荷物検査を受けて乗艦できました。
 
▲護衛艦くらま(DDH144)全景(クリックすると拡大表示されます)
 
基準排水量 5,200t
全長 159.0m
全幅 17.5m
主機 蒸気タービンx2、2軸
速力 31kt(時速57.4km)
乗員 約360名
就役 昭和56年3月27日
(出典:海上自衛隊 護衛艦くらまのパンフレット)
 
前甲板に2基並んだ54口径5インチ単装速射砲がたまりません。
 
 
▲艦首から54口径5インチ単装速射砲と艦橋を見る
 
54口径5インチ単装速射砲は、1953年から使用され始めた古い兵器で、仕様では毎分40発を発射できますが、弾詰まり等が発生しやすいとのことで、毎分28発まで発射速度を落として運用されます。
 
砲弾の初速は約808 m/s。
射程は、砲身を45度上向きにした場合で約24km。
砲身の角度は水平より下向き15度から、上方85度まで。
発射時の反動で、砲身は約476 mm駐退します。
 
画像で砲塔の右上に見えている半球状のドームは、砲塔側で操作する場合の窓。
下の動画では、その窓から見た風景も映っています。
 
▲1988年に米海軍USS Cochrane (DDG-21)で撮影された54口径5インチ単装速射砲の砲塔内部と射撃の様子(Youtubeから転載)古い砲なので、高画質の映像は見つかりませんでした。
 
公開されていたのは、前甲板とヘリ格納庫、後甲板、哨戒ヘリです。

艦橋内は立ち入り出来ませんでした。
見学順路は、前甲板→艦内通路→ヘリ格納庫→哨戒ヘリ→下船となっていました。
 
前甲板からヘリ格納庫までは、艦内の通路を通っていきます。
 
 
▲艦内を通ってヘリ格納庫へ向かう
 
ヘリ格納庫は非常に広く、着艦拘束装置が展示されていました。ただ、説明がないため誰も気に留めていませんでしたが。
 
 
▲ヘリ格納庫
 
 
▲ヘリ格納庫内にあった着艦拘束装置(ヘリのおなかにある棒をこの装置で挟み込み、揺れる艦上でもヘリをしっかり着艦させる)
 
 
▲やはりヘリコプターは人気の的(手前の小部屋は、ヘリを着艦させるための指揮所)
 
 
 
護衛艦くらまの前甲板と後甲板で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2012年7月29日)
 
 
パノラマ画面左上のリストから、前甲板と後甲板のパノラマを切り換えてご覧いただけます。
 
 
14:00
後甲板から船を下りました。
 
船の横にある倉庫の日陰で体を冷まし、呼んでおいたタクシーを待ちます。
来るはずだったタクシーは別のお客さんを乗せてどこかへ行ってしまったとのことで、急遽別のタクシーが来ることになり、待たされましたが、指定席券を買ってある帰りの電車の時間には十分間に合います。
 
14:20
タクシーで鳥取港を出発。
 
14:35
鳥取駅に到着。タクシー料金は約2,000円。
 
14:56
定刻は14:54ですが、少し遅れて特急スーパーはくと10号が鳥取駅を出発。
帰りの車内では熟睡していました。これが出来るのも、公共交通機関の良いところ。
 
16:28
定刻より4分遅れて姫路駅に到着。