いつも欠かさずチェックしているWebサイト「山であそぼっ」の「やまあそ画像掲示板」で、新野(にいの)駅の近くに水車があるとの書き込みを見て、現物が見たくなったので出かけてきました。
水車群があるのは、JR播但線の新野駅の西側一帯です。
https://goo.gl/maps/r8557wsGiR8j6mLK9
▲JR播但線の新野駅の位置
10:58
JR姫路駅を、寺前行の普通電車で出発。
JR姫路駅を、寺前行の普通電車で出発。
姫路駅は大きな駅なので券売機で切符を買って電車に乗れば良いのですが、下りる予定の新野駅は無人です。どうやって乗り降りするのか分からないので、先頭車両に乗って他のお客さんの様子を観察。
11:39
ちょうど10個目の停車駅が新野です。
ちょうど10個目の停車駅が新野です。
無人駅では、先頭車両の前寄りドアからしか下りられないようです。
運転席のすぐ後ろにバスと同じような運賃箱があり、その上にはバスと同じような運賃表示がありますが、切符を持っていれば運賃箱を使うことはありません。
切符を乗務員に渡し、ドア横の「開」ボタンを押して下車。
新野駅はホームが東西にありますが、私の乗った電車では、東側のホームに下りることになりました。
とりあえず東側へ出てみると、新野駅開業25周年記念のモニュメントとしてSLの車輪が飾ってあります。ただ、落書きを消した跡があってちょっと痛々しい。こういうものに落書きをする連中の心理が理解できません。自分の家の壁に書いてればいいのに。
▲新野駅の東側にあるモニュメント
トイレは駅の東側にあるのでこのトイレで用を足し、自販機で飲み物を買って跨線橋を渡り、駅の西側へ回ってみます。
▲新野駅東側の様子(左端がトイレ。跨線橋の下に飲み物の自販機がある。上のモニュメントは、この写真には写ってないが、一方通行の標識の右側にある))
すると、跨線橋を下りたとたん、右前方の水車が目に入りました。
跨線橋を下りた左側には水車の郷という施設があり、その前に案内図があります。
▲新野駅の西側にある案内図(マウスポインタを合わせたとき右下に表示される虫眼鏡のアイコンをクリックすると拡大表示されます)
新野駅のすぐ西から水路沿いに南へ水車が並んでいるようです。
というわけで、水車群の北端から水車小屋のある南端までとりあえず歩いてみることにします。
というわけで、水車群の北端から水車小屋のある南端までとりあえず歩いてみることにします。
11:52
北端の水車前に到着。
写真好きの方が三脚を広げて水車の写真を撮っていました。
北端の水車前に到着。
写真好きの方が三脚を広げて水車の写真を撮っていました。
▲水車群の北端の様子
新野の水車
新野地区では元禄6年(1693年)頃から、水路より高い場所にある田んぼに水を入れるために水車が使われてきました。
全国的にも珍しい竹枠式の構造で、非常に軽く、乾いていれば2人で運ぶことも出来ます。
昭和30年代までは18基の水車が並んでいましたが、昭和50年代には3基にまで減ってしまいました。
そこで、地域の伝統文化を後世に残すため、熟練者の指導のもと地域住民の手で水車の製作、維持管理、補修などを行っています。
(ふるさと水と土ふれあい事業)
▲水車が水をくみ上げる様子(くみ上げた水は田んぼに入れず、水路に戻している)
水車からはギーコ、キューイと絶え間なく奇妙で大きな摩擦音が鳴り響いています。
この音の中を水路沿いの遊歩道に沿って南へ歩いて行くと、小さな水車小屋に出会いました。
この音の中を水路沿いの遊歩道に沿って南へ歩いて行くと、小さな水車小屋に出会いました。
12:01
水車小屋に到着。
水車小屋に到着。
▲水車小屋
水車小屋
現在の精米は精米器によるものがほとんどですが、昔は足踏み式や水車式の杵と臼により精米していました。
精米器は短時間で大量に精米できますが、精米時に発生する摩擦熱によって、お米のうま味のもととなるデンプンが変質してしまいます。
杵と臼で時間をかけて精米すると、米の温度が上がらずデンプンの変質がほとんどないので、お米の本来の粘りとうま味が保たれます。
杵を動かしている動力水車は、より大きな動力を発生させるため、他の揚水水車より直径が大きく、羽板の数や大きさも工夫されています。
また、臼は当地区で足踏み式での精米に実際に使われていたものを使用しています。
(ふるさと水と土ふれあい事業)
残念ながら水車小屋の入口は施錠されていて、中には入れませんでした。
この水車群の前でパノラマを撮ることにし、どこか良いポイントはないかなと周囲を見渡しながら、もときた道を引き返します。
どうせなら播但線の車両も写っている方が良いだろうと思い、あらかじめプリントアウトしておいた新野駅の時刻表を見ると、新野駅12:25発の寺前行電車があります。
15分ほど待てばその電車が来るので、水車の前でパノラマ撮影機材をセットアップ。
水車の前で撮影した全天球パノラマ(撮影日:2012年5月20日)
https://shimiken1206.sakura.ne.jp/panorama/niino20120520/virtualtour.html
水車見物とパノラマ撮影という2つの目的を果たせたし、おなかも空いてきたので、帰ることにします。
次の姫路方面の電車は12:59発。
のんびりと駅まで歩き、のんびりと荷物をまとめ、のんびりとトイレに行き、何とか時間つぶし。
駅のホームに着いてふと心配になりました。
「姫路行きの電車はどちらのホームに来るんだろう?」
「姫路行きの電車はどちらのホームに来るんだろう?」
1番線と2番線がありますが、どちらのホームにも両側に停止位置を示す標識が付いています。
片側にしかなければ、南側に停止位置を示す標識のあるホームが下りだと分かりますが、両側に付いているとどちらのホームで待てば良いのか分かりません。
片側にしかなければ、南側に停止位置を示す標識のあるホームが下りだと分かりますが、両側に付いているとどちらのホームで待てば良いのか分かりません。
ヒントはないかと駅に張られている時刻表を見ると、姫路方面の時刻表の下部に「すべて1番のりば」と書かれていました。これで一安心。
12:59
姫路行の普通電車で新野駅を後にしました。
姫路行の普通電車で新野駅を後にしました。
13:42
姫路駅に到着。
姫路駅に到着。