播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県姫路市の四等三角点(点名:西蒲田)

 
警告
この記事で下山に使用しているルートは、立入禁止の私有地です。真似をして歩かないようにして下さい。
(2016/5/1追記)
 
地形図を眺めていて、ふと白毛山の北、山田トンネルの北にある山塊が気になり、行ってみることにしました。
 
177.9m三角点ピークがあるので、国土地理院の点の記を見ることに。すると、点名は西蒲田(にしかまだ)で、西蒲田公園から簡単に登れるとのこと。
 
三角点ピークから北東へは比較的なだらかな尾根が続いています。尾根伝いに巡視路が続いているかなと勝手に期待し、西蒲田まで自転車(MTB)で行き、それを担いで上がって点名:西蒲田から北東へ進み、青山方面へ下りたら、国道2号線を自転車で自宅へ戻ろうと考えて出かけることに。
 
 
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「姫路北部」
 
 
▲西蒲田から点名:西蒲田を見る
 
12:45
西蒲田公園に到着(地図中「西蒲田公園」)。
昼食を終えてから出発したので、この時間になりました。
 
 
▲西蒲田公園入り口
 
公園からは、軽四なら無理をすれば走れそうな道が等高線とほぼ平行に伸びています。
この道を、自転車(MTB)を押しながら歩きます(平らなところだけは乗りました)。
 
12:57
途中でドラム缶がいくつか放置されている前を通過し、再度放置ドラム缶に出会ったらそこが山田トンネル上の鞍部で、丁字路になっています。
 
 
▲鞍部の様子(ドラム缶に向かって左は地形図の破線道、右が点名:西蒲田への道)
 
ドラム缶があることからも、昔はこの道が車道だったことが分かります。
点名:西蒲田への道には、「青山へ」と書かれた道標がありました。
 
 
▲「青山へ」と書かれた道標に従って登る
 
しっかりした道で普通に歩く分には快適だと思うのですが、自転車を担いでいるとつらい。
担いでいても前輪が斜面に当たって歩きづらくてしかたありません。
 
13:06
汗だくでヘロヘロになって送電線鉄塔(浜田線20番鉄塔)に到着(地図中「浜田線20番鉄塔」)。
ここからは東方面の展望が開けています。
 
 
▲浜田線20番鉄塔下の様子
 
地形図の通り、ここからは非常になだらかな道です。
 
13:12
109m標高点を知らない間に通過。
 
三角点ピークが近づくと、また急斜面です。
担いだ自転車の前輪は前方の斜面に当たり、後輪は木に引っかかり、足下は落ち葉たっぷりで危ないことこの上ない。
 
全身汗だくになり、自転車を木に引っかけて岩に座って休憩していると、下から鈴の音が聞こえてきました。
こんなマイナーな山にハイカーが来るとは思えなかったので、最初は猟犬かと思ったのですが、動きが遅いし、鹿やイノシシがいそうにないこんなところで猟はしないでしょう。

しばらく待っていると、高齢というにはちょっと気が引ける年齢のご夫婦が登ってこられました。
そして、私の自転車をあきれた様子で見て私を追い越していきました。
 
息も整って体も冷めたし、私もそろそろ登坂を再開しましょう。
 
13:34
177.9m三角点ピーク(点名:西蒲田)に到着。
 
 
▲四等三角点(点名:西蒲田)
 
先ほどの夫婦は、三角点ピークの少し東にある電波反射板(地図中「反射板」)を見て戻ってこられました。

私のGPS(Oregon550)を興味深げに見て少しおしゃべりをしてから、二人は反射板への道とは違う北への道を下っていきましたが、このとき、反射板から先に道がないかご夫婦に尋ねたのですが「無い」との返事。
 
参ったなぁ。三角点から東へ尾根伝いに進む予定だったのに。
本当に道がないのか、反射板方面へ下って様子を見ることにします。

西蒲田山頂古墳と書かれたプレートのある古墳脇を通って数十メートル下ると、関西電力の電波反射板があります。
 
これはフェンスに囲まれているのですが、そのフェンスの表面に向かって右側の角から小径が始まっていました。
やっぱり道はあったんだ、と喜んでその小径へ入ってみますが、道が良かったのは最初だけ。すぐに雑木藪になってしまいました。
 
 
▲最初はいい道
 
 
▲しかし、すぐに藪になった
 
その後はずっと雑木藪です。
自転車が邪魔で仕方ありません。引き返してあの夫婦が下っていった道に行くべきだったのに、「そのうち道に出会うだろう」と何の根拠もない楽観的な予想だけで尾根を北東へ進みます。
 
次のピークの手前にある鞍部は手強いシダ藪でした(地図中「シダ藪」)。
自分の体だけなら難なく突破できるでしょうが、自転車があるともう大変。MTBをいろんな山へ持って行かれる「山あそ」さんや「播磨の山猿」大柿さんのすごさがよく分かります。
 
自転車を持ち上げて前方のシダの上に投げ置き、数歩進んでまた自転車を持ち上げて前へ投げる、木が邪魔で投げられない場合は前輪を持ち上げて自転車を立て、力一杯前へ押してから前輪を前へ倒し、少しずつ進みました。
あまりにも大変だったので、写真を撮る気にもなりませんでした。
 
鞍部からの登り返しでは、古い赤布(大柿赤布?)があり、雑木藪の中に道の跡のようなものがあったおかげで、比較的簡単に登り返すことが出来ました。
 
 
▲かつては道だったと思われるところを登り返す
 
14:16
ピークの少し手前で、古墳(?)に出会いました(地図中「古墳」)。
赤テープがたくさんぶら下がっていて、岩には十字が刻まれ、地籍調査の標石になっているようです。
 
 
▲古墳のような岩
 
14:20
小ピークに到着。雑木藪の中に地籍調査用の赤テープと標石があるだけです。
 
 
▲小ピークの様子
 
古墳から小ピークまでは良い道があったのですが、小ピークで道は途絶えてしまいました。
周辺を探しましたが、道らしきものは見当たりません。
 
西には送電線が通っているので、西へ下れば必ず巡視路に出会うはず。
というわけで、ピークからは激藪の中を強行突破。
 
上の小ピークの写真でお分かりの通り、細い雑木が狭い間隔で生えているため、自転車のハンドルがひっかかって大変。
 
少し雑木の斜面を下ると、またシダ藪に出会い、先ほどのシダ藪と同じ要領で自転車を何度も投げたり押し倒したりしながら下りないといけません。
 
シダ藪の向こうに広い空間が見えて「?」と思い、自転車を残して偵察に行くと、突然足下の地面がなくなりました。濃いシダ藪だったので転落せずに済みましたが、数メートル程度の断崖になっていました。
 
そんなわけで、せっかく苦労して下ったシダ藪斜面をまた登り返し、安全なルートを探索。
ここも写真はありません。そんなものを撮っている余裕がありませんでした。
 
でも、ハンドタオルが藪の中に落ちているのに出会い、やっぱり私と同じことを考えてここを歩いた人がいるんだ、とちょっと嬉しくなりました。
 
探索開始後まもなく、南側に見通しの良い小さな谷を見つけたので、そこへ向かいました。
 
谷へ下って先ほどのシダ藪方面を見ると、土砂がえぐれて崖状になっている様子がよく分かります。
 
この谷を越えた先の小さな尾根を下ることにしましたが、そこも薄い雑木藪です。しかし、下っていくと赤テープが所々にあり、何らかのルートにはなっている様子。
 
14:46
送電線巡視路に出会いました。幅の広い立派な巡視路です。
青山南一丁目方面へ向けても巡視路は伸びていましたが、藪こぎで疲れたので、巡視路を下って下山することにします。
 
▲立派な巡視路
 
巡視路を下っていくと、轍のある未舗装の車道に出会いました。地形図では荒れ地になっている谷間の平坦な場所の南端です。

車道は荒れ地を囲むようについているように見えます。
丁字路になっていて、左(西)を指して「京見山・白毛山」と書かれていて、右は何も書かれていません。
帰り道が少しでも楽になるようにと思い、道標はありませんでしたが自転車に乗って東へ進んでみました。
 
すると、荒れ地の周りを反時計回りに進み、どんどん西へ行ってしまいます。
すぐ下に住宅街が見えているのに、そこへ下りる道がありません。しかし、自転車に乗って緩い下り坂になっている未舗装の道を走るのは楽しい。
 
14:57
やがて青山南4丁目付近で、車道に出るゲートに出会いましたが、固く閉ざされています。
どうやら入ってはいけない場所に迷い込んでしまったようです。
 
西へ向かっていた道はここで南へ向きを変えていました。
少し南へ進んでみると、廃工場(?)のような不気味な建物が見えましたが、同時に、西側の住宅地へ抜けられる小径も発見。

それを通って住宅街へ出て、藪でたっぷり付着した自転車と自分の体のゴミを払い落とし、家路につきました。
自転車を持たず、自分の体だけで歩けばそれほど大変なコースでは無いと思いますが、今回のルートは絶対におすすめしません。