播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

CASIOのデジカメEXILIM:EX-ZR100

今まで山歩きではNikonのD90を使っていましたが、おもしろい機能に惹かれてCASIOのEXILIM EX-ZR100を購入してしまいました。
 
 
▲EX-ZR100
 
 
メーカー:CASIO
製品名:EX-ZR100
画素数:1210万
メディア:SD/SDHC/SDXCカード
耐候性:耐水性、耐衝撃性は無し
価格:2011年7月現在の平均価格は約29,000円。
 
実物大のカメラの写真が印刷された製品パッケージはコンパクト。
これなら、故障してメーカーに送るときや、中古で売るときのために箱を保管しておくのも邪魔になりません。
本体色は白と黒がありますが、箱は共通のようです。
 
 
▲製品パッケージ
 
沈胴式レンズなので起動が遅いかもと心配しましたが、意外に起動は素早く、山歩き中もポーチからサッと出してすぐに撮影が出来ます。
 
ただ、起動は速いですが、収納にはちょっと手間取る印象です(レンズが沈むまでポーチに入れられないので、その待ち時間が少し気になります)。
 
 
▲撮影時の状態(レンズが本体から出てくる構造)
 
液晶画面は非常に明るく、屋外でも見やすい。
 
 
▲明るくて見やすい液晶画面(保護フィルムを貼っています)
 
三脚穴は、本体底面のほぼ中央にあります。
ねじ穴は金属製なので、安心して使えそうです。
 
 
▲三脚用のねじ穴の位置
 
バッテリーとSDカードは、同じ空間に収納されています。
防水ではないので、カバーの裏面にパッキンはありません。
 
 
▲バッテリーとSDカードの収納場所
 
USBポートとHDMI端子は、ストラップホールの下。
 
 
▲USBポートとHDMI端子
 
私がこのカメラを購入するきっかけになった「面白い機能」というのは、HDR撮影モードです。
 
HDRはHigh Dynamic Rangeの略で、露出を変えて複数枚の写真を撮り、それぞれの画像の中から綺麗に写っている部分を合成して1枚の写真を作る機能で、暗いところから明るいところまできちんと写った写真が出来上がります。
 
山道の写真では、日向と日陰の明るさの違いが大きく、日陰が綺麗に写るようにすると明るい部分は真っ白になり、明るい部分に合わせると日陰が真っ暗になってしまうことがよくあります。そういった場合に非常に役に立つ機能です。
 
iPhone4のカメラにも備わっている機能ですが、カメラ専用機でこの機能を搭載している物は珍しいはずです。
HDR画像を作ろうと思ったら、従来はカメラを三脚に据え付けて露出を変えつつ複数枚撮影し(ブラケット撮影)、パソコンでHDR合成をしていました。
 
それがZR100の場合、その場でカメラがHDR合成を行ってその結果の画像だけをSDカードに保存してくれます。しかも、変換にかかる時間はほんの数秒です。
 
高速度撮影を売りにしている製品なので、三脚を使わなくても、カメラの位置が大きく変わらない内に、明るさの違う写真を高速で複数枚撮影してくれます。それらをカメラ内のコンピュータがほんの数秒で合成してくれるのです。(多少の手ぶれによる撮影範囲の変化に対応するため、周囲が少しトリミングされます。)
 
出来上がった写真はまるで「絵」のように見えてしまいますが、実際に目で見た風景に近い明るさで写っています。
 
人によって写真に求めるものは違うでしょうが、私の場合は実際の見た目に近い写真が好きなので、最近は一眼レフではなくこのEX-ZR100を山歩きで主に使用しています。
 
すっかり気に入ったEX-ZR100ですが、欠点もあります。
それは、操作のややこしさ。
 
ボタンは本体背面右側に集中していて操作性は良いのですが、ボタンへの機能の割り当て方にわかりにくさがあるように思います。
 
 
▲本体背面のボタン類
 
例えば、大抵のカメラではセルフタイマーやフラッシュの有効・無効を切り替えるための機能が割り当てられたボタンがあると思いますが、EX-ZR100では、フラッシュのモードを切り替えるボタンはあるものの、セルフタイマーはメニュー画面から設定しないといけません。
 
 
▲セルフタイマーの設定画面
 
これは「MENU」ボタンだから分かりやすいですが、ホワイトバランスを変えようと思っても、MENUボタンで出てくる設定画面ではいじれません。

その代わり、カーソルキーの中央にある「SET」ボタンを押したときに出てくる画面で設定するのです。
こんな調子なので、設定を変更するときにはMENUボタンを押して項目を探し、無ければSETボタンで出てくる画面を探す(あるいはその逆)という状況がよくありました。
まぁ、慣れの問題なんでしょうが。
 
他に気に入らないのは、モードダイヤルです。

HDRはよく使いますが、イラストのような画像が出来上がるHDR ARTモードは、私の場合全く使いません。しかし、モードダイヤルではこの2つが隣り合っているので、カメラの出し入れの時に何かの拍子でモードダイヤルが回ってしまうと、意図しない妙な写真が出来上がってしまうことになります。
 
 
▲EX-ZR100のモードダイヤル
 
HDR以外の撮影モードだとシャッター音が1回しかしないので、HDRになってないことに気づいてモードダイヤルを確認しますが、HDR ARTモードも複数枚の画像が撮影されるので、撮影時の音だけではHDRモードなのかHDR ARTモードなのか区別がつかないのです。
撮影前にモードを確認すれば良いのかも知れませんが、うっかりそれを忘れることがよくあるんです。
 
無線LANモジュールを組み込んだSDカード「Eye-Fi」に対応していない点も、Eye-Fiユーザにとっては致命的な欠点になるかも知れません。
 
防水性や耐衝撃性がまったくなく、上に書いたような(私にとっての)欠点もありますが、HDR画像の撮影機能が大いに役立つし、バッテリーの持ちも良いので、ブログに載せるような外出(山歩きやミリタリー系イベント)の時には欠かさず持ち歩いています。