播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県宍粟市の三久安山(1123.2m)でスノーシュートレッキング

警告!
今回紹介するルートは、一部の区間で明確な道がありません。積雪期のみ通行可能な区間もあるかも知れません。
GPSとコンパス、地形図を使わないと、道迷いの心配やルートの誤りによる時間超過の恐れがあります。
斜度が急な斜面があり、稜線上は風が強い場合もあります。雪の多い時期は適切な装備がないと危険です。
初心者の方やナビゲーション装備、雪対策の装備が貧弱な方の挑戦は避けて下さい。
 
今回は、OAPさんの案内で三久安山でスノーシュートレッキングを楽しんできました。
 
 
▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「音水湖」「戸倉峠」。マウスポインタを合わせると右下に表示される虫眼鏡のアイコンをクリックすると、拡大表示されます。
 
8:30
道の駅やまさきで集合。
 
参加者は
 OAPさん
 わーさん
 mkさん(女性)
 しみけん(私)の合計4名。
 
国道29号線をひたすら北上し、音水湖にかかる新三久安大橋(緑色のアーチが目印)を渡る直前で右折。この先で道路は大きく左へカーブし、新三久安大橋の北側で国道29号線と合流するのですが、このカーブの頂点付近に駐車しました。
 
音水湖には似たようなカーブが所々にあるので、橋と姫路市立引原野外活動センターの看板を目印にすると良いでしょう。
 

https://goo.gl/maps/qhduiHjrPX6DP8qt9
▲駐車場所付近の地図
 
9:20頃
引原野外活動センター(地図中「野外活動センター」)西側のカーブに駐車し(地図中「P」)、山歩きの準備開始。
(注:引原野外活動センターは2016年に廃止され、2017年に解体されました。)
 
 
▲駐車した場所の様子
 
9:25
出発。
谷に沿って東へ延びる実線道(林道)へ、スノーシューを履いて入ります。
 
 
▲林道入口の様子(積雪のため車は入れない)
 
20年以上前、私が中学生だった頃スキー合宿でこの野外活動センターに泊まったことがあります。
当時のことを思い出しながら、野外活動センターの横を通過し、どんどん林道を登ります。
 
斜度は緩やかで雪が比較的よく締まっているので、スノーシューで快適に歩けます。
鹿や兎の足跡が付いている以外、誰のトレースもありません。
 
標高620m付近のヘアピンカーブは、横着をして斜面を直登し、ショートカットしました。
 
10:00
三久安山登山口標柱の立っている分岐に到着(地図中「三久安山・阿舎利山分岐」)。
ここを左へ進めば三久安山、右へ進めば(表示はありませんが)阿舎利山です。当然ですが、三久安山の方へ入ります。
 
 
▲分岐に立つ三久安山登山口標柱
 
地形図では破線道に変わっていますが、かなり幅のある道です。
この破線道を上り、等高線の間隔が広くなる所へ出ると、広大な雪原が目の前に広がりました。
 
 
▲伐採地の雪原
 
地形図では斜度が緩くなるよう破線道が付けられているのが分かりますが、雪でどこでも歩けるようになっているため、稜線まで直登することに。
 
ところが、これが大変。

見た目は綺麗な雪原ですが、場所によってはスノーシューが沈む沈む。這い上がろうとして足を大きく上げてもう一歩進むと、そこも崩れてしまいます。

とにかく体重を面で地面にかけるよう意識しながら、慎重に登ります。
見た目と裏腹な厄介な斜面を登り終え、稜線に出たのは11時を回っていました。
 
11:05
柔らかい雪の斜面との格闘を終え、稜線に出ました。
稜線は植林のため展望のない場所です。
ここから少し北東へ進めば、四等三角点(点名:新道)です。
 
11:10
四等三角点(点名:新道)を通過。
 
 
▲四等三角点(点名:新道)周辺の様子(雪のため標石は見えず)
 
三角点を過ぎてからは、自然林が姿を現し始めました。
 
 
▲三角点を過ぎた辺りの稜線の様子
 
地形図通りアップダウンの多い稜線ですが、雪は締まっていますし、自然林が姿を現したので気持ち良く歩けます。
 
場所によっては、木々の隙間から北方に三の丸~氷ノ山山頂を眺めることも出来ました。
 
 
▲木々の隙間から三の丸~氷ノ山の稜線を望む
 
自然林の多いさわやかな道が突然薄暗い植林帯に変わると、まもなくはしごコース分岐です。
 
12:00
はしごコース分岐を通過(地図中「はしごコース分岐」)。
ここからはいったん下ってから山頂へ向かって登り返さないといけません。
 
 
▲はしごコース分岐から北の鞍部へ下る
 
鞍部からの登り返し斜面では、ブナの大木に出会えます。
 
12:10
三久安山の山頂に到着。

特徴である山頂の盛り土は雪に覆われています。
三角点標石どころか、公設の山頂標柱まで雪に埋もれており、標柱の頭10cmほどだけが顔を出していました。
 
 
▲僅かに頭を出している宍粟50名山標柱
 
この山頂で、北東方面の展望をおかずに、昼食を摂ります。
本日のメニューは、インスタントの長崎チャンポン。寒い雪の中で食べる温かい長崎チャンポンは最高。
さらに、mkさんに頂いたおにぎり2つも食べて満腹(3つ頂きましたが、1つは登山中に行動食として消費)。
 
OAPさんの指摘で分かったのですが、山頂から南を見ると、家島が見えていました(写真を撮りましたが、うまく写っていませんでした)。

三久安山は展望のない山だと思っていましたが、木々が葉を落とし、積雪で視線が無雪期より高くなるこの季節なら、それなりに展望が楽しめるようです。
 
13:10
昼食休憩を終えて下山開始。

ピストンでは面白くないということで、周回ルートで下山することに決定。
 
はしごコース分岐まで戻り(13:23)、はしごコースのある尾根へ入ります。
 
13:38
はしごのある尾根への道標に出会いました(地図中「はしごへの道標」)。
道標に従って東へ下りるわけにはいきません。
 
 
▲はしごへの道標
 
道標は無視して南へ進みます。
 
13:51
尾根の真ん中に大きな岩が乗っているのに出会いました(地図中「大岩」)。
 
 
▲大岩を巻いて通る
 
大岩は複数あり、それらを巻いて通るわけですが、巻き道がちょっと厄介でした。
 
14:00頃
今までは植林の中の道でしたが、地図中「展望良好」と表示してある場所に出ました。
 
 
▲展望の良い区間の様子
 
すごく綺麗で良い場所なのですが、雪のない季節は藪のようで、アセビの葉っぱなどが雪の上に顔を出していて、ぼんやり歩いていると突然雪を踏み抜いて腰まで落ちてしまいます。
 
一度変な体勢で雪を踏み抜き、左ふくらはぎの筋肉に痛みを感じましたが、軽くマッサージをしたら直りました。
 
14:15頃
進路が西に変わると、展望の良い区間も終わり。
樹林の尾根を下ります。
 
最初は問題なかったのですが、10分程下るとなかなかの急斜面になり、苦労しながら下ることになりました。
 
 
▲植林の急斜面を下る
 
植林の斜面でも、伐採された木材の周辺は雪を踏み抜きやすくなっていて、気が抜けません。
 
14:37
三久安山・阿舎利山分岐に戻ってきました。
後は林道を下るだけです。
 
15:02
朝に比べて雪が柔らかくなっていましたが、フワフワの感触を楽しみながら林道を歩き、駐車場所に到着。

案内をして頂いたOAPさん、おにぎりを頂いたmkさん、いつも車に積んで頂くわーさん、今日もありがとうございました。