播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

M24双眼鏡用 KillFlash

私にとって山歩きには欠かせない装備に、双眼鏡があります。
 
私が特によく使っているのは、米軍のM24と呼ばれる小型の双眼鏡です。海外では、アパッチという製品名で民間向けにも販売されています。
 
M24はコンパクトで便利なのですが、軍用品らしい「いかつさ」に欠けています。というわけで、M24双眼鏡をよりワイルドな外観に変え、使い勝手も多少は向上する軍用のオプションパーツを取り付けてみました。
 
 
 
製品名:KillFlash M24/MINI-ARD
メーカー:Tenebraex Corporation(アメリカ)
材質:サントプレン(santoprene)芯材はアセタール
サイズ:外径 43mm x 長さ 53mm
重量:57g(2個)
US民間向け価格:$54.00(2個1組)
NSN:6650-01-456-6516
(NSNはNational Stock Numberの略。軍用品に割り当てられた13桁の番号。)
 
ライフルスコープや双眼鏡など、軍隊で対物レンズを敵の方へ向けて使う光学機器は、光の反射によって敵から自分の位置が気づかれる心配があります。そのようなレンズの反射を防ぐための製品です。
反射を防ぐという意味で、KillFlashという名前になっています(製品名のARDは、Anti Reflection Deviceの略)。
 
厚みのあるハニカム状のフィルター(厚さ:13mm)が取り付けられているため、少し角度をつけてレンズを覗くと、まったくレンズが見えません。つまり、レンズが光を反射したとしても、それが見える角度はごくごく限られた範囲になるということ。
メーカーの情報によると、長さ140mmの円筒を対物レンズ側に取り付けたのと同じ効果があるそうです。
 
戦場で光学機器を使う兵士にとっては必要な機能ですが、山の上から景色を楽しむだけなら、反射防止の機能は必要ありません。
(立入禁止の山に入るようなステルス登山には必要かも知れませんが・・・)
 
これを取り付けたのは、最初に書いたとおり見た目を「いかつく」することと、使い勝手を向上させることです。
ここでいう使い勝手の向上とは、双眼鏡の使用時に対物レンズのキャップがブラブラしなくなるということです。
 
 
▲キャップの縁には突起があり、KillFlash本体のレールにその突起をはめてキャップを固定できる
 
双眼鏡を使うときは、双眼鏡を持った手を下ろしたり上げたりするわけですが、キャップがブラブラしている状態だと、双眼鏡を上げ下げしている内にキャップが妙な位置に行き、視界に入ってくることがあるのです。大したことではなさそうに思えますが、実際に経験してみて下さい。イラつきます。
 
M24用のKillFlashにはキャップを固定する機能があるため、そのようなイライラを解消できるわけです。
 
このKillFlashはM24専用に作られているだけあって、M24双眼鏡に取り付けてもまったく違和感がないデザインになっています。
 
 
▲KillFlashは双眼鏡本体と似たデザインになっているので、見事に双眼鏡と一体化する(左はKillFlashなしの本来のM24の姿、右がKillFlashを取り付けた姿)
 
軍用らしさが増し、キャップが固定できるようになったというメリットはありますが、せっかくコンパクトだったM24が大きくなり、重量が増え、光量が15%程度減るというデメリットがあります。
 
はっきり言って、私と同じ感覚を持った人でないと、まったくお勧めできません。どう考えてもデメリットの方が大きいです。
 
ただでさえM24双眼鏡を持っている人は少ないのに、その中にKillFlashの情報を求めていた人がいるのかどうか分かりませんが、せっかく手元にあるので紹介してみました。