播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

感圧液晶を利用する伝言板:Boogie Board(ブギーボード)

子どもの頃、小さな白板のような「せんせい」という知育玩具(磁石入りのペンで中の砂鉄を移動させ、文字や絵を描くおもちゃ)で文字や絵を描いて遊んだ記憶のある方は多いのではないでしょうか。
(ちなみに、タカラトミーから現在売られている「せんせい」は、複数の色で線が書けて4千円ほど。今回紹介するブギーボードは、価格性能比で負けているかも・・・)
 
それの大人向け最新版とも言えそうな「Boogie Board」という製品が、アメリカで販売されています。
 
今年の10月には、キングジムが輸入代理店となって国内でも安価で購入できるようになりました。(実は、他の会社がそれ以前から輸入代理店になっていたので、もっと前から国内で買えたんです。それを知らず、私はアメリカから直接購入しました。)
 

▲Boogie Board(表面)
 

▲Boogie Board(裏面)
 
製品名:Boogie Board(ブギーボード)
メーカー:iMPROVE ELECTRONICS(アメリカ)
米国価格:$39.99(メーカー直販サイトの価格)
国内定価:¥4,980(キングジムが取り扱っている製品の定価)
 
私のブギーボードは、キングジムが発売するよりも前にメーカーから直接購入したため、パッケージはただの段ボール箱でした。
キングジムから売られているものがどのようなパッケージになっているのかは知りません。
 

▲メーカーから直接購入したら、このような段ボール箱に入って届いた
 

▲メーカーへ直接注文する場合は、キングジムでは取扱のない専用スタイラス単品の購入も可能($2.97)
 
B5用紙よりも小さなこのボードは、何も知らなければ「クリップが取れた小さなクリップボード」にしか見えません。ボタンやスイッチに見えるものは何も無いのです。
 
しかし、このただのプラ板に見えるボードの表面が感圧式の液晶になっており、液晶表面を傷つけない素材で、適当な堅さのある物(付属のスタイラス(タッチスクリーン用のペン)や爪、ボールペンの尻等)なら何を使っても文字や絵が書き込めるのです。

紙を使わないクリップボードといったところです。
付属のスタイラスで描いてみると、スタイラスのスベリの良さが気持ち良く、筆圧によって若干線の太さが変わるのも面白い。
 

▲Boogie Board表面に字を書いた様子(写真では分かりませんが、描いた線は緑色っぽい色)
 
子供用の知育玩具「せんせい」だと、レバーを端から端へスライドさせることで書いた内容を消すことが出来ます。

Boogie Boardはもっと簡単。上部にあるボタン(突起も何もなく、適当に丸が描いてある部分)を押すと液晶に電気が流れ、液晶全体が数回チカチカッと点滅して、描かれていた内容は跡形もなく消え去ります。
 

▲上部にある消去ボタン(乱雑に描かれた丸の部分)
 
描いた内容の一部を消すのは無理で、液晶全体がクリアされます。
 
面白い製品ですが、問題は使い道です。大人になってまで文字の練習や落書きをするわけではありませんから、もっとまともな使い道を考えないといけません。

オプションでスタイラスホルダーと磁石のセット(スタイラスホルダー&マグネットセット ¥420/$2.97)がありますが、これはBoogie Boardを冷蔵庫等に貼り付ける使い方を想定している、つまり家族間の伝言板にするのが、家庭では一般的な使い方になるのかも知れません。
 

▲スタイラスホルダー&マグネットセット(上に4枚並んでいるのがマグネットシート)
 
ちなみに、このスタイラスホルダーは消去ボタンを誤って押さないようにするための保護カバーとしても使えます。
 

▲スタイラスホルダーで消去ボタンをカバーした状態
 

▲消去ボタンを押したいときは、スタイラスホルダーをスライドさせる
 
家庭教師や塾の講師をしている方なら、Boogie Boardを使えばゴミを出さず、思う存分、図や式を描いて生徒さんに説明をすることが出来ます。
 
一般企業の場合は、電話等で聞いた顧客情報をBoogie Boardにメモしておけば、必要がなくなった時点で消去ボタンを押し、手軽に、なおかつ確実に情報を消去できます。メモ用紙を使ってしまうと、シュレッダーにかけないといけないので面倒です。

また、作業をしている間に重要な情報をメモした用紙を紛失する(どこかに置き忘れる)ということもあり得ますが、Boogie Boardならある程度の大きさがあるので、そう簡単に置き忘れたり落としたりしませんし、仮にそんなことがあってもすぐに見つけられます。
 
お客さんと接する業務の場合は、耳や発声・発話の不自由な方のために、筆談用としてBoogie Boardを窓口に用意しておけば便利かも知れません。

Boogie Board本体だけでなく、専用ケースも購入したので紹介しておきます。
 

▲専用ケース(収納ポーチ ¥1,260/$9.95)Boogie Boardを入れるポケットの横に、スタイラス用のポケットが付いている
 
このケースはネオプレン生地で出来ているのでクッション性があり、多少の衝撃や振動、圧力からBoogie Boardを守ってくれます。
 
Boogie Boardは感圧式液晶なので、例えば何かを描いた状態のままBoogie Boardを持ち運ぶ必要がある場合、このようなケースに入れておくと、「鞄の中で他の物が当たって液晶に妙な模様がついてしまい、書かれていた内容が読めなくなる」という事態をある程度は防ぐことが出来ます。

Boogie Boardですが、これ自体に、書いた内容を保存する機能はありません。
どうしても書いた内容を残したい場合は、Boogie Board表面をデジカメ(カメラ付ケータイやiPhone)で撮影する必要があります。

Boogie Boardをコピー機でコピーすると、出てきた紙は真っ黒け。何も読めません。
デジカメを使うのがベストです。
 
すでに書いたとおり、この製品が電気を消費するのは液晶をクリアするときだけです。
そのため、消費電力は極めて少なく、内蔵のコイン電池で約5万回の消去が出来ると謳われています。
残念ながら電池の交換は出来ないので、電池を使い切ったら終わりという「使い捨て」です。

5万回も消去しない内に次期モデルに買い換えるか、飽きて使わなくなるかのどちらかなので、電池が交換できなくても大丈夫でしょう。
 
私は上に書いたような使い方しか思いつかなかったのですが、面白い使い方をされている方がいらっしゃれば、是非教えて下さい。
 
2010/12/16追記
某資格を取るために勉強を始めたのですが、計算用紙代わりにBoogie Boardが大活躍。
追記ここまで