播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

兵庫県たつの市の四等三角点(点名:片山)(山名:金輪山)

暖かくなってきたので、山に行く気が失せていました。(私は暑さに弱いです。)
が、せっかくの連休に山にまったく行かないのは勿体ない。でも、時間とお金をかけたくない(別に使う必要があるので)。

 

というわけで、自転車(マウンテンバイク)で行って自転車で登れる近場の山を選びました。
行き先は、たつの市にある点名:片山。
「やまあそ」と並んで信頼性の高い山行情報のサイト「播州野歩記」によると、金輪山という名前で呼ばれているようです。稜線上には広くて快適な道が通っているらしいので、私のような初心者でもマウンテンバイクで楽しめそうです。

 

自転車なので交通費ゼロ。距離も短く、時間もあまりかかりません。

 

ルートは、点名:片山の南からアンテナ点検道路で山頂へ登り、そこから北の遊歩道でマウンテンバイクを走らせ、後はその時の気分で適当に下山するというもの。

 


▲対応する地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図「龍野」

 

登山口(点名:片山の場合はアンテナ点検道路の入口)の詳細な場所は、以下のURLから参照して下さい(Yahoo!地図が表示されます)。
http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=34.867160886572734&lon=134.56248951639532&z=18&mode=map&pointer=on&datum=wgs&fa=ks&home=on&hlat=34.86769785512182&hlon=134.56197989668283&layout=&ei=utf-8&p=

 

9:15
自宅を出発。

 

自転車で安全に道路を走るには、自転車通行可の歩道がある幹線道路や、広い路側帯のある道路を選ぶ必要があります。細い道路でも走れますが、自動車に乗っている者から見ると、邪魔で仕方ありません。
そういうわけで、姫路市街の自宅を出発してから国道2号線を西進し、夢前川を渡ったところを北上(県道724号線に入る)。長池交差点から南へ入り(県道5号線に入る)、けやき坂トンネルをくぐってさらに西進。
中井橋西詰交差点(地形図の30m標高点)を右折して点名:片山(金輪山)の南麓に着きました。
このルートなら、あまり車の邪魔にならずに自転車で走れます。このルートを選んだのは、追分の東にある峠越えをしたくなかったという理由もあります。が、結局けやき坂トンネルへもちょっとハードな上り坂だったので、どっちもどっちかな。

 

ここからは、Googleマップを頼りに細い道を進んでいきます。
墓地(地図中「片山墓地」)の脇に一直線の道(急坂)があり、それを登ると目的の点検道路へのショートカットになりそうだと思ったのですが、墓地の上で道は金網でふさがれており、通行不可(地図中「通行止」)。せっかく登った急坂を下り、素直に緩やかな舗装道路を進みます。

 

10:22
アンテナ点検道路の入口とおぼしき場所に出会いました(地図中「アンテナ点検道路入口」)。
そこには車両通行止めの標示と車止めがあり、それは特に何とも思わなかったのですが、その横にある看板に驚かされました。通行止めの対象として「車両全般(歩行者含む)」と書かれていたのです。歩行者も車両なのか、と訳の分からない独り言を言いながら、ハイキング(私の場合はピクニック)くらい良いだろうと自己中心的な考えで車止めの横をすり抜け、簡易舗装の坂道を登ります。

 


▲アンテナ点検道路の入口

 

すぐに人に出会いました。手ぶらなので地元の方でしょう。私の自転車を見て「大変やねぇ。でも、上には北へ行く良い道があるよ。」と声をかけてくれたので、挨拶をしてすれ違いました。
点検道路を上っていくと、今度は下山してくるハイカーに出会いました。通行止めというのは、形式的なもののようです。

 

10:27
途中で配水池への分岐に出会いました。
ゲートには鍵がかかっており、立ち入り禁止の標示。大きなタンクがあるだけでしょうから、気にせずその前を素通り。

 

道は一車線幅で斜度は緩い。
自転車に乗って進むと徒歩の3倍のスピードで進めますが、3倍以上の体力を消費しそうなので、素直に押して歩きました。

 


▲点検道路の様子

 

特に変化のない曲がりくねった簡易舗装道路。
そろそろ飽きてきた頃に、何やら視界が開けた場所に出ました。

 

10:43
パラグライダーの発着場と思われる場所(姫路スカイスポーツクラブの看板がある)に出会いました(地図中「パラグライダー発着場」)。
麓から見上げると緑色の斜面が見えたので、神社の屋根かな、と思っていたのですが、実際は斜面に敷かれた緑色のシートでした。

 

ここは南向きの展望が開けており気持ちいい。
この場所が、今日の山歩きで一番の展望ポイントでした。

 


▲パラグライダー発着場から南方面の展望(右下の虫眼鏡をクリックすると拡大表示します)

 

この発着場のすぐ先が、点名:片山(金輪山)の山頂です。

 

点検道路を進み、発着場の次に出会うのは、DoCoMoの携帯基地局アンテナ。その次はたつの市防災無線の中継所。続いてどこのキャリアか確認していませんが、携帯電話用のアンテナ、その次が毎日放送の中継所。次がNHKの中継所、そして最後が関西電力の中継所です。

 

関西電力の中継所の南には、金輪山展望台と名付けられた広場があります(地図中「展望台(広場)」)。
展望台と言っても、実際は南方面が少し見えるだけで、下のパラグライダー発着場の方がよっぽど好展望でした。

 

とりあえず、金輪山展望台を山頂としましょう。

 


▲金輪山展望台の様子

 

10:57
点名:片山(通称金輪山)の山頂に到着。

 

山歩きをしている人の多くは三角点を気にしているはず。
私もそうですが、この点名:片山に関しては、三角点を見ることも触ることも出来ません。なぜなら、先ほど紹介した毎日放送中継所の屋上に三角点(金属標)が埋設されているからです。

 


▲毎日放送中継所(この屋上に四等三角点(点名:片山)が設置されている)

 

展望台では数名のハイカーが休憩中でした。
特に展望もないし、せっかく楽しそうにしているハイカー達の気分を私の存在(自転車を押した怪しげなおっさん)で害しても申し訳ないし、昼食には少し早いので、とっとと北の遊歩道へ進むことにします。

 

毎日放送中継所の西に、北へ延びる遊歩道の入口があります。

 


▲ここから北へ延びる遊歩道へ入る

 

11:06
遊歩道入口(北から来れば遊歩道の終点ですが)からしばらくは少し急な下り坂。そのため、恐がりな私は自転車を押して下り、なだらかになったところから自転車を楽しむことにしました。

 


▲稜線上の遊歩道の様子(島田方面への分岐)道の様子はずっとこんな感じなので、この写真だけで済ませることにします。

 

遊歩道は、写真で見るより斜度があり、私にとってはスリリング。
石のせいでプリンプリンと後輪が左右に滑るし、ブレーキのかけ方によっては後輪が浮きそうになったり。
少し急な下り坂では歩いた方が早そうなほどのスピードで慎重に下り、なだらかな所では風を受けて気持ち良く走っていると、あっという間に地図中「東回りコース分岐」まで来てしまいました。

 

11:16
東回りコース分岐に到着。
ベンチがあったので、ここで昼食を取ることにします。

 

本日のメニューは、米軍のMREレーション(Beef Roast with Vegitables)。自転車を快適に漕ぐため、小型のデイパックを背負っていたので、クッカーや火器を入れる余裕がなく、オールインワンのレーションを使いました。

 


▲本日の昼食(レトルトパックの食材と、化学反応で発熱するヒーター、スプーンや調味料などのフルセット。左端は外装パッケージ。)

 

最新型パッケージなので、水を入れると発熱するヒーターも劣化しておらず、すごく元気。
今回のメニューは、「中途半端に高いお中元などのハムよりスーパーのハムステーキの方が好き」という私にとっては、美味でした。

 

展望はありませんが、日の光が差し込み、野鳥のさえずりだけが聞こえる素晴らしい環境だったのも、食事を美味しく感じさせてくれた要因かも知れません。

 

さて、下山はどこからにしようかな、と考えたのですが、野歩記さんが歩かれていないルートにしようと思い、東回りコースなるものを通ることにします。

 

11:50
昼食を終えて出発。
ベンチの直ぐ下の道標を見て、「東回りコース」へ入ります。

 

分岐の北東にある小ピークから北への下りは、GPSの軌跡がぶれているように見えます。これは、道がジグザグになっていたからです。
細かいつづら折れの道で、所々は丸太階段になっているため、自転車に乗っては下りられません。

 

等高線の間隔が空いてきた頃から、私でも乗れるようになります。
そして、右方向へVターンすると、真っ直ぐでほぼ平らな道。気持ち良く下っていると、今度は左へVターン。
その先は林の中のなだらかな道。落ち葉で滑りやすいですが、難なく下山できました。

 


▲林の中の道

 


▲ゲートをくぐり、矢印の方向から道路に出た(12:07)

 

道路から見える場所には道標がないので、かなりわかりにくい場所です。

 

汗を拭き、往路をたどって13:15に帰宅しました。