播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

Garmin Oregonでカスタムマップを試す

Garmin社 英語版のハンディGPS「Oregon」シリーズ等では、JPG形式の自作地図画像を画面に表示することが出来るようになっています。
地形図中の地名は画像で表示されますから、日本語フォントを導入していない英語版GPSでも使えます。

 

この機能を利用すれば、国土地理院が提供する「ウォッちず」の画像をハンディGPSの画面で見ながら山歩きが出来るようになります。つまり、高価なGarmin純正Topoや、TKAの地図を購入する必要がなくなるということです。
どの程度使える機能なのか興味があったので、手持ちのOregon550で実際に試してみました。

 

国土地理院「ウォッちず」の地図は、フリーソフト「カシミール3D」に表示し、「マップカッター」プラグインを利用してGarmin社製GPS(ColoradoやOregonシリーズ)用のデータ形式に変換して使用することになります。

 

インターネット接続環境さえあれば、「ウォッちず」も「カシミール3D」も「マップカッター」プラグインも、無料で利用できます。

 

ただし、マップカッタープラグインは、2010年1月8日以降に提供されているバージョンでないと、GPS用地図作成機能がありませんので、ご注意下さい。

 

地図作成手順の概略は、次の通りです。
1)カシミール3Dを起動し、ハンディGPSで表示したい範囲を選択する
2)マップカッタープラグインで、選択範囲をKMZ形式で出力する(カシミール3Dのサイトに解説有り)
3)GPSをPCに接続し、「Garmin」フォルダ内の「CustomMaps」フォルダ(なければ作る)に、2)で作成したKMZファイルをコピーする
4)GPSの地図選択画面でCustomMapsを「有効」にする

 

では、実際どのような画像になるのか確認してみます。

 


▲TKAの地形図と、ウォッちずの画像をカスタムマップとして使用した場合の画像比較

 

カスタムマップの方は等高線が50mごとに太くなっており、文字もつぶれず綺麗に表示されています。
建物を表す記号も、TKAのものはいびつな形なのに対し、カスタムマップの方は比較的綺麗な矩形になっています。

 

ただ、カスタムマップを表示していると画面の描画が遅い。PDAや携帯電話のもっさりした動作には寛容な私でも、この描画速度にはうんざりします。
時々地図画面が真っ白になる(ボタンは表示されている)こともあります。

 

マップカッタープラグインで画像を出力する際、分割設定で1枚あたりのファイルサイズが小さくなるように地図画像を分割すれば、描画速度は改善されるらしい。ただし、画像の枚数は100枚という上限があるようです(海外のサイトにあった情報で、私自身は確認を取っていません)。

 

私の場合はTKAの地形図を使っていますが、仮に持っていなかったとしても、カスタムマップを常用することはなさそう。描画の遅さ、毎回カスタムマップを作る手間を考えると、TKAの地形図やGarmin Topoを使った方が実用性が高いと思っています。

 


▲案内図からこんなカスタムマップも作れますが、地形図を基にした正確な案内図が手に入ることは少ないので、カスタムマップ機能にあまり活躍のチャンスはないかも。