播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

キングジムのpomera DM20(使用感編)


初代Pomeraが発売されたときは興味津々でしたが結局買わず、「この手の初めての商品なので、ユーザからのフィードバックが反映された次のモデルが出たら買おう」と思っていたら、出てしまいました。

Pomeraの2代目「DM20」。

このブログの記事もその2代目Pomeraで入力しています。
フルサイズのキーボードではありませんが、B5ノートパソコンのキーボード程度の大きさはあるので、タッチタイピングに問題はありません。
ただ、キー配置に慣れるまでに少し時間はかかります。

慣れてしまえば、普通にデスクトップパソコンで入力するのと変わらない速度でタイピングができますし、すべての操作をキーボードのみで行うのは、昔のパソコンのようで懐かしいし楽しい。

私の場合、デスクトップパソコンで文章を入力するときでもマウスに持ち換えることはあまりないので、特に操作に不都合はありません。逆に、普段からマウスに頼っていると、Pomeraは辛いと思います。

Pomeraを買おうと思っている人は、日常の入力操作でなるべくマウスを使わないように練習しておいた方がよいでしょう。

ファイルを開く「Ctrl」+「O」
上書き保存「Ctrl」+「S」
範囲選択「Shift」+カーソルキー
切り取り「Ctrl」+「X」
コピー「Ctrl」+「C」
貼り付け「Ctrl」+「V」
カーソルを行頭へ移動「Home」(「Alt」+「←」)
カーソルを行末へ移動「End」(「Alt」+「→」)
カーソルを文頭へ移動「Ctrl」+「Home」(「Ctrl」+「Alt」+「←」)
カーソルを文末へ移動「Ctrl」+「End」(「Ctrl」+「Alt」+「→」)
▲一般的なキーボード操作の例(括弧内はpomeraの場合の操作)

他に、Pomera特有のキー操作もあります。
例えばF1で付箋の挿入(長文の中に入力しておくと、F5を押す度に次々に付箋の場所へジャンプしていく)、F2を押すとそのときの日時をカーソル位置に挿入、F6で表示文字サイズ変更、F7で文字数表示といった機能です。

文字数の表示は文字数に制限のある文書の作成時に役立ちますし、会議で議事録を入力する場合等は、時刻の挿入が便利。



▲pomera DM20のメニュー画面一覧(クリックすると拡大表示されます)

液晶ディスプレイはバックライトのないタイプですが、非常に見やすい。
私は昔のパソコンを思い出し、背景を黒、文字を白に設定しています。

文字の表示サイズは7段階に切り替えが可能で、最小サイズにすると1行あたり53文字程度、中間にすると1行あたり20文字、最大サイズにすると1行あたり10文字程度になります。

最小サイズを1、最大を7とした場合、私の感覚では3のサイズが一番見やすい。



▲文字の表示サイズ一覧(クリックすると拡大表示されます)

日常的にATOKを使っているので、Pomeraでの変換操作は快適です。ただ、パソコン版ATOKに用意されている推測変換や類語を表示する機能は使えません。

実際に使ってみて感じた不都合は、折り畳み式キーボードではなくすことのできないヒンジ(ちょうつがい)です。
私は変換のために右親指でスペースキーを押すのですが、ちょうど右親指の当たる場所にヒンジの出っ張りがあるため、最初のうちはヒンジをバンバン叩いてしまい、うまく変換できないことがよくありました。

まぁ、これは私の癖の問題ですし、スペースキーを押す場所を左右どちらかに少しずらすだけで対処できます。

キーボードには他にも不満があります。
開いた状態でロックする仕組みがないので、平らで堅い面の上でないと快適には使えないのです。膝の上で使うのは難しい。


しかし、全体的には非常に満足しています。
家にいるとき、パソコンの前に座らなくても文章が入力でき、長文メールの作成時は、DM20で新たに搭載されたQRコード作成機能が役に立ちます。
私のiPhone3GSのカメラでは連結QRコードがうまく読み取れませんが、携帯電話のバーコードリーダー機能は素晴らしい。単独のQRコードだろうが連結QRコードだろうが、すいすい読み取ってくれます。

私の場合、携帯のテンキー入力が嫌いなので、BluetoothのHIDプロファイルに対応した携帯電話とBluetoothキーボードを組み合わせて使っていました。そのため、HIDプロファイルに対応した携帯電話(シャープ製端末)以外を買うことが出来ませんでした。
ところがPomera DM20があれば、Bluetooth機能のない携帯電話でさえ、長文メールが楽に作成できます。
Pomeraで文章を入力し、QRコードを表示して携帯電話のカメラでそれを読みとればよいわけです。

見やすい画面、比較的タイピングしやすいキーボード、個人的に気に入っているATOK、QRコードの作成機能のおかげで、私には手放せない存在になりました。

私には便利な製品ですが、キーボード操作に慣れていて(マウスがなくても操作に困らない)、いろんなところで文章を入力する必要があって、ATOKに慣れている人でないと、買っても後悔するような気がします。

話題の製品だからという理由で購入を考えている人は、一度ゆっくりと考えてみることをおすすめします。