播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

Surefire社のヘッドランプ:Saint Minimus

米軍や警察の特殊部隊が使用する強力なフラッシュライト(懐中電灯)で有名なSurefire社ですが、ヘッドランプも販売しています。
どんなものか興味があったので、アメリカのお店から取り寄せてみました。

 


▲入っているのはライト一式(電池含む)のみ。キャリングポーチ等は付属しません。

 


▲パッケージ(空箱)

 

製品名:Saint Minimus LED Headlamp
メーカー:Surefire(アメリカ)
重量:3.3オンス(カタログ値)グラム換算で約95g
電源:CR123A x1本
明るさ:1~100ルーメンの無段階調整
ランタイム:1ルーメン時 50時間、 100ルーメン時 1時間30分(カタログ値)
耐候性:防水(水深1m 30分の水没に対応)
US価格:$139.00

 

特徴的なのはレンズです。広範囲を均一な光量で照らすため、下の写真のようなレンズが搭載されています。
実際、光は広範囲に均一に拡散され、非常に見やすいです。

 


▲ライト部分のクロースアップ

 

レンズの左右にはダイヤル状の突起が出ており、長い方の突起は電池ボックスになっています。
このダイヤルは、ライトの照射方向を変えるためのツマミとして使えると取説に書かれているのですが、ライトの方向を変えるにはかなり力が必要で、ライトを下に向けようと思っても電池ボックスの蓋がゆるむだけで、ライトの方向が変わりません。

 


▲CR123Aはここに入る。ライトの方向を変えるツマミにもなるはずですが・・・

 

短い方の突起(着用者から見て右側)は明るさ調整用のダイヤルになっていて、これを回すことで点灯、明るさ調整、消灯の操作が可能です。
こちらはスムーズに回すことが出来、これを回したらライト本体の向きが変わってしまうということもありません。

 

一般的なヘッドランプだと、ライト本体に小さなボタンが付いていて、手触りだけだとどれが何のボタンか分からず、スイッチを切ろうと思ったら明るさが突然アップしたとか、久しぶりにヘッドランプを使おうとしたら、手探りでボタンを見つけられなかったとかいう場合があります(そんな奴がいるのかと思われそうですが、私がそうです)が、Saint Minimusの場合はこのダイヤルしか操作部分がありませんから、手袋をはめていても、長らくヘッドランプを使っていなくても、操作を間違えることはないでしょう。

 

この明るさ調整用のダイヤルを素早く回し、短時間の内に数回ON/OFFを繰り返すと、SOSモード(つまりモールス信号でSOSを表すように光が点滅するモード)になります。

 

ライト部分の裏(額に当たる部分)には、ネオプレンのような素材のパッドがあり、メーカーによると吸汗性が高いそうです。
一般的なヘッドランプなら、ライトの裏にバンドが通り、それがライト背面が額に直接触れないようにするために使われますが、このSaint Minimusではバンドが輪になっておらず、ライトの左右端にバンドの両端を取り付ける構造になっています。そのため、このようなパッドをライト背面に貼り付けているのです。

 


▲ライト背面のパッド

 

ボディはアルミ製で完全防水。耐久性は抜群です。何と言っても、米軍と警察御用達のSurefireブランドですから。

 


▲Surefireロゴ(ライトを下に向けるまでは見えない)

 

光量を最大にしたときのランタイムが90分しかないのは不十分と思う方もいるかも知れませんが、実際、100ルーメンの明るさをアウトドアで使うかと考えれば、問題にはなりません。

 

唯一の問題は、ライトの方向を変えるのが難しいことでしょう。
すでに書いたとおり、ライトの方向を調整するための、電池ボックスを兼ねたダイヤルは、ライトを上に向けるときは機能しますが、ライトを下に向けるときは電池ボックスの蓋がゆるむだけで、ライトが下に向きません。
それだけライト部分とマウントの結合部が固いので、使用中に何かにぶつかったりしても、角度が勝手に変わる心配がないとも言えます。

 

全体的にミリタリーな雰囲気が漂い(実際、頑丈ですしヘッドランプとしては珍しい完全防水)、ライトの角度を変えるのに難があるので、普通のハイカーさんには勧めにくいですが、ミリタリー好きの方や、洞窟探検、工事現場作業等で耐久性、操作性の高いライトが必要な方にとっては、(電池のコストさえ解決出来るなら)役に立ちそうです。