播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

マキタの充電式クリーナー: 4093DW

山へ行くと、行き帰りに使った車の車内にゴミがたくさん落ちてしまいます。それをきれいにするために、電源のない車庫内でも気楽に使えるコードレス掃除機を購入することにしました。(というわけで、かなり強引ですがこれも山道具扱いにしてしまいます)

 

私の職場の清掃スタッフ(業務委託)は、廊下や階段の掃除に、電動工具で有名なマキタのコードレス掃除機を使っています。プロが使っているんだから安心だろうと考え、私もマキタの掃除機を買うことに決定。

 


▲付属のパイプとノズルを取り付けた状態。上の箱は製品が入っていたパッケージ。

 

製品名:充電式クリーナー 4093DW
メーカー:株式会社マキタ(日本)
重量:1.6kg(本体、パイプ、ノズル、バッテリー)カタログ値
電源:専用ニッカド充電池(9.6V)
動作時間: HIGH 約13分 LOW 約23分
定価:\17,500(実売:1万円台前半)

 

私の場合、充電式の掃除機というとあまり良いイメージがありません。我が家では以前にホームセンターで充電式のスティック型クリーナーを買いましたが、大きくて重く、うるさい割に全然ゴミを吸い取らず、部屋の隅でホコリをかぶっています。車用にシガーソケットから電源を供給するタイプも買いましたが、やはり全然ゴミを吸いませんでした。

 

ですが、今回はプロ用の電動工具を作っているマキタの製品です。メーカー不詳の安物とは性能が違うことを期待して買いましたが、その期待に応えてくれました。車の掃除用にと思って買いましたが、車だけでなく家中の掃除に活躍しています。

 

上に載せた写真が標準状態で、立ったまま床や絨毯の掃除をするときはこの形で使用します。重量は1.6kgですが、電動工具と同じく重量バランスが良いのか、使っていて重いと感じることはありません(女性の場合はどうか知りませんが)。

 

長いパイプが不必要な場合は、下の写真のように、本体にノズルを直結することが可能です。

 


▲本体に標準付属の床用ノズルを取り付けた状態(右は取り外したパイプ)

 

床用ノズルは、非常にシンプルな構造です。

 


▲床用ノズルの裏面(ゴミを集めるためのゴム製フラップと、床の上で動かしやすくするためのローラーがあるだけ)ローラーに髪の毛等が絡みやすいのが難点。

 


▲隙間ノズルも付属します

 

ノズルやパイプは、一般的な掃除機と同様に、部品同士の摩擦によって固定されます。ロック機構はありませんが、使用中に脱落することもなく、安心して使えます。

 

排気は、本体側面の排気口から勢いよく吹き出します。

 


▲本体側面の排気口(両側にある)

 

操作は、グリップについているスライドスイッチで行います。もっとも手前にある状態がOFF、もっとも奥がHIGH、中間地点がLOWです。
私の感覚ではLOWだとパワー不足に感じるので、HIGHでしか使用していません。

 


▲グリップに付いているスイッチ

 

私が購入したのは本体やノズルなど、最低限必要なものが一式セットになったものでしたが、本体のみやパーツの単品売りも利用できます。
セットに含まれるノズル以外でオプションとして売られているノズルには、次のようなものがあります。
(別売のオプション類を保管、携帯するためのケースなどは用意されていませんから、これらを管理する方法は各自で工夫するしかありません。)

 


▲別売のノズル類。左はじゅうたん用ノズル、右上は棚ブラシ、右下はラウンドブラシ。

 

車の中など狭くて入り組んだ場所を掃除する時に便利なホースも別売で用意されています。

 


▲別売のフレキシブルホース。標準付属のパイプと同じくらいの長さ。

 


▲本体にフレキシブルホースとラウンドブラシをつけた状態

 

非常に使いやすくて便利な掃除機ですが、保管方法が問題です。この掃除機は自立しませんし、専用のスタンドもありません。
提案されている保管方法は、「つり下げ」。本体尾部に折りたたみ式のリングがあり、それを利用してフックに引っかけておくわけです。そのためには、2kg以上の耐荷重を持つフックが必要です。

 


▲本体尾部のリング(左は折りたたんだ状態、右は展開した状態)

 

吸い込んだゴミを集める方法は2種類用意されています。
1つは紙パック、もう1つは不織布のダストバッグです。紙パックの利点は手軽なこと。欠点はコストがかかること(定価\63/枚)と入手しにくい(一般のお店では売っていない)こと。ダストバッグの利点はコストがかからない(洗って何度も利用できる)こと。欠点はゴミを出して洗うのが面倒なこと。
私はダストバッグを洗って乾かして使うなんて面倒なことをしたくないので、紙パックを使っています。

 


▲上は紙パックを装着した状態、下はダストバッグを装着した状態

 

この紙パック(ダストバッグ)収納スペースのカバーは、本体両側面のボタンを押して開ける構造になっていますが、このボタンが凝った作りになっています。安物の家電製品なら、こういったボタンはプラスチックの弾性を利用していたり、蓋の一部を押して蓋自体を変形させ、引っかかりを解除するような構造になっていますが、業務用だけあってそんなちゃちな作りではなく、きちんと金属製スプリングが使われています。

 


▲蓋の内側の様子

 

この掃除機、業務用品を主に作っている会社が作ったにしては、無骨さが少ないデザインになっています。しかし、バッテリーと充電器は工具メーカーらしいデザインです。

 


▲充電器(上)とバッテリー(下)

 


▲充電器の注意書き

 

充電器は大きくて重く、携帯電話の充電器のように、いつも視界に入る場所に置いていて平気なものではありません。どう見ても電動ドライバのバッテリーが似合うデザインです。

 

掃除機用のバッテリーはラジコン用バッテリーのように細長く、充電器にセットすると下の写真のように不安定な形になります。
しかし、充電器が重いので、バッテリーごと倒れる心配は全く無用です。

 


▲充電時の状態。空のバッテリーを満充電するには約60分かかります。

 

バッテリーは掃除機本体の尾部から出し入れします。

 


▲バッテリーは本体尾部に収納される

 

紙パック取り付け部のフタがしっかりしているため、このバッテリー収納部の蓋が安っぽいのが気になります。蓋は脱着式になっているのですが、外すのは簡単ですが、取り付けるのに多少手間取ります。片側にちょうつがいを付け、ボタンを押したら「パカッ」と開くような形にすれば良かったのに、と思ってしまいます。
人によっては、バッテリーを取り外して充電するということに抵抗を感じるかも知れませんが、電動工具を使い慣れている人にとってはごく自然な充電方法ですし、予備バッテリーがある場合はバッテリー単体で充電できて便利ですから、私は気になりません。

 

収納方法が限られている(フックにつり下げるか、倒した状態で保管)、オプションのパーツ類を収納する方法が用意されていない、ノズルの構造が単純すぎて、高級掃除機に比べるとゴミが取りにくい、バッテリー残量がわからないという欠点はありますが、いつでもどこでも、気軽にサッと掃除機が使えるのは非常に便利です。特に階段や車の中の掃除は格段に快適になりました。

 

動作時間がHIGHで13分というのは短すぎると思われるかも知れませんが、車内の掃除など、私の使い方では実用上不便は感じません。

 

短い動作時間は、別売の急速充電器と予備バッテリーでカバーできます。私の職場の清掃スタッフは、掃除機と一緒に急速充電器と予備バッテリーを持ち運んでいます。バッテリーが切れたら予備と入れ替え、空になったバッテリーをその場で充電しています。急速充電器を使えば10分弱でバッテリーを満タンにできますから、バッテリー充電のための無駄な待ち時間を出さず、清掃作業を継続できます。

 

私はパワーがあってバッテリーが交換できるタイプの一式セットということでこの4093DWを選びましたが、他にもいくつかのモデルが販売されています。興味のある方は、各自の使用目的や予算に合ったものを選んでみてください。