以前、山へ持って行ける小型気象計「ADC Summit」を紹介しましたが、数年間の使用で電池蓋のツメが破損し、フタがきちんと閉まらなくなったため買い換えることにしました。
値段を調べてみると、私が当時ADC Summitを買った値段と同じ値段で、今では最上位モデルが買えると分かりました。そのため最上位モデルであるADC Proを購入することに決定。ついでに、記録したデータをパソコンに転送するためのオプションも買うことにしました。
写真左
製品名:ADC Infrared Receiver
メーカー:Brunton(アメリカ)
定価:$70.20 USD (実売$40ドル程度)
備考:USB延長ケーブル付
製品名:ADC Infrared Receiver
メーカー:Brunton(アメリカ)
定価:$70.20 USD (実売$40ドル程度)
備考:USB延長ケーブル付
写真右
製品名:ADC Pro
メーカー:Brunton(アメリカ)
サイズ:110×50×20mm (カタログ値)
重量:約55g
定価:$205 USD (実売$100ドル台前半)
製品名:ADC Pro
メーカー:Brunton(アメリカ)
サイズ:110×50×20mm (カタログ値)
重量:約55g
定価:$205 USD (実売$100ドル台前半)
ADC Proを使うと、山の中で下の項目を測定することが出来ます。
測定項目
気温、風速、最大風速、平均風速、(風速を元にした)体感温度、気圧(過去24時間の1時間ごとの履歴も保存)、(気圧を元にした)標高、相対湿度、空気密度(Air Density)、相対空気密度(Relative Air Density)、熱指数(Heat Index)、露点、湿球温度
気温、風速、最大風速、平均風速、(風速を元にした)体感温度、気圧(過去24時間の1時間ごとの履歴も保存)、(気圧を元にした)標高、相対湿度、空気密度(Air Density)、相対空気密度(Relative Air Density)、熱指数(Heat Index)、露点、湿球温度
さらに、これらの情報を本体内のメモリーに一定間隔(ユーザが変更可能)で記録することもできます。
(記録できるのは、気温、風速、気圧、標高、相対湿度、空気密度、相対空気密度のみ)
(記録できるのは、気温、風速、気圧、標高、相対湿度、空気密度、相対空気密度のみ)
小さくて軽く、非常に多機能です。操作に使うボタンは3つ。
ボタンの名前と機能があまり一致しているように思えないため、購入後は説明書を見ながら一生懸命覚えないと、使いこなせません。
ただ、慣れてくれば勘が働くようになってくるので、一見メチャメチャな操作体系に思えますが、実際にはよく考えられているのかも知れません。
ただ、慣れてくれば勘が働くようになってくるので、一見メチャメチャな操作体系に思えますが、実際にはよく考えられているのかも知れません。
風速が測れるのは、先端に小さなプロペラがついているからです。
この風車は、羽の1枚が赤く塗られており、本体を水平にすると、赤い羽根が北を向くようになっています。つまり、プロペラは簡易コンパスになっているのです。
プロペラのハウジング内に磁力のセンサーがあり、磁石が単位時間当たりに通過した回数を測定して風速を測っているのでしょう。
プロペラを使わないときは、下の写真のようにプロペラをカバーできます。
プロペラが付いている球形部品を回転させて収納する構造なので、何も脱着する必要がありません。
細かい部品があると山の中ではなくしやすいですから、なかなかよく考えられています。
細かい部品があると山の中ではなくしやすいですから、なかなかよく考えられています。
最初に、この気象計で測定したデータを本体メモリに記録できると書きましたが、記録するだけではなく、それをパソコンへ転送することが可能です。
パソコンとの接続インターフェースは、今時珍しい赤外線。
この赤外線受信機は、ADCシリーズ製品専用です。
8月28日の私の部屋の気温、湿度、気圧の変化を30分ごとに記録したデータをパソコンに転送してみました。
専用のソフトを使うと、下のようなグラフが表示されます。
専用のソフトを使うと、下のようなグラフが表示されます。
目盛り、項目名、折れ線グラフの色が項目ごとに分かれているので、非常に見やすいです。
このデータをCSV形式でエクスポートすることも出来ます。
このデータをCSV形式でエクスポートすることも出来ます。
Time,Date,Temperature,Wind Speed,Pressure,Altitude,Humidity▲CSV形式のデータはこんな感じ
,,C,km/h,mb,m,%
6:58:14,2008/08/28,28,0,1007.2,11,71.8
7:28:14,2008/08/28,28,0,1008,4,69.4
7:58:14,2008/08/28,27.7,0,1007.7,7,69.5
8:28:14,2008/08/28,27.5,0,1007.7,7,69.8
8:58:14,2008/08/28,27.5,0,1007.6,7,70
9:28:14,2008/08/28,27.5,0,1007.6,7,70.2
ADCシリーズの製品は非常に高機能ですが、その分電池の減りが早いように思います。
ADC Proは買ったばかりなのでまだ電池交換はしていませんが、今まで使っていたADC Summitは、2年で3~4回電池(CR2032)を交換しています。
ADC Proは買ったばかりなのでまだ電池交換はしていませんが、今まで使っていたADC Summitは、2年で3~4回電池(CR2032)を交換しています。
電池交換を促すメッセージも出ないため、ある日突然使えなくなっているというのが困ります。
他にも、データを記録するときになるピッという音が凄く耳障り。音を止めたり、音量を下げることも出来ません。
他にも、データを記録するときになるピッという音が凄く耳障り。音を止めたり、音量を下げることも出来ません。
泊まりがけで山に出かけることの多い人は、気温や湿度とテント内の快適さの関係を調べるのに良いと思います。衣類や寝袋、テントの性能の限界を知る手がかりになるかも知れません。(私はそんなシビアな環境で山歩きをしませんが)
熱指数(気温と湿度から算出された体感温度)が分かるので、夏場の日帰り登山では、ペース配分を考える手がかりにもなるかな。
熱指数(気温と湿度から算出された体感温度)が分かるので、夏場の日帰り登山では、ペース配分を考える手がかりにもなるかな。
トレーニング用のGPSでは、データをパソコンに転送すると心拍数や標高、距離の関係をグラフで表示できたりしますが、ADC Proを使えば、さらに気温や湿度のデータも取れるわけですから、標高や斜度だけでなく気象条件が体に与える影響も分析できるかも(スポーツはよく分からないので、あくまで想像です)。
使う人に想像力さえあれば、色々な使い道が考えられそうです。