播磨の山々

兵庫県姫路市周辺の山歩きと山道具の紹介をしています。2019年5月、Yahoo!ブログから引っ越してきました。

航空自衛隊:防府北基地航空祭

今日は山口県にある航空自衛隊防府北基地の航空祭に行ってきました。

 

6:36
姫路駅からひかり433号(レールスター)に乗り、徳山へ向かいます。
徳山駅で在来線に乗り換え、防府駅へ。
姫路駅の緑の窓口で切符を買いましたが、行きは指定席、帰りは時間が不明なので自由席にしたところ、料金は往復で20,650円。

 

防府駅の南側(みなと口)からは防長バスの有料シャトルバスが出ています。料金は大人片道400円。

 

9:00
防府北基地に到着。

 

到着と同時にUH-1、OH-6(以上ヘリコプター)、T-7(練習機)の航過飛行(基地上空を超低空で通過すること)が始まりました。
ヘリの音も練習機の音も、軍用とは思えないほど静かなので、ちょっと迫力に欠けます。

 

これに引き続き、T-7初等練習機(プロペラ機)単機による訓練飛行。
プロペラ機ですが、さすがに戦闘機乗りになるための練習機だけあり、機動性が高く、ちょこまかと機敏な動きを見せてくれました。

 

T-7の訓練飛行が終わると、次の飛行展示まで30分間が開きます。退屈なので、基地の北西端にある戦車の体験搭乗の様子を見に行きました。ところが、ものすごい行列。戦車の砲塔後部にかごを取り付け、ヘルメットをかぶってそこに立って乗るだけですが、戦車から降りてきた子供達は大喜び。

 


▲74式戦車の体験搭乗の様子。

 

すぐ側には車両がいくつか展示されていますが、陸上自衛隊の式典で見たものばかりなので、今回は省略。

 

滑走路沿いには様々な車両や航空機がずらっと並べられています。
中には、湾岸戦争で有名になったパトリオット(発射機のみで、レーダーや指揮管制車はなし)の展示もありました。

 


▲パトリオットのランチャー(発射機)

 

シャワー室とトイレのついたトラックや食事を作るための車両も展示してあり、シャワーのある車両は実際に中に入ることが出来ました(シャワーを浴びたりトイレを利用することは不可)。

 

10:00
滑走路を歩くことのできるイベントの申し込み受付が始まりました。これが今回の楽しみの1つなので、急いで申し込み。先着100名様なので、ちょっと油断するとアウトになります。私は何とか間に合いました。

 

参加者だけもらえる参加証(首からかけるタイプ)をもらって喜んでいたら、また航過飛行が始まりました。

 

ヘリや練習機、輸送機が次々と頭上を通過します。
それが終わってしばらくすると、今度はF-2支援戦闘機による機動飛行の展示。F-2は1機だけですが、エンジン音がすさまじい。練習機の編隊飛行と比べものにならない爆音で、頭とおなかに響きます。
特に、急上昇するときのエンジン音はすさまじく、小さな子供達が泣き出すほどです。
それにしても恰好良い。さすがはジェット戦闘機。

 


▲上昇するF-2支援戦闘機

 

F-2戦闘機の演技が終わると、次は民間のアクロバットチーム「エアロック」のサニー横山氏による曲芸飛行。

 


▲サニー横山氏が操縦するS-2B

 

エアロックのショーが終わり、トイレに行ったりジュースを買ったりしている内に、滑走路体験歩行の集合時間になってしまいました。
昼ご飯を食べる間もない。

 

11:45
滑走路体験歩行の集合時間です。参加者100名は2台のバスに分乗し、滑走路の西端へ向かいます。

 

滑走路西端から東端まで1500mを歩くイベントです。物を落としたり、滑走路以外のところに立ち入ることは禁止ですが、滑走路内で誘導している隊員がいる範囲内ならどこでも自由に歩けますし、写真も取り放題。
滑走路なんて普通なら絶対に歩くことは出来ませんから、これは貴重な体験になりました。

 


▲滑走路西端から東を望む(滑走路上の12という数字は、滑走路が方位120度を向いているという意味)

 

滑走路はただのアスファルトですが、厚さが一般の道路よりも厚いとのことです。
毎週1回、隊員達で滑走路の掃除をしているということで、滑走路上は鳥の糞とナメクジの死骸以外は何も落ちていません。

 

照り返しのおかげで暑いですが、どんな形をしているのかすら知らなかった誘導灯を間近で見たり、滑走路周辺の設備の説明を聞けたりで、非常に充実した時間でした。

 


▲昼間でしたが、誘導灯を点灯させてくれました。

 

12:30
滑走路の体験歩行は終了。

 

13:00
米軍のF-16戦闘機の曲技飛行が始まりました。F-2と形がほとんど同じなので、一般の人は「さっきと同じ飛行機だ」と思っていたかも知れません。
F-2と同様、アフターバーナーに点火したのか、やはりすさまじい爆音です。1機でこの音ですから、編隊を組んで曲芸をされたら鼓膜が持たないかも知れません。

 

F-16の次は米軍のF/A-18の航過飛行。2機が低空を通過して飛び去ると、今度はランディングギア(車輪)とアレスティングフック(着艦用フック)を下ろした状態でゆっくりと基地上空を通過。F-16が1機で飛ぶときよりも音が静かだったのが意外です。

 


▲米軍のF/A-18ホーネット2機による航過飛行(着艦体制での飛行)

 

続いて陸自のヘリによる救難訓練展示や、OH-6ヘリによる機敏な旋回のデモンストレーション。

 

その後は、米軍では退役してしまったF-4戦闘機2機による航過飛行。さすがに旧式の戦闘機でガタが来ているのか、あまり無茶な機動は見せてくれませんでした。2機で飛んでいるのに、編隊とはいえないほど2機の間が開いていたのが残念です。

 


▲米軍では退役していますが、日本ではまだ現役のF-4。

 

14:10
いよいよ本日のメインイベント。ブルーインパルスのショーが始まりました。

 


▲ブルーインパルス

 

編隊をまったく崩すことなくループや旋回をやってのける技量はすばらしい。

 

中でも観客が沸いたのは、空にスモークで絵を描いたときです。

 

1回目はハートに矢を突き通す絵。まずは2機がスモーク無しで寄り添って上昇し、上空で左右に分かれて急降下。左右に分かれる瞬間からスモークを焚くと、空にハートの絵が出来上がります。この中を別の1機がスモークを焚いて飛べば完成。

 

2回目は星の絵。一筆書きの星の絵を思い浮かべて下さい。あれは5本の直線で構成されていますね。それらの直線を5機が1本ずつ同時に引きます。
最初は星の中心にある五角形の形しか分からないのですが、すべてのブルーインパルス機が飛び去ると、きれいな星が完成するのです。
星の絵が出来上がったときは、多くの観客が拍手をしていました。

 

ブルーインパルスの演技が終わると、飛行展示はすべて終了です。

 

観客がぞろぞろと帰り始めたので、私は観客の流れに逆行して露店へ向かいました。観客が帰り始めたおかげで、露店でのんびり買い物が楽しめますし、展示されている航空機もじっくり見物できます。

 

人が少なくなった会場をしばらくの間ぶらつき、午後4時前にシャトルバスで基地を出ました。

 

基地周辺の渋滞と、田舎ならではの電車の本数の少なさのせいで、姫路駅に着いたのは午後6時52分。



米軍機の航過飛行を見るのは今回が初めてだったので、戦闘機ならではのあの爆音とスタイルの格好良さに興奮させられました。
ブルーインパルスは練習機を使っているため迫力には欠けますが、技術の高さはすばらしい。

上半身が日焼けでヒリヒリしてますが、滑走路を歩くという貴重な体験も出来て、大満足の一日でした。